オスカー作品賞考察

まもなくアカデミー賞授賞式です。
当然、映画オタクとしてはここ1か月くらいずーーーっと受賞予想してます。いろんな映画評論家の予想見たり聞いたり、YouTuberたちの予想動画とか見まくってるんですが、作品賞の予想がですね、考えれば考えるほど、わからん!w

【作品賞ノミネート】
「フォードvsフェラーリ」
「アイリッシュマン」
「ジョジョ・ラビット」
「ジョーカー」
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
「マリッジ・ストーリー」
「1917 命をかけた伝令」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
「パラサイト 半地下の家族」

の9本です。

つまり今回で「オスカーの歴史が変わるかどうか」「やっぱり変わらないか」を見極めるのが難しいってことです。

過去91回のアカデミー賞の主要部門で、「3大未達成」問題ってあるわけです。
それが、

1.外国語映画の作品賞受賞
2.黒人監督の監督賞受賞
3.女性監督の監督賞受賞

の3つです。これだけでもなかなかハードなのに、さらにここへきて、近年4つ目の難題として

4.Netflix映画の作品賞受賞

という問題が突き付けられました。

まず、上記4つのうち、3は、「ハートロッカー」でキャスリン・ビグロー監督が受賞したのでクリアされました。

2に関しては、スパイク・リーを今後どう扱っていくのかの問題がありますが、たとえ彼が獲れなくても、「ムーンライト」のバリー・ジェンキンズ監督か、「それでも夜は明ける」のスティーヴ・マックィーン監督、「ブラックパンサー」のライアン・クーグラ―監督など、新世代の有力候補は何人もいますので、私は希望的観測を持って、もうあと何年かでこれも必ずクリアされると思っています。

ちなみに今年の監督賞候補に黒人監督はいませんので、今回は考える必要がありません。

今回考えなきゃいけないのは、1と4です。

「パラサイト」が受賞すると1が達成されます。これはマジで歴史が変わります。しかもアジア映画です。

私はわりかし「あるかな」と思っています。それくらいの出来です。

もっと難しいのは4のほうですね。

今年の作品賞候補の中では「アイリッシュマン」「マリッジ・ストーリー」がNetflix作品です。私はこの2本は作品賞としてはちょっと弱いかなと思っています。演技は両作とも文句なしですが。

怖いのは昨年の「ROMA/ローマ」みたいなとんでもないクオリティの映画がまた出てきたとき、今度はどうするのか(昨年この映画は外国語映画賞と監督賞は受賞しましたが、作品賞は「グリーンブック」でした)。

個人的には、まだ数年はNetflix映画が作品賞を受賞することはないのかな、と思っています。まだまだ「ネット映画を映画と認めるか」の議論は始まったばかりだし、これを議論すると「そもそも映画とはなにか」までさかのぼらなければならなくなるから。

それより、毎年なんだかんだ言って保守的過ぎると言われているアカデミーの会員たちが「世界に広がる分断、格差社会に警鐘を鳴らす」作品を、今年のベストとして選ぶのではないか、と期待しています。

ヨーロッパの映画祭、特にカンヌはそういう作品を選ぶ傾向が続いています。「万引き家族」もパルム・ドールを獲りました。

今回の候補の中で「格差社会」を描いているのは
「ジョーカー」
「パラサイト」

の2本となり、私はこのどちらかが受賞すると読んでいます。

今のところ、これでもまだ悩んでますが、思い切って「パラサイト」の予想で。

その期待が外れれば、下馬評どおり「1917」が選ばれるでしょう。

【結論】

作品賞予想:「パラサイト

(対抗「1917」、穴ジョーカー」)

みなさまご意見あればどうぞ!

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