ヨシノ サオリ

好きなもの:猫、コーヒー、日本酒、美しくて冷たい水、清らかな神社。そして、やさしい言葉…

ヨシノ サオリ

好きなもの:猫、コーヒー、日本酒、美しくて冷たい水、清らかな神社。そして、やさしい言葉 /苦手なもの:犬、ジュース、強い洋酒、人付き合い。そして、やさしい言葉を使うこと

記事一覧

いきる|詩

仕事が面白くなくても、 男に相手にされなくなっても、 今の環境に息苦しさを感じても、 星占いの結果が悪くても、 それでも、生きるの。 家族が居なくなって、 友達も居…

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風の吹くとき┃詩

強い風が吹くと 木が揺れる 水面が波立つ 雲が無くなる 強い風が吹くと 立っていられない 目も開けられなくて、耳も痛い この風は 袋から出たもの? それとも あなたが飛…

1

ふってあげる丨詩

次、生まれ変わるなら、 男がいい? 女がいい? わたしは、 次も女がいい。 また女に生まれて、 今よりもっと、 女を楽しむの。 女としての、 女だけにしか味わえない喜び…

1

待つの|詩

清潔な服や寝具、 整えられた部屋、 かわいい子どもたち、 好きなおかず、 そして、 笑顔で、 あなたの待つの。 無駄なものを省いて、 それでも散らかしているけど、 たっ…

4

不思議なところへ|おはなし#1

不思議なところへ行ってきました。 訪ねた場所が不思議なところだったのではありません。 その場所へ行った帰り道、坂道を通りました。 その坂道が不思議なところだったの…

2

”ヨシノ”のこと

7月某日 某神社へお参りに行きました。 この神社には、事あるごと・・・というか、「行きたい」衝動にかられては、たびたび訪れています。 一般の参拝者でも、時間に間に…

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あなたとわたし|詩

去年の今頃、 アナタがわたしのそばにいた 去年の今頃、 あなたとはまだ出逢っていない 去年の今頃、 貴方はやっぱりわたしのそばにはいなかった いつもわたしに優しか…

ヨシノ サオリ
10か月前
4

嘘つき|詩

嘘つきは泥棒のはじまりです わたしはとてもうまく嘘をつくことができます わたしは泥棒でしょうか わたしは泥棒だと思います 嘘をうまくついて 周りを欺いています わ…

ヨシノ サオリ
10か月前
3

雨の名曲

いつもあまり見ない歌番組をその日は見ていました。 その日の特集は「雨の名曲」。 いろんな年代の「雨」の歌が流れていたけど、夕食を食べながらだったから、聞いているよ…

ヨシノ サオリ
10か月前
3

6月の誕生日|詩

重く広がる雲 厚く覆い被さって 簡単には取り払えそうもない 閉じ込められているような感覚 世界はどこまでも灰色だ 何も入れなかった世界に まっすぐひと筋の光が入る …

ヨシノ サオリ
11か月前
3

におい|詩

あの人と真夜中の街を 相合傘をして歩いた ふたりで歩いていると 不思議と はじめて歩く街とは思えない 人目を気にせずに歩いた 雨がわたしたちを隠してくれている 少し…

ヨシノ サオリ
11か月前
3

脱衣所の鏡|詩

毎夜、毎夜、脱衣所の鏡を覗く。 覗くというより、覗き込んでいる。 そこには、綺麗なわたしがいつも映る。 楽しく飲んだ日、嬉しいことがあった日ならまだしも、 落ち込…

ヨシノ サオリ
11か月前
9

はじめまして

はじめまして、ヨシノ サオリと申します。 つぶやきのような、 詩のような、 物語のような、 エッセイのような。 どんなものを書いていくのかはまだ定まっていないのです…

ヨシノ サオリ
11か月前
11
いきる|詩

いきる|詩

仕事が面白くなくても、
男に相手にされなくなっても、
今の環境に息苦しさを感じても、
星占いの結果が悪くても、
それでも、生きるの。

家族が居なくなって、
友達も居なくなって、
知り合いも居なくなって、
嫌いな人さえも居なくなったけど、
それでも、生きるの。

何が本当で、何が嘘か分からない。
みんな好き勝手なことばかり言っている。
よく分からない世界で、
それを信じるしかなくて、
それを日常と

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風の吹くとき┃詩

風の吹くとき┃詩

強い風が吹くと
木が揺れる
水面が波立つ
雲が無くなる

強い風が吹くと
立っていられない
目も開けられなくて、耳も痛い

この風は
袋から出たもの?
それとも
あなたが飛び回って起こしたもの?

さらりとした風は
すべてを清めてくれる

うねる風は
いろんなものを巻き上げて
全部どこかへ持っていっちゃう

風を起こすとき
あなたは楽しんでいるの?
それとも怒っているの?

風が無くなった
木は揺

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ふってあげる丨詩

ふってあげる丨詩

次、生まれ変わるなら、
男がいい?
女がいい?

わたしは、
次も女がいい。
また女に生まれて、
今よりもっと、
女を楽しむの。
女としての、
女だけにしか味わえない喜びを、
めいっぱい味わうの。

だから、
あなたは、
次も男として生まれてほしい。
男を選んでほしい。
それで、
また、わたしと、
出会ってほしい。

そしたら今度はわたしが、
あなたを思いっきり、
ふってあげる。
もう二度と、

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待つの|詩

待つの|詩

清潔な服や寝具、
整えられた部屋、
かわいい子どもたち、
好きなおかず、
そして、
笑顔で、
あなたの待つの。

無駄なものを省いて、
それでも散らかしているけど、
たった一人しかいない、
お酒にあう料理しかできないけど、
笑顔で、
あなたを待つの。

あなたはどっちが好きなの?
私なの?
わたしなの?

心が癒されるのは、どっちなの?
私なの?
わたしなの?

帰る場所は、
私のほうでしょ?

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不思議なところへ|おはなし#1

不思議なところへ|おはなし#1

不思議なところへ行ってきました。
訪ねた場所が不思議なところだったのではありません。
その場所へ行った帰り道、坂道を通りました。
その坂道が不思議なところだったのです。

わたしは、その坂道を下っていました。
舗装もされていない、昔話に出てくるような土の道でした。
わたしと、もう一人の人しか、その道を歩いていません。
もう一人の人は、わたしを探し、わたしを誘い出した人でした。

二人とも話をするこ

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”ヨシノ”のこと

”ヨシノ”のこと

7月某日
某神社へお参りに行きました。
この神社には、事あるごと・・・というか、「行きたい」衝動にかられては、たびたび訪れています。
一般の参拝者でも、時間に間に合えば神職の方と一緒に朝拝をすることができ、”せっかく”なので、朝拝を目指して行くことにしました。
”せっかく”というのも、私自身の節目を迎えるときで、そんなときだからこそ、良い気をいただきたいと思ったからです。

もう少し早く出ればよか

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あなたとわたし|詩

あなたとわたし|詩

去年の今頃、
アナタがわたしのそばにいた

去年の今頃、
あなたとはまだ出逢っていない

去年の今頃、
貴方はやっぱりわたしのそばにはいなかった

いつもわたしに優しかったアナタは
遠いところへ行ってしまって
ここにはもういない

知らない人に過ぎなかったあなたとは
不思議な糸に手繰りよせられて
二人だけの秘密を共有している

だけど、
貴方にいたっては
遠い存在のまま
あの頃と何も変わっていない

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嘘つき|詩

嘘つき|詩

嘘つきは泥棒のはじまりです

わたしはとてもうまく嘘をつくことができます
わたしは泥棒でしょうか

わたしは泥棒だと思います
嘘をうまくついて
周りを欺いています

わたしは泥棒です
分かっていながら
人のものを卑しく盗ってしまいました

あなたはとてもうまく嘘をつくことができます
あなたは泥棒でしょうか

あなたは泥棒だと思います
わたしなんかよりも
巧みにそして強かに
周りを信用させながら

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雨の名曲

雨の名曲

いつもあまり見ない歌番組をその日は見ていました。
その日の特集は「雨の名曲」。
いろんな年代の「雨」の歌が流れていたけど、夕食を食べながらだったから、聞いているようで聞いていなくて、お店のBGMのようになっていました。

番組ももう終わる頃に、その歌は流れました。
しっとりとしたムーディーな旋律と甘い歌声。
耳に飛び込む言葉が、いつかの私をクローズアップするかのようでした。

その歌について、歌の

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6月の誕生日|詩

重く広がる雲
厚く覆い被さって
簡単には取り払えそうもない
閉じ込められているような感覚
世界はどこまでも灰色だ

何も入れなかった世界に
まっすぐひと筋の光が入る

世界が光に満ち
喜びに包まれる

光は時間をかけて
遠い岸のわたしにも届く
まぶしくて
どこまでも清らかだ

生まれて来てくれて
ここを選んでくれて
ありがとう

光に満ちた世界
それは
あなたがいる世界

におい|詩

におい|詩

あの人と真夜中の街を
相合傘をして歩いた
ふたりで歩いていると
不思議と
はじめて歩く街とは思えない

人目を気にせずに歩いた
雨がわたしたちを隠してくれている

少し濡れて
しっとりと冷たいけど
そんなことは構わなかった

半分
夢見心地で
心がくすぐったい

しっとり
甘い夜だった

夜が明けると
わたしはひとり
あれは
夢だったの?

昨日着ていた花柄のシャツを手に取る

あの人のにおいがし

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脱衣所の鏡|詩

脱衣所の鏡|詩

毎夜、毎夜、脱衣所の鏡を覗く。
覗くというより、覗き込んでいる。
そこには、綺麗なわたしがいつも映る。

楽しく飲んだ日、嬉しいことがあった日ならまだしも、
落ち込んでいる日も等しく、綺麗に映る。

楽しく、明るい日なんて少ない。
いつも何かと失敗して、何かに躓き、落ち込んでいる。
新しい人との繋がりを、わたしはカタチにして、
充実した関係にすることが出来なかった。
今日だって、このことでまだ落ち

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はじめまして

はじめまして

はじめまして、ヨシノ サオリと申します。

つぶやきのような、
詩のような、
物語のような、
エッセイのような。

どんなものを書いていくのかはまだ定まっていないのですが、
日ごろ声には発しない気持ちや思いを書いていきたいと思います。

子どもの頃は、離れた友人やお世話になった恩師に手紙を
書くのが好きでした。
中学生のときに、吉本ばななさんの『TUGUMI』に出会い、
ばななさんのファンになりま

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