見出し画像

トキ・イミ・エモ・・・変わりゆく消費行動について

時代の流れによって、人々の購買行動には変化が見られます。
本日は、そんな消費行動の動きについて
ご紹介します。



改めて「モノ消費」・「コト消費」とは


「モノ消費」は、日本では高度経済成長期が始まった1950年代以降、いわゆる三種の神器(冷蔵庫、洗濯機、白黒テレビ)や3C(乗用車、クーラー、カラーテレビ)など、「モノを買いそろえる」ことが基準となる消費行動を指します。

これは、1970年から1990年ごろに見られ、電化製品・衣類・日用品などの商品の機能や品質を重視して消費します。
つまり商品自体に価値を見出し、買い足しや買い換えによって欲求を満たす消費スタイルです。

そして、消費者が様々な商品を購入し「モノ」が満たされると、次は「コト消費」の時代へと移ります。
「コト消費」とは、1990年から2000年ごろから広がった、モノを所有することでは得られない、「体験」や「経験」によって得られる価値を重視する消費行動を指します。

具体的には、旅行やイベント、コミュニティへの参加など、形のない体験や経験によって、満足感を得る消費というわけです。

例えば旅行の場合、どこの宿泊施設を使ったかとか、その地域の伝統工芸品などの「もの作り体験」をしたとか、旅行先で行うラフティングやパラグライダーといった普段では経験のできないアクティビティを体験するといった消費スタイルで、こうした「コト消費」は、企業が提供する商品自体が体験となることが主体となっています。

この「コト消費」は消費者の「自慢したい」「楽しみたい」という欲求を満たすことで発生し、その体験を通じてその場限定の商品を販売し、モノ消費につなげるケースも見られます。

2000年以降の消費行動「トキ消費」、「イミ消費」そして「エモ消費」​​​​​​


「トキ消費」とは、「その日」「その場所」「その時間」でしか体験できない消費行動を指します。コト消費が、日常ではない場所に行けば何度でも体験したり経験できるのに対し、それでは満たすことができない欲求や価値の体験というわけです。

トキ消費の特徴としては、「非再現性」・「限定性」があるとされていて、そのときを逃すと同じ盛り上がりや感動を二度と得られないとされています。

さらに、「参加性」という特徴があり、「参加すること」自体に価値があり、それが目的となっています。
コト消費のように単なる来場者や傍観者として消費するのではなく、同じ趣味嗜好を持つ人たちが集まっている場所に主体的に参加することで不特定多数の人と体験や感動を分かち合うことを指しています。

トキ消費の特徴3つ目は、「貢献性」です。
消費者が参加した集まりやイベントに対して、参加した成果が分かり、その貢献を実感することができることです。

「イミ消費」
人が消費する動機については様々ありますが、商品やサービス自体が持つ機能や特性だけではなく、その商品やサービスが、自然環境や社会問題といった問題解決に取り組んでいるかどうかといった、商品やサービスのもたらすイミを重視して、それを解決するものを選ぶ、という消費行動がありますが、これを「イミ消費」というそうです。

例えば、感染症が流行し、学校が休校になるなどして給食が実施されなくなった際、本来給食で消費されるはずだった牛乳が大量に余ってしまうということがありましたが、こうした課題解決に貢献しようと積極的に牛乳を購入するといった行為は、「イミ消費」に当たります。

また、その商品が「どういった人によって作られているか」に重点を置いて購入する商品を選ぶこともイミ消費になるでしょう。以前このメールマガジンでも紹介しました「フェアトレード商品」を選ぶこともこれに該当します。

イミ消費とは「消費=投票」というイメージが当てはまるかもしれません。

「エモ消費」
Z世代と呼ばれている、およそ1990年代後半から2012年頃に生まれた世代のデジタルネイティブの若者たちは、情報源の多くがインターネットからであったり、社会問題に関心を示していたり、ブランドに固執しないといった特徴があるようですが、彼らは特に精神的な満足度を重視する傾向にあるようで、これに基づいた消費行動が「エモ消費」と呼ばれるようになっているようです。

エモとは、「エモーショナル(emotional=感情的)」が語源で、言葉では説明ができないが満足している状態を指し、簡単に言うと「なんとなくいい」という感覚を指します。

エモ消費具体的な例は、自分が好きな著名人やアニメキャラクターの誕生日を祝ったり、スマートフォンではなくフィルムカメラで写真を撮ったり、今や動画サイトで簡単に音楽が聴けたり配信された音源を購入できるが、あえてレコード盤で音楽を楽しむ、といった行動がこれに当たります。

交通広告でも、韓国で発祥した、自分の好きなアイドルや俳優の誕生日や記念日に、ファンが自発的にこれを祝ったり応援するために行う非営利目的の「応援広告」が、このエモ消費に該当するでしょう。


物欲を満たすだけではなく、心も満たす商品を消費者が求めていることが、最近の消費行動から伺えますが、企業としても社会問題の解決に取り組み、心を満たす商品やサービスの開発がますます必要となりそうです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?