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【水の探究】武蔵野三大湧水池

私は自分の住んでいる武蔵野の水に関心を持っていて、
別ブログで水のことをあれこれ書いてきました。
今回ご紹介するのは、過去ブログより、
武蔵野三大湧水池のお話です。

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武蔵野台地の標高50メートルラインには、湧水が点在しています。

「50m崖線」にある湧水地のうち
江戸時代、武蔵野三大湧水池と称されたのは、
井の頭池、善福寺池、三宝寺池です。

吉祥寺井の頭公園の池と、
杉並区善福寺公園の池と、
練馬区石神井公園の池ですね。

武蔵野三大湧水池は、都市開発・宅地化の影響もあり、
1970年前後に相次いで涸れてしまいました。

現在では地下水を汲み上げることによって、
水量を保っているそうです。

このような湧水の多いところは、
武蔵野台地の標高70メートル地点と
50メートル地点に集中しています。

○標高70メートルの湧水
黒目川の水源、石神井川の水源、仙川の水源、
野川の水源の恋ヶ窪や真姿の池、
谷保天神や矢川緑地など。
○標高50メートルの湧水
落合川の水源、
石神井川の三宝寺池・善福寺川水源の善福寺池・神田川水源の井の頭池、
(上記の3つが武蔵野三大泉といわれた)
野川中流の深大寺や野川公園の湧水など。

「地下水と地形の科学 水文学入門」榧根 勇・参照 

武蔵野台地は西が高く、東が低い土地です。
地表勾配は標高50メートル付近で緩やかになります。
この付近より西は関東ローム層や砂礫層が厚いそうですが、
標高50メートル付近で薄くなるので、
水が染み出してくるのですって。

こうした水が湧く場所の近くに、
縄文の人は集落を作って暮らしていました。
我が家の周辺にも縄文の集落跡が点在していますが、
やはり海抜50メートル付近なのです。

東京23区の東部は広く海抜0メートル地帯と呼ばれて、
一部では海面よりも低い地域もあったりします。
そのような場所はかつて、海に沈んでいました。
地球は幾たびも氷河期や温暖期を繰り返して、
その姿を変えてきたのだなと思い至ります。

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