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【旅行記】マレーシア・クアラルンプールひとり旅5~国立モスク→イスラム美術館→Grab~

初ひとり旅で、マレーシア・クアラルンプールに行ってきました。
人々の優しさや文化の素晴らしさなど、様々な感動を忘れたくないのでパソコンに向かっております。

マレーシアは、3つの民族(マレー系、中華系、インド系)が暮らしていて、多国籍の文化が共存する珍しい国です。

その一つ、マレー系の方々のイスラム教のモスクや美術館に行ってきました。

今回は、現地の独特のルールに、少しばかり戸惑ったお話です。

旅の始まりはここから↓

【国立モスク】

HIP-ON-HIP OFFという、クアラルンプール市内観光のバスが便利。約30分毎に周遊しているバスに好きな場所で乗り降り出来る仕組み。

オープントップのバスは、走り出すと風が気持ち良くそれ自体が楽しいので、おすすめです!

 さて、再びバスに乗って、国立モスクへ。綺麗なモスクだから以前から気になっていた。

 入り口ではスマホでバーコードを読み込み、名前やメアドを登録して、髪や体を覆うローブを借りる流れ。

 「Number of person」の表示で、私はなにかのIDを入れると思ってしまい、もたもたしていたら、係の女性が、
「こっちでやりましょう」と、優しくタブレットに案内してくれた。「Number of person?」って聞くと、人数のことでした。あー英会話でやったぞと思い出す。

 この方も優しかったなぁ~。

靴をぬいで、ローブを借りて着る。ローブは上からばさっと被る形状。

 その時の私はというと、iphoneに長いストラップをつけ、カバンを斜めに掛け、室内は寒いというのでカーディガンを体にかけ、サングラスを胸に差し、帽子をかぶり、おまけにカバンの中身も全てチェーンでつないでいたから、紐だらけで訳のわからない状態だった。

 きっとスリには強いんだと思うけど、自分にも扱いづらい感じになっていた。

 ローブを着るために、荷物を全て床に置くだけでも、もたもたしていたら、別の係のおばさんが、
「荷物、too much ね」と微笑んできた。私はものすごいショボい表情で、「ですよね」と答えた。

 私がローブを被るとそのおばさん、私の前まで来てローブの胸のボタンを全部止めてくれて、
「髪を中にしまって、この紐をちょっと絞って、、」と全部やってくれた。

 うわ~~~、やっさし~~~。優しい、優しい、優しい、、。人って、こんなに暖かいんですか?

 会う人会う人、この国の人は、本当に優しかった。優しくされすぎて、ちょっと恥ずかしかった。

 モスクは、荘厳で美しかった。イスラム教は、偶像崇拝が禁じられているから、分かりやすい象徴的なものは置かれていない。清潔感のある、美しい装飾の広い厳かな空間が広がる。

 確かに多くの人々の祈りを受け止めてきた場所だと感じる雰囲気。

 モスク内では、ヨーロッパ系の女性が、女性を呼びかける上品な言い方で、「Ma'am」と話しかけてきた。私の足元を指さす、踏んだらだけな所を踏んでた?と慌てたら、今度は、私のカーディガンが、だら~んと床を擦っていた、、、、がーん。 

 あ~、ご親切に教えて下さったんだ。
「ありがとうございます。」私はまた、ショボい表情で、丁寧にお礼を言った。

 ここでも人は優しかった。感謝しかない。
荷物がToo muchだ、私は。

国立モスク入り口。
プールの水の音がとても涼やかに聞こえていた。
モスク内。何とも美しい場所。

【イスラム美術館・ちょっと失敗】

 マレーシアには色々ルールがあった。人との物の受け渡しは右手でやる。左手はおトイレの手なので使わない。悪魔が来るから人差し指で何かを指差さない。差すときは親指でやる。その親指もちょっとしか出さない。人の頭を触らない。などなど。

 私は左利きなので、そのルールの事は、旅行に来る前から気がかりな事でした。

 チャイナタウンで散々迷って、暑さと、慣れない土地の疲れから、少し気が緩んでいたのかも知れない。やってしまったんです。


 モスクの近くに、イスラム美術館があるというのは調べ済。ぜひ行きたかった場所。このチケット売り場で、さらに、この旅行でのまぁまぁな失敗をしてしまう。きっと疲れてたんだと思う。

 1枚、と伝えたくて、とっさに利き手の左手の人差し指を長くのばして1と示した。相手は「うっ」という顔をした。(ような気がした)あ、長く出す人差し指は、悪魔が来るとか言われてるんだ、しかも左手で、、、(指さしちゃだめは確実で、1を示すのは大丈夫なのか分からないですが)あっと思ってももう止まらない。今度は、左手で現金を渡してしまった。

 もう完全に相手の表情は、私に大切に接する気がない表情に変わった。ぴゃっと適当におつりが帰ってきた。

 あ~~~~~、よりによって、イスラム教の施設でこれをやってしまったなんて、あ~~~、なんだかちょっと悲しくなった。

 左手出ちゃうのよ、だって、左利きだもん。

 これ以降は、右手で出すようにがんばりました。左手で財布から出して、右手に持ち変えるのはOKだったみたい。

【イスラム美術館】

 イスラム教の文化は、日本に住んでいると、すこし遠い情報としてしか、なかなか接する機会がないように思う。

 私のイスラム教の知識は、ほぼ皆無で、どちらかというと、ミステリアスで、怖い存在に思っていた。

 それが、近年、オンライン英会話の講師の方でイスラム教圏に住む方々と何人もお話してきて、男女問わず、誠実で紳士で、心豊かな、優しい方が多かったので、良いイメージに変わっていた。

 ある国の方と話した時、女性は家にいて、働きに行ってはダメで、家の仕事を行うこと、例えば女性が人前でギターの弾き語りとかしたなら、ちょっと良く思わない人がいるとか、お祭りの踊りの写真をみたら、全員男性だったり、女性は活躍出来にくいというお話は直接聞いていた。

 レッスンの後にイスラム教圏の講師の方が送ってくれるメッセージには、「あなたは、誠実で謙虚で真面目な人間だから、素晴らしいですね」というように人間性に触れて誉め言葉を送ってくれる方が多かった印象。

 教えは全く知らないのだけど、人として誠実に生きる事を最も大切にされている人々なんだろうと想像している。

 初めて見るイスラムの装飾は、緻密で、色遣いが上品で、水色と金色の配置が印象的で、豪華で、成熟した文化と、人々の忠誠を感じた。

 日本の古いお寺やお城に施されている細かい彫刻や、絵と同じく、昔の人の技術はなんて精巧で圧倒的に素晴らしいんだろう。色の配色が本当にきれいだった。

 私は絵や色が好きで、好きが高じて、学生時代に色彩検定の2級を取得したことがある。ある程度理論で整理された視点で様々な芸術を見ると、ただ感覚で素通りしてしまうようなところに、フックというか明確な着眼点が増えて、よりアートを楽しめるようになったように思う。

 溜息が出るほどきれいで緻密で力強いけど柔和でエレガントな美術品を、フランス語を話す男性のグループがあれこれ話しながら熱心に見ていて、世界共通の素敵なものを感じた。

 ここは、本当に行って良かった。やはり日本人には全然会わなかったけれど、ここが好きな方は絶対いらっしゃると思いました。

 お土産売り場もとても素敵な洗練されたデザインのものが沢山ありました。荷物の重量が許せば沢山買いたいものがあったけれど、今回は、ドライフラワーの花びらが浮かぶ、アロマキャンドルの入った手のひらサイズの器を2つだけ買いました。

国立モスクから、坂道をちょっと上がったところにありますので、クアラルンプールに行かれた際には是非。おすすめです。

イスラム美術館の天井。
イスラム美術館展示。
イスラム美術館展示。

【Grabにて: ムスリムの女性ドライバーさん】

 観光バスがなかなか来なかったので、あきらめてGrabを呼んだら、直後にバスが来た。残念~。でも、夜にライブを見に行く予定にしていたので、今日の観光おわり。

まだ名物の「ナシレマ」を食べていなかった。KLCCスリアにナシレマが美味しいチェーン店が入っているとの情報を得ていた。

 Grabのドライバーはムスリムのハツラツとした美人ドライバーさんだった。「ハロー」と乗り込むと、振り返って、目を見て、「ハロー」と言ってくれた。

 ラジオがかかっていた。そこで流れた曲が今流行っている、ミーガン・ジー・スタリオンの「Mamushi(feat. Yuki Chiba)」という曲。日本語の歌詞で「お金、稼ぐ、私はスター」というのが面白くて、近頃、夫に聴かせていた。この曲、帰りの空港でも流れていて、ふいな日本語が不思議でおかしかった。

 彼女は、抜群に運転が上手だった。私は普段、乗り物酔いがひどく、短い距離でも乗ると、そのあと半日ぐらいは調子が悪くなるので、旅行などは酔い止めが欠かせない。この旅行中も酔い止めが随分助けてくれた。

(酔い止めは、アネロンニスキャップ、いいですよ)

 車酔いする人は、ブレーキの時とカーブを曲がる時に酔いが増す。急激なアクセルの後にアクセルを緩める時も。ここが流れるようにスムーズだと、全然酔わなかったりする。彼女の運転はここが驚くほどスムーズで、すごく心地いい運転。

 彼女とは特に話とかしなかったけれど、降りる時も目を見てサンキューを言ってくれて、とても気持ちのいい人だった。とても良い運転に感謝の気持ちをこめて、少しだけどチップを付けた。

国立モスクの前は、テレビ局でした。

(つづく)


お読み頂いただきありがとうございます!!



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