30代でご・め・ん/明太タルタルチキン定食はV作戦だった/俺の人生に復讐は要らない
まさかの三本立て。
春の吉雅三倍祭り。
なんか刃牙であったよねそういうの。
ところで私の一番好きな格闘士は原始人に片足を食われたり宮本武蔵に斬殺されて今は異世界に転生しています。
※「刃牙」は現代を舞台にした格闘マンガです。
30代でご・め・ん
「チュッ 可愛くて ご・め・ん」って歌あるじゃないですか。
Tik Tokとかで流行っていた曲だよ。たぶん。
「僕が 抱き締めて あ・げ・る」みたいな歌い方の。
で、ちょっとノリで「チュッ 30代で ご・め・ん」って歌ってみたら、
まぁまぁ────まぁまぁ…………きびしいきもちになった。
急に凄い冷めた、素の表情になったもんな。なんか。
そもそも30代独身男性が急にそんな可愛い曲の替え歌を部屋で歌いだしたらそれだけで場がスティーブン・キングな世界観になるんだろうけれど、まぁ、まぁ、そこは良いよ。私よくご飯作ったり洗い物してる時に歌ったりしてるし。なんかこの前もお好み焼き作りながら「地ぃ~獄ぉ~く~を見ィれぇばァっテレレーン」とか歌ってたし。
38年生きたので今年で38歳になります(進次郎感)。
来た道、行く道、というやつなのかな。
生きてるんだからね。歳をとるのは当たり前。
まぁ、当たり前の話なのかも知れないけれど、運良くなんか死んだりもせずに、今こうして無事かつ生きてられているんで、その点に関しては感謝こそすれ不満なんてあるはずもないよ。なんかあるんならまずオノレが何とかせえやって感じでやってるよ。
というか私は常に方方に折に触れて言い続けているけれど、ビビるくらい周りの人間関係に恵まれているんで、それ以上なんかを望むのもヘンな話というか、失礼にあたるだろいい加減にしろよって話になるので。
ところでこの曲は早見沙織さんが歌っていた曲だそうな。
今時は色んな人がすぐにカヴァーする風潮があるからか、流行りになると最初に歌われたのはどなたなんだろう? って疑問が浮かぶ反面、そういうのって良いなぁ~とも思う。
昔はカヴァー曲ってトリビュート・アルバムくらいでしか聞けなかったじゃない? 「この方がこの方のこの曲をカヴァーするのか! ウオオオ!!」みたいなさ。
そういう、夢のコラボみたいな貴重さもあって。
もしかしたら昨今はそんな貴重さが失われてしまったかも知れない反面、でも、一つの曲に対して色んな方の個性や解釈を味わえる……そういう時代になったのかなぁって思うと、それはそれで一つ良い事だなとも思うんだ、私は。少なくとも軽々に悪い事とは思わないかな。
だから今時の流行りの曲を色んな方がその人の特色を出してカヴァーするってこの風潮が割と好み。
そりゃあオリジナル版が一番って方もいらっしゃるだろうし、やはり原典こそ……って気持ちは私の中にもあるんだけれど、料理みたいに考えれば……例えば「カレー」って原典の料理を元に、キーマカレーとかバタチキカレーとか、そういう、調理する方の創意工夫、足し算引き算の試行錯誤の末に色んな味、楽しみ方が出てくるものだよな。みたいな気分になる。
私が作るカレーはチキンカレーが主だけど、下ごしらえをしてからの牛すじ肉をホロホロに煮込んだカレーなんかもたまにする。
一度、イキり散らして夏野菜カレーに挑戦した事もあったんだけれど、トマトやカボチャは消滅するしオクラは即座に潰れてタネとバナナの皮の残骸みたいなものと化したし、なんかギリギリでナスだけが命脈を保っている地獄のようなカレーを顕現させた事があるよ。
あれ、素揚げくらいで抑えてサラッと載せるのが正解だったんだね。
誰だよ真正面からルーと全面対決させた大馬鹿野郎は。
ひとつ勉強になったよ。
サッサと夏来いよ。
今年こそリベンジするから。
──じゃない。
カレーじゃなくってカヴァー。カヴァーの話だね。
個人的には清春さんの「COVERS」というカヴァー・アルバムが好き。
「木蘭の涙」ってこんなにも清春さんの声とマッチするんだ、とか、それにセルフカヴァーに当たる「忘却の空」も大好き。今日も清春さんの新アルバムがおうちに届いた。嬉しい。CDの再生環境がない点を除けば何も言うことはない。
「カバー」じゃなくて「カヴァー」って書きたい。
だってその方がなんかカッチョイイ気がするし。cover。
明太タルタルチキン定食はV作戦だった
何を訳の分からない事を言っているんだキミは、と思う方も多い……というかほぼ全員がそうだと思う……んだけれど、経緯を追って説明させて欲しい。
明太タルタルチキン定食というのは、松屋さんの定食メニューだ。
期間限定だ。
で、このメニューの存在を知ったのは、一ヶ月ほど前の職場の昼休憩だったか、そんな時だった。いつものように弊バンドのギターさんと……まぁたぶんいつものように、割としょうもない話をしていた気がするんだが、そんな時に
「吉雅さん、松屋さんの新メニューが美味しそうですよ」
という話になった。
それが先述の明太タルタルチキン定食だった。
でもその時は更にギターさんが調べて下さったところ、ちょっと販売店舗が限定されているらしくって。まぁ、その限定された店舗での評判を元に、全国的に展開……みたいな展望なのかも知れないですね~。とその時は。
そこで額の辺りにあの電撃が走った。
これってガンダムの「V作戦」と同じなんじゃないか……? と。
わかる人は「(あぁお前はそう思うんだね)」って流してくれて良いよ。
でも分からない方のためにも念のため、死ぬほどザックリ説明するよ。
「V作戦」というのは、初代「機動戦士ガンダム」の作中で繰り広げられた「一年戦争」の序盤に於いて、ザクとかそういうアレ=人型のロボット・MSを先んじて実戦に投入した事で大きくリードを奪った敵方のジオン公国に対し、主人公が属する地球連邦軍が反撃の嚆矢として「自分たちもMSを作ってジオン軍にVするぞ!」という意思を込めた……まぁ、要するに主役ロボットのガンダムの製作計画だよ。
まぁ実際にガンダムが大地に立ったのは一年戦争も後半に差し掛かりつつある9月頃とかだった気がするんだけど、……いやだとしたらアムロとホワイトベースってマジで凄いな。私は実際の戦史には何も詳しくないけれど、僅か3ヶ月でそんなに一気にガッと新兵器で状況を覆す! なんてあるものなのか? ニュータイプとでも言うか?
そんな感じで各地を転戦しながらめざましい戦果を挙げていくのが「機動戦士ガンダム」に於けるガンダムな訳だ。まぁ主人公機だしさ。
因みに「V作戦」にはガンダムの他に砲撃支援用の機体としてガンキャノンとかガンタンクとかも居るけどそれは一旦置いておくよ。
そこから地球連邦軍が作り上げるのがこのガンダムの戦闘データを元に作られた量産機・ジムだ。
試作機にあたるガンダムのデータを元に、費用のかかる高価な装甲や武装、複雑な機構だったり、そういう部分を取捨選択して生産コストを抑えながら、ジオンにはない連邦軍側の強味、物資の豊富さを活かして大量生産に舵を取ったのがこのジムだ。
まぁでもまた話を脱線させるけど工場勤務の人間としては試作品のワンオフ機より正式採用された量産型の方が整備性も高く合理的なんだから優秀なんじゃないのって気持ちは結構あるんだ。戦いは数だよ兄さん。
特注の部品なんて一個仕損じたらそりゃもう加工業者さんや卸先に超迷惑をおかけする未来がパッと見えるから、もうそうなったらアムロ死ぬほど頑張れよなって気持ちになってくる。
なるべく攻撃は全部避けろ。
あと無茶な動かし方をするな。
お前の反応速度とかそういうのは一旦……いや人の生き死にがかかってるんだから仕方ないけどさぁ……でも現場的には一旦置いておいて欲しいって気持ちが芽生えるのも許して欲しい部分ではあるよな。臆病なくらいがちょうど良いのよね。
──だからおじさんは量産型に浪漫を求めるものなんだ。
物資の不足しがちな前線で有り合わせのパーツで「何とか動かせはするけどよォ~」みたいなのとかワクワクするよね。それが現地のパイロットの嗜好に合わせて武装が換装されていたりちょっとピーキーな改良なんか加えられでもしたらそれだけでおじさんはお値段据え置きのご飯特盛を注文してしまう生き物なんだ。
そこに関してはもう宿痾みたいなものだと諦めて欲しい。若さゆえの、でもないか……おじさんがゆえの過ちは認めたくないものなのだよ(看過し難い胃の重み)。
もうほぼガンダムの話ばっかりしているんだけれど、果たして近所の松屋さんに明太タルタルチキン定食は存在した。
「V作戦近所でやってますがな! 勝利の栄光をキミに!!!!」
まぁまぁ嬉しかった。先行、限定、みたいなやつ、やっぱり幾つになってもワクワクしてしまうよ。
まさかこのご近所でV作戦が秘密裏に進められているとは……飯を食らうなら早い方がいいってね! と言わんばかりに松屋に向かう私。ところがちょうどその頃はなんかバタバタしていたからか、既に向かった時点では次の期間限定メニューのシュクメルリ定食が復刻してしまっていたんだよな。ヘッ! おくれてやがるぜ! まぁでもシュクメルリ定食はシュクメルリ定食で美味しかったので全然アリです。
そんな感じで私は一度は明太タルタルチキン定食を逃したんだよ。
吉雅、食事の中で食事を忘れた……!
まぁでも重ね重ねシュクメルリ定食も美味しかったな~って思いながら、それでも帰り道に「既に連邦の新型はサイド7を発ったようです」みたいな事をギターさんにLINEで送っていた。
そう、そうなんだよ。ラッキーな事にこのシュクメルリ定食もまた美味しかったのでこの時もそこまでダメージもなかったんだよな。ガンダム逃したけどガンキャノンとガンタンクなら倒せたよラッキーぐらいの。そういうやつ。
────恐ろしい事にここまでが前フリなんだ。
で、この前ついに全国展開される事になった明太タルタル定食を食べてきた。
味の話はもう良いかな別に。
ガンダムの事書きすぎてちょっと疲れてきたし。
強いて書くならタレも明太タルタルもそうだけれど味がしっかり強いので、ジューシーな鳥モモ肉よりもサッパリしたササミの方が合うという判断なのかな、と思った。私の好きなゴロチキカレーもそうだし、さっきのシュクメルリだってそうで、「松屋さんが鶏肉を扱うとまずハズレがないよな~!!!!」みたいなのは毎回思う。松屋、脅威のメカニズムである。
食べた後…………。
私が食べたのはジムだったんだなーって感じだった。
(※量産型=味が落ちてるとかそういう意味ではなく、全国展開された状態の品を頂いているな~という意味でだよ)
さしづめそこに箸を突き立てた私はシャア専用ズゴックだったのかも知れないな。フフ。赤い彗星おじさん。キッツ。なら今回の私の食事にタイトルをつけるならば「松屋に散る」とでも言うか? ダッサ。
あとシャアって大人になってから考えると結構困ったやつだよね。
大人げないっていうかさ。若さゆえどころか頭頂部から爪先までまぁまぁの過ち含有率の高さじゃないかシャアって。
因みにジムは色々と好きなんだけれど、私が一番好きなのはRGM-79[G]。
いわゆる陸戦型ジム。
膝のスパイクがカッコイイから。それに武装だってマシンガンとかロケットランチャーとかカッコイイしさ。このミリタリーっぽさ。「08MS小隊」の作風に沿った渋さが漂っている上に、ちゃんと従来のジムの仕事を果たせそうな点が良い。
あ、ほぼガンダムの話しかしてなかったけど松屋の明太タルタル定食は美味しいですよ。レギュラーメニューに来たら超嬉しい。
味が濃い。これはおじさんじゃなくてもご飯特盛にした方が良いですよ。胃と相談して。違うな? 胃と相談するのはおじさんの都合に過ぎないんで、まぁとりあえず何も考えずにご飯特盛にすると良いと思うよ。
おじさんは食後に苦しめば良いと思うから。
そろそろ心と胃の乖離に気付けよな(はい…………すみません…………)。
俺の人生に復讐は要らない
色々、色々あった方に「今でも復讐とかって考える事って、あります?」みたいな事を聞いた日の事。
きっかけはなんだったかな。確か、いつぞや弁護士に相談する際に経緯をまとめた内容を偶然、読み返してしまっていたからだったかな。
ああ、まあ、今風に大げさに書けば、私はパートナーからのDVサバイバーという奴にあたるので。
でもそんな事は今は別に良いや。にしてもマジで大げさな肩書だな。こんな面倒くさそうなモンぶら下げて生きるのなんて、ダサくてダルい上に生き様が卑屈になりそうだから今日にでも捨てよ。
弱者性とて人様に振り回した瞬間凶器だぜ。心がかわく一方だ。
そこから、色々と考えて。
最終的には「俺の人生に復讐は要らなかった」と思えるような人生を今後に送る事でこの判断を正解……というか、悔いの残らないものとする、させるのが正道……なんだろうなぁ……と感じた。
どこにでも書いてありそうな、月並みというか、ホント、道徳の教科書レベルの一般論なんだろうけれど、でも結局そこに行き着いた。
やっぱり王道には王道たる理由があるんだろう、けれど、……その結論に、自分で考えて至る事こそが大事なのかも知れない。
肚落ちの度合いが違う。
私は仮に他人に言われてもそこまでは響かないし、それこそ、「道徳の教科書にでも載ってたんですか? それ」とか、そういうヒネックレた事を返していそうだから。
強いて書くなら、母の言葉はまだ響いた、というか、今でもキッチリ記憶できていて、私が先の件で最も濃く復讐を意識している当時に
「あんまり恨み過ぎるんじゃないよ。
相手のために言ってるんじゃなく、あんたのために言ってるんだ」
と言っていた。
当時は今以上にその言葉を咀嚼するだけの余裕がなかったのか、それでも「(とにかく、一旦落ち着けって事ではありそうだよな)」ぐらいの胡乱な理解のまま、とりあえず落ち着いて、周りの方々の意見をよく耳を傾けて、方策を練って……って感じで行動したんだけれど。
そこから丸三年以上が経過して、今は少しはその言葉が理解できてきたというか、実践……できてきてるのかなぁ……ぐらいの実感が湧いてきたところ。
あれ、言ってる事は「覚悟ノススメ」で言う「怒りを胸に沈めてはならぬ 怒りは両足に込めて己を支える礎とせよ」みたいなもので、要するに「要らん事に気を向けて、大事な自分の時間を無駄にしちゃダメだよ」って事だったのかなぁ……と、今はそんな風に咀嚼、解釈している。
復讐に時間や労力を割く事がバカバカしくなっちまって、そんな事してる暇があるならもっとやりたい事や伝えたい感謝だらけて、俺は俺の人生、使い途だらけでむしろ困ってんだよ! 足りねえよアホ! ……ってのがザックリした理由だけれど。
「復讐なんてくだらない」って言って良いのは当人だけだよ。
でも俺は俺の人生の当人です。
だから、俺は俺の送ってきて、これから送らんとする人生に於いて、自身の背筋にもう一本の芯をブチ込んでやろうと思うのです。
俺の人生に復讐は要らないって。
俺は選んだこの生き方に悔いを感じていないって証明し続けながら。