僕らの日記

 リビングでヒンズースクワットをしていたら、妻からちょっといい?、と言われたのでダイニングに移動する。妻はなにか思い詰めた表情でテーブルについている。テーブルにはウイスキーグラスが2つ置かれている。僕はひとまずヒンズースクワットを再開するべく適当なスペースを探す。リビングよりは手狭であるが、テーブルと壁の間のスペースがよさそうだ。しかし、万全とは言えない。少しでも手のフォロースルーを大きくとれば机にぶつけてしまうだろう。手の痛みを想像すると冷や汗が出る。
面白れぇじゃねぇか……!
僕はキリッとした表情でヒンズースクワットを再開した。
スクワりながら、妻に返事をする。
妻は何かを振り払うようにウイスキーをあおる。
それから、あんたものむ?とグラスを差し出される。ありがとう、とグラスを受けとるも、スクワット中なのでウイスキーがバシャバシャこぼれまくる。

あのさ、noteに私の日記かくのやめて?
妻はそれだけ言うと、またウイスキーをあおる。
僕もグラスを口につけようとするが、スクワットしながらなので難しい。前歯があたってカチカチ音が鳴る。やっとのことでグラスを傾けるが、ウイスキーはすでに全部こぼれてしまっていた。

僕は笑顔で親指をたてる。
了解!

最後まで読んでくれてありがとー