SMよ、人生をひっくり返してくれ⑯ 資料でたどる日本SM史
ヨーロッパは鞭、日本は縄の文化
SMの歴史を調べすぎたせいで、「鎖国」という漢字を見ただけでも、鎖に縛られてハァハァしている大きな土の塊が思い浮かんでしまう。重症だ。
なので、「日本のSMはどう発展してきたのか」という問いについても早々に決着をつけ、次のステップに移らなければいけない。
前回でふれた河原梓水氏の論文では、日本のケースについては主に戦後のことしか書かれていなかったため、新しいテキストを召喚することにした。フランス文学者である鹿島茂の『SとM』(幻冬舎新書)で