歴史と経済31〜流れと待ち〜

「攻める」か「守る」の二択ではなく、「待つ」段階があっていい。
どっちに転ぶか分からないから様子を見守る。
冷静に観察する。
もちろん、一瞬の決断の遅れが大事に至る場合もある。
しかし、そうかといって大抵の場合、急いては事を仕損じるのである。

一瞬一瞬と真剣に向き合うのだけれども、それは「攻める」か「守る」
かの選択肢だけではないだろう。
準備して時を待つというのも立派な戦略の一つ。

自分が動き、立場を明示するだけが戦いではないのだ。
周囲が動くのを待って、自分のポジショニングを決定することがあっていい。
それがベストなこともある。

勝負は自分と相手との相互作用によって成り立つ。
そう考えれば、出方を伺う場面があっていいという考え方である。

歴史でも経済でもやはり、流れというものが存在するのではないか。

ただし、その源流に起こる変化を読み取る鋭敏さもまた、重要となる。
いったん、潮の目が変われば、立ちどころに動いていかねばならない。

果敢に攻めるにしろ、堅実に守るにしろ、その前後にはワンクッション入れて周囲を見渡せ。

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