テクジョの物語☆2
このセッション目当てに、世界中から集まったテクジョたちは、モーニングサービスのドーナツを口いっぱいほおばりながら、
「なんたって、ネットメディアの女王ですもんね」
「富と名声の両方を手にしたひとですもんね」
「いくつになってもお肌がピチピチですもんね」
と、どうにかして彼女の成功の秘訣をほじくりだそうと、いまかいまかとその登場を待っていたわけです。
世界のテクジョたちをたった3秒でノックアクトした“ネットメディアの女王”!
で、いよいよ、ハフィントン氏の登場。輝くブロンドの髪をなびかせ、スタイリッシュなパンツスーツ姿で颯爽と檀上に現れました。
「とてもアラカンとは思えん……」とそのキュートな笑顔に、ポカンと見惚れる私。
「ちょっ、ちょっと見てよ! あのスーツ、J.Crewよね?」と隣でうるさいのは、ニューヨークからきたアフリカ系米国テクジョ。
そ、そこですか? 注目するのは!
と思いましたが、ミッシェル・オバマ大統領夫人御用達のJ.Crewを選ぶのは、イケてるビジネスパーソンの証しなのだと、彼女は力説するのです。英国キャサリン妃がハイブランドではなく、あえてハイストリートファッションブランドの“フレンチ・コネクション”を着るのと同じで、「プチプラでも私の品格でこれだけセンス良くゴージャスに着こなせますわよ」という自信とビジネスセンスをさりげなくアピールするにはもってこいのブランドなのだとか。
米国テクジョの分析、さすがです。
さて、その、ゴージャス・プチプラのアリアナの第一声は、意外な内容だったのです(つづく)
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