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知られざるガリバーの前にいつもやってる企業チェックの解説

いつも知られざるガリバーと一緒にやってる企業チェックについて手順と「何をやってるのか」を説明します。

超簡単だし、ほとんど機械作業でできます。

これをやった上で知られざるガリバーを見るとより楽しさが増しますし、自分が投資してる企業にこれやればそれだけで四季報読むより事業の理解度が増します。自分が投資を考えてる企業は絶対にやってください。

最初のうちは順番が大事なので、面倒でもこの順番の通りにやってみてください。慣れてくると順番を気にしなくてもできますが、初めての企業はこの順番でやったほうが頭に入ります。


極論、四季報は右上とチャートだけ読めばいいです。


1:四季報はあくまでもピックアップのためのツールです。なので本当は

・チャートが右肩上がりで、翌年・翌々年のPERが下がってる企業が基本。
・平均PERと比べて明らかに安くなってる企業

こういうのを機会的にピックアップして付箋や◯とか▲のチェックをつける。ココまでやればいいです。私も普段は四季報はそれだけしか使ってません。それ以上時間をかけるのは1周目以外では時間の無駄です

今YouTubeで詳しく説明してるのは、みなさんが四季報1周目だという想定なのもありますが、とにかく自分が知ってることをみんなに喋ることで復習したり、他の人からコメントがほしいからです。2周めからはまじでこれだけでいいのであまり時間をかけすぎないでください!

ちなみに、コメントのメモは◯、▲と「長期目線」は分けたほうがいいですね…。長期とかNISA向けのやつは枠が別です。

2:◯や▲をつけた後は、さらにマネックス銘柄スカウターで良い銘柄を「濾し取って」いきます。いくつかの銘柄はここで脱落します。

3:濾し取った銘柄について、改めて四季報のコメントや、決算短信・決算説明書を見て気になるところをチェックしていきます。こうしていよいよ「まだ織り込まれてない強み」みたいなのを見つけたら「これは行けるんじゃね?」ってなります。


1:同業他社比較しながらPER・PBRチェック

マネックス証券の業績比較をチェックする場合、必ず時価総額が高いトップメーカーを入れよう。

トップメーカーと比較してやたらPERが低いと思ったら、それは投資のチャンスです。最初にチャンスだと思わないと「やる気が出ない」んじゃないでしょうか。


2:セグメント別の売上構成比と、売上・利益率推移


これ絶対にやってください。単一事業ならそれが確認できて尚良し。変化がひとめでわかります。

コレを見ると硝子事業を縮小しまくっていることがわかる。
AGC以外の会社はだいたいこんな感じになってきてます。

利益率推移はタブを「利益率」に切り替えて表示。見ての通り非常に利益率が高い化成品の売上が伸びているので、当然業績は急改善しています。

3:2の後に事業内容チェック

説明文を読む。なぜ2の後にやるかというと「どの分野が重要か」がわかったあとの方が読みやすいからです。

特に祖業と今の主力が違う場合、先にこれをやると混乱します。

今回は2で示した通り「ガラスメーカー」としてではなく「化成品」が主力になってるので、化成品の何が強いのか、などヒントを探すつもりで。

必ずやりましょう。四季報や株たんだけだと足りないです。これは画像じゃなくてテキストを読んで自分でまとめ直したほうが頭に入りますが、私は手抜きしてます。でもちゃんと声に出して朗読してますよ。

これを読んでおかないと、決算短信や決算説明書を読んでも頭に入りにくいです。

4 3が終わった上で通期・四半期の業績推移・進捗率の順にチェック


みんないきなりPLを見ようとしますが、PLを見ても全体の数字しかわからないですよね?でも2や3を読み終わった後なら、PLの変化がただの数字ではなく「こういうことか」とわかるようになります。

ここまでくれば、もう決算短信や決算説明書は自分で読める準備ができていると思います。むしろ気になったところがあったら自分で決算短信チェックしなきゃ……って思えるでしょ。

これでわかると思いますが、2023年・2024年と半導体市場の縮小の影響で利益が落ちていますね?

5 最後にBSとキャッシュフローチェック

はい。明らかに事業売却をして筋肉質な会社に変化しようとしているのがわかると思います。ぶっちゃけ、この事業売却のせいでオーガニック部分の変化がわかりにくいですね。このあたりは次の企業であらためてチェック項目を説明します。

そのかわり、当たり前ですが赤字部門が減って営業キャッシュフローが増加。フリーキャッシュフローも大幅に増加しています。ちなみに財務CFがすごくマイナスになっています。こういう気になる変化があった場合は、マネックス銘柄スカウターだけではチェックが難しいので有価証券報告書で確認したほうがいいでしょう(今回は割愛します)

昔は1銘柄1時間位かかってた作業が、マネックス証券のお陰で5分もかからずできるようになったのは本当に神としか言いようがない


ここまでが基本。他にも「業績修正履歴」や「PER・PBR推移」「減価償却費の推移」なども重要ですがここは投資を決断した後にチェックするで良いでしょう。


株式投資はひたすら地味な作業の繰り返し

みなさんも同じことやれば私と同じ結果が得られると思います。ただ、とにかく面倒くさい……。 

昔と違って本当に楽になりましたが、逆に言えばみんなも同じことができるようになったので、優位性を出そうと思うと、決算説明書までちゃんと読む必要が出てきてるわけですね。

すごい人はさらにログミーファイナンスとかもチェックしてます。駄犬さんやシケモクさんには勝てる気がしねえぜ……。

でも、強みがなくなったら投資で勝てなくなるので、自分ができる範囲でこの面倒くさい作業を続けるのだ……。

投資家何もやってないのに儲かってずるいて思ってる人いるかも知れませんが、個別投資家って本当にしんどいですよ。楽したいみんなはインデックス投資やりましょうまじで。



noteでの月イチ連載は、10月で終了するつもりです(遅くとも今年いっぱい)

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