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ジェンダーレスについて②

ジェンダーレス社会のために

前回ご紹介しました通り、ジェンダーレスとは「男女格差の解消」や「多様性を認め合う社会づくり」の実現のために重要な考え方です。
多種多様なジェンダーを尊重し、誰にとってもやさしい社会を実件するための取り組みをご紹介します。

1.「男性名詞」「女性名詞」の廃止

以前、男性の保育士は「保父」、女性の保育士を「保母」と呼んでいましたが、1998年児童福祉法施行令改定に伴い、男性をしめす「父」や女性を示す「母」を使わない「保育士」という言い方に統一されました。

また、女性の看護師を「看護婦」のように呼ぶこともありましたが、これは男女雇用機会均等法が改正されたことで、2001年に保健婦助産婦看護婦法は保健師助産師看護師法に改正され、看護の職名については男女の区別なく、全て「看護師」に統一されました。


2.教育・健康分野で進むジェンダーレス
前回も少し触れましたが、制服のジェンダーレス化は学校現場でも広がり始めているようです

スカートやスラックス、リボンやネクタイなども自由に選べる学校が増え、制服のシルエットも男女差のないものになっているようです。
東京都にある公立中学校の例では、「生徒・保護者自らが選択できる標準服に」というコンセプトを掲げ、昨年度より従来の学ランやセーラー服を廃止し、ブレザーやポロシャツに統一したそうです。
また、制服の表記も女子・男子で区別せず、A・B・C型へと変更し、生徒自身の意思や個性を尊重したジェンダーレス制服となっているそうです

このほかにも、男女別で五十音順だった名簿を男女混合としたり、トイレ表記の色を黒に統一したり、生徒や児童の呼び方を「さん」に統一したりなど、様々な取り組みが採用されています。

参考資料:こちら




3.「Ladies and gentlemen」の廃止
ジェンダー問題が語られるのは男女平等の文脈が多いですが、それ以外でも、多様な性のあり方が広がっているため、セクシャルマイノリティの方にも配慮したジェンダーレスな取り組みも始まっています。

例えば機内アナウンスでの呼びかけ「Ladies and gentlemen」についても、これを廃止する航空会社が増加しています。
代わりに「all passengers」や「everyone」など、あらゆるジェンダーに配慮したアナウンスに変更されています。

また、近年では、何かのサービスに登録する際、性別の選択欄にもジェンダーレスに対応した変化が見られます。
今までは多くの場合「男性」か「女性」しか選べなかったのに、「回答しない」や「その他」といった選択肢が新たに用意されているのも、ジェンダーレスに配慮した取り組みとしてすでにお気づきの方もおられるかもしれません。


子供の頃、「男の子らしくしなさい」「女らしくしなさい」といわれたことはありませんか?
多くの人はそれに違和感を抱かず、社会に根付いている「男の子像」「女の子像」をしつけられていたかもしれません。
しかし、それに違和感を覚え、悩み苦しんだ方の存在を忘れてはいけません。

ジェンダーレス社会とは、こういった「男の子らしい」「女の子らしい」を超えた、個人のあるがままの姿を実現させる社会です。

誰もが自分らしく生きることができる社会を実現させるために、他人の考えを認めたり、自分の意志をしっかりと持つことが、これからは求められていくのかもしれません。

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