「ブルジュ・ハリファを作ろう」

ブルジュ・ハリファ。
ブルジュ=アラビア語で塔、ハリファ=人名(第2代大統領)
アラブ首長国連邦が誇る言わずとしれた世界一の高層ビルであり、
ミッション・インポッシブルでトム・クルーズが登ってたアレです。

これ実は、単にそこに世界一高いビルを建てようっていうプロジェクトではなくて、
周囲の開発と一体化した一大プロジェクトだったそうです。

結論から言うと、ブルジュ・ハリファ単体では大赤字を出す建築物であり、
その下にある高級ブランドの店から、小さな雑貨屋さん、あらゆるジャンルのレストランからなる
大型ショッピング街「ドバイモール」や、周辺のホテル、オフィス、住宅、すべてを含めて
莫大な経済効果を生み、周辺を含めて大幅な黒字になってます。

巧妙に作られているのが、展望台に登るエレベーターにも、
ドバイモール内から乗るような仕組みになっていて、必ずそこを通らなければならない。
ブルジュ・ハリファに行こうとする世界各地からくる観光客が自然に周辺を散策して
お金を落とす仕組みになっているということ。

まとめると
「強力な吸引力を誇るインパクトあるもの」を中心に添え、
「周辺に散らした細かい設計」で利益を生む。

これって色んなビジネスにも応用されていて、
例えばスーパーの特売チラシで
「本日牛肉特売!」ってやっておいて、牛肉自体は赤字覚悟。
だけど、その牛肉売り場の周辺に、焼肉のタレや、すき焼きに使う具材などを並べておき、
そこで客単価を上げて最終的な利益を生む。

飲食店でもよくありますよね。
一番わかりやすいのが生ビール190円!
って客寄せして、ビール自体は赤字だけど、
それと一緒につまみを頼んでくれたり、ビールに飽きてハイボール頼んでもらえれば
最終的に黒字になる。
(これに関してはこの記事がとても勉強になります
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2002/26/news013.html)

ただ、生ビールだと「強力な吸引力を誇るインパクトのあるもの」にはならないので、
どちらかというと「俺のフレンチ」のような業態がブルジュ・ハリファ手法だと言えるでしょう。

人を強烈に寄せ付ける商売をするには、このブルジュ・ハリファ手法、とても参考になると思います。

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