そんなに好きじゃなかった

 感情というものは移ろいやすいもので、毎時毎分毎秒刻々と変化していきます。色恋で、あの人が好き、この人が好きと言っていても、ちょっとしたきっかけで好きではなくなる。もっというと、特になにもなくても好きではなくなる。そんなこともあるでしょう。
 リアルでは割と異性に好かれやすいという痛々しい自負がある僕は、あ、今このひとに好かれたな、あ、この人の好きモードが今解除されたな、と感じることがあります。
ひとに好かれる時は、相手に共感する意味のメッセージを伝えたときが多いです。「背が小さいのって嫌なの?」(身長にコンプレックスがある話をされたとき)とか、「俺はいいと思うけどな」(特殊な趣味の話をされたとき)とか言ったときに好かれた感がありました。
一度好かれた相手が冷めたと感じるときは相手に対して否定的なメッセージを伝えたときですね。「自分が何をしたのかわかってる?」(相手のミスを指摘したとき)とか、「言い訳はいいから事実だけを知りたい」(仕事中の一幕)とか、あとはガン無視(街中で話しかけられたとき)とかですね。ガン無視に悪意はないですよ。シャイが悪い方にでちゃったやつです。
つまりは好きも嫌いも大した理由なんてないんじゃないかなー、と思います。その人がその時たまたま言った一言に左右される色恋なんぞ、信用できません。その一言にその人の本質が顕れてるのかどうかなんて知りようがないし、そもそも人の性格なんてその時の気分や接する相手で変わるし、恋愛なんていうものはフワフワフワフワしとるんですわ。勝手に存在しない幻想を好きになって勝手に幻滅して嫌いになって去っていく!その様を切ないと思うかばかばかしいと思うか!それは個人の自由!
 僕はそんな右往左往する人たちを見てニヤニヤするのが大好きです。

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今日の音楽
BaseBallBear「そんなに好きじゃなかった」
このバンドにしては珍しいパワー感のあるイントロのギターリフが印象的。皮肉のこもった歌詞も素敵。この曲の世界観が好きな人はMr.Children「ありふれたLoveStory」も聴いてほしい。

最後まで読んでくれてありがとー