お金と納得感。観。

 「お金を使う」って要するに「納得」が最優先なのかなぁというのをポンッと考えてしまって、逆に書けば納得さえできてしまっていれば人間、大抵の事にお金を使ってしまう生き物なのかもナ。なんて考えていた。

 「『納得』は全てに優先するぜッ!!」とは「ジョジョ」の台詞だったか。

 また「小さな無数の分岐点に立ち見えない無数のボタンを押してきた」と稲葉浩志も「そのSwitchを押せ」というソロ曲で歌っていたので、人生というのは大袈裟に言えば判断の連続で、その判断基準、決定のひと押しに「納得」があるのは、まぁ、そんなに間違った見解じゃあないと思っている。
 後から「あの時は失敗したな~! やっちまったなァ~!」って言うのだって人間のやる事だ。別段、俺はそれを悪し様に罵るつもりはない。

 まぁでもそこは「その瞬間のテメエが納得した上でやった事だろう」って前提の、あくまでもヨッタヨタの与太話として笑い飛ばす事とセットで在りたい。
 だって自己決定の否定は自己否定になりそうで、それってなんだか悲しいじゃない。人間なんて途方もなく愚かな生き物なんだろうなぁって諦観が私にはあるから、そりゃあ時に間違ったことをする瞬間だってあっても良いけれど、それも肚に収めて前を向いていたいじゃない。
 失敗も苦労も重ねてそれでもそれら総てを飲み込んだてに、せめて自分自身くらい自分自身の生を肯定しないと、きっと悲しさしか残らないぜ。
 だから人生には納得感を残して去りたいじゃない。
 短くも長くもない生涯なんだったら、せめて満足して終えたいじゃない?
 生の悲願って所詮そのくらいに落ち着くものなのかも知れないぜ?






 アー。
 まぁいいや。
 今日はそういうテンションでものを書きたい訳でもなかったはずだから。

 ──例えばここ数ヶ月の私は新しい楽器に食指が向いてッゾ。
 いや、正確に書けばもうだいぶと前から新しい、自分にとって弾いていて納得感が得られる楽器を買って、それを弾いて愛でながら、それを生涯最後の楽器とするのも悪くないんじゃあないかな。とか。
 また、たぶん、楽器という、演奏という趣味にまとまった額を支払うのはそれを最後にしちゃわないか? みたいな自身への提案なのかも知れないんだけれど。


 ア、因みにそのためにちょっとずつ貯めているお金はもしかしたらちょっと良い家電──具体的には大容量の洗濯機とか、ヘルシオなるウォーターオーブンとか、家電ではないけれど長く寛げる三人がけくらいのゆったりとしたソファとか──に化ける可能性も4割くらいあるので、そんな構想はもう何年か、いや、早ければ数ヶ月以内に雲散霧消する事だって全然あり得る。
 更に書けば「これが私の最後の楽器です(キリッ)」って言っておきながら、ちょっと気になる品がお手頃価格で転がっていたらフラフラ~っと吸い寄せられるように買ってしまっている可能性だって3割くらいは残されているんですけれど。
 まぁ、未来なんてなってみない事には分からないもんです。
 それでもそこに納得感さえあるのなら、自分くらいはその判断を肯定してあげたいなって今は思ってるよ。
 Anyway the wind blowsどっちみち、風は吹くのさ


 ……いや、ホントはこの文章の発端は
 「アー。このお味ならこのお値段でも納得感あるナ」とか、
 「この値段でもこのお味にお金払いたくないナ」とか、
 マジでそういう俗物的な考えからくるものなので、ざっくり、自分用のメモとして残しておきたかったんだ。
 いやなんか急に人生とか生涯とか書き始めるから今日は何事かと思ったよ。そういう事が書きたいテンションじゃなかったのにさ!


~納得感とお値段~
 具体的な店名を出すと面倒臭いし、自分用のメモ(ただし他人様も読める)として書き残しておこう。


・三宮の立ち食い蕎麦屋さんの海老天

真ん中の丸いやつは「丸天」というらしいです


 1本120円。
 にしては切って叩いて伸ばすあのダメな海老天じゃない時点で好印象。それをやると弾力が死ぬから、そもそも立ち食い蕎麦屋さんの海老天に期待を寄せなくなって久しいものだったんだけれど、ここは細身ながら弾力があって悪くない。それにおかしら付きだ。しびれる。


伸ばしてない時点で好感度高い


 火の通った海老は頭から尻尾まで完全にバリボリやって完全消滅させる野蛮人としてはポイントが高い。次回からかけそばに海老天トッピングして海老天そばにカスタムして食べる。というか素直に「海老天そば」をメニューにしたら良いのに。絶対悪くない線行ってるんだから。



・某立ち飲み屋のエビフライ


名誉のために書いておきますけど、品さえ選べば間違いなくお値段相応に楽しめるお店ではあるんですよ。


 2本150円。
 よくある切って叩いて伸ばしたアノ海老。
 キサマこそが”世界”の”歪み”。
 生涯に於いて一度の遭遇で良い……。
 お前は人間たちの中で生き続けろ……(剣崎)。

 あと表面がダメな皮である事を理解した上でパリパリに揚がってきたウィンナーくんは今回の敢闘賞だね(キルバーン)。



・某立ち飲み屋(さっきとは別)の甘海老の唐揚げ

うん。うん?


 4本190円。
 「いや甘海老っていう割にはまぁまぁ大ぶりだな???」ってのが食べる前の感想。
 参考用に別のお店の品もあげますね。


そうそうこういうやつですよね普通はね。

 で、食べてみると時期もあるんだろうけれど子持ち。シシャモでもなんでも子持ちって自動的に好意的に見ちゃうやつ。これが190円で来るの、結ッ構テンション上がったよ正直。
 「オッ……こんなん来んねや。いいん?」って。


 通常、「甘海老の唐揚げ」なんて品はプリプリしたかっぱえびせんというかさ、ポテトフライと双璧を成すというかさ、そういう、酒飲みがアテにするダラダラとやれるジャンクなスナックの枠に収まる品だと思うんだけど、これは私個人的に高評価つけたいよ。俺がチームの監督なら「お前、もっと”上”を目指せるんじゃないか……?」って声かけてあげたい感じ。
 何の監督なのかは自分で書いておいて何だけどサッパリ分からない。

 



・チョットいいお店で頂いた海老天

衣に桜海老をまぶしてます。もうバカ!


 1本400円。
 そんなもんこの流れで載せたらそりゃあ良い品が出てくるでしょうって感じのお品。落ち着いて考えて欲しいんだけど海老天一本に400円って私の経済感覚では狂気に近いんだけど、でも良いんだ。安心感、信頼感を買う感じ。これもまた納得感。
 いや実際凄く良かった。
 表面のサクと内側のプリと味わい、鼻腔を抜ける香り、全部がとりあえず前述までの品とは段違い。でもお値段もそりゃ悪くない値段なので納得のお味。
 海老天の衣に桜海老をまぶしたら嫌いな海老好き、居る? 居ねぇよなァ!? みたいなレベル。
 わかりやすくドカーン!! バーン!! みたいな。
 俺はこういうの作るやつってバカか小学生なんだろうなって思うけどだとしたら──だとしてもそういうバカの事を肯定したいし礼賛するよ。





 「納得」って何回も書いてたら納豆食べたくなってきました。
 おかめ納豆の、まろやか旨味こんぶ出汁みたいなのが好き。結局はお出汁とからしが差分みたいなところあるから、好みの納豆用のお出汁を用意すれば幸せになれるのかも知れない。
 ひきわりでも良いよ。

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