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157 読む速度について

読書スピードは体調や読む本によって変化する。
まず、睡眠が確保できていなければ、そもそも速く読むことに目も頭もついていかない。
何事もメリハリが大切で、休むときは休むことで読書の集中力も確保できる。


一方、本の種類という要素も大きい。
たとえば、精読が要求されるような研究書ばかりを読んでいると、読むスピードは停滞することに慣れ、スピードは出なくなってくる。
内容的にも新鮮さに欠け、マンネリ化が起こってくるだろう。
合間に軽く読める本、スッと読んでいける本を入れるとスピードは回復する。
再び、研究書に戻ったとしても力を抜いて読んでいくことができ、内容的にもワクワクした気持ちで楽しんで読み進めることができる。
新しい発想もわき、知的生産度も高まる効果は大きい。
本を眺めるように読むときと、一言一句と格闘するのとでは頭の使い方も気持ちも違ってくる。
細かいことにとらわれすぎず、表面的な流れを押さえることの方が重要な場合さえある。
1冊に深入りする発想だけでなく、何冊もハシゴすることで全体像をつかむという読書も有意義である。
同じ内容でも新鮮な気持ちで取り組めると、吸収度が格段に上がるだろう。
このように、読む本の選択はスピード的にも内容的にも読書パフォーマンスに与える影響は大きい。


最後に、締め切り効果も本を読む効率を高める。
半ば強制的ではあるが、上手に本を読む仕事を組み入れていければ、多くの本にあたることができる。
この方法を計画的に取り入れられる人は、そんなに多くはないだろう。
大抵は、人からの依頼であったり、仕事で追い込まれてやらざるを得ない状況に陥り、結果的に締め切りに追われることになる。
ここで発揮される集中力はすさまじく、同時に学びにあふれた読書体験があるだろう。
締め切りを効果的に活用できる読書もまた、一つの技と言えるのではないだろうか。


いずれにしろ、読書スピードを下げている要因は何かを考えることは、読書の質を担保する上でも意義深い。
豊かな読書体験は、人生が必要としている。

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