5/9

 阿佐ヶ谷駅から高架下を通って、中野駅前のサンロード商店街にあるユニクロまで向かう。阿佐ヶ谷や荻窪にもユニクロはあるのだが、店舗の入っている施設自体が緊急事態宣言によって臨時休業中のため、今日は開いていなかった。
 ここ数日、いよいよ本格的に暑くなっており、そろそろTシャツを買っておかなくてはと思っていたところだったが、お店がやっていないのであれば仕方がない。

 40分ほど歩いてお店に着くが、あまり大きな店舗ではなく、肝心の目当てのものがなかった。トボトボと店を後にする。阿佐ヶ谷の店舗が再開してから買いに行くことにした。

 片道40分。往復で80分。休みもせずに歩き続けた。帰宅後、どっと疲れが出る。家でのんびりする。

 一休みしてから服を整理した。もうしばらく着ていない服を全て処分した。
 服でも何でもそうだが、物を整理する時に重要なことは、「今使っていないのであれば、永遠に使う時はこない」と、物に湧いた情を振り切って判断することだと思う。

 4つの衣装ケースに季節ごとに収納していたが、その半分の2つに納まるくらいまで服を減らした。だいぶスッキリしたが、残った服を2つの衣装ケースに半ば無理矢理入れ込んだ形で、開けるたびにかなりの力が必要な状況になってしまった。近いうちに服の内圧に耐えきれずに衣装ケースが自壊しそうな気がする。

 服を整理し終わったあと、本を読んだりなんだりしてのんびりしていたら16時をまわった。
外を見ると、少し曇ってはいるが、まだまだ明るい。本当に日が長くなった。
 昼間に歩き続けて汗をかいていたので、シャワーを浴び、着替えた。さっぱりしたところで、夕方特有の空気(少し哀愁を帯びたこの空気が私はとても好きだ)を感じに外に出た。また、散歩がてら喫茶店でコーヒーフロートを飲むことにした。

 日中とても暑かった日差しもすこし落ち着いて、涼しい風が吹いている。日差しは暑くとも、日陰や風が冷たくて気持ちの良いところが季節の変わり目、まさに初夏といった感じですごしやすい。
 少し前に友人たちと香川の豊島に行った時のことを思い出す。港と美術館のある小さな島で、その時は自転車を借りて島内を巡った。
 その日はよく晴れていた。坂をくだると、海から吹いてきた風が頬や首筋の肌をさらさらとくすぐりながら通り抜ける。それがとても気持ちよかったことをよく覚えている。

 喫茶店でコーヒーフロートを頼む。飲んでいる間に、混んでいた店内も空いていく。今日が日曜日だということを思い出した。また、母の日であることも。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?