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Spank!とまんだらけの件

とても参考になる記事だったので紹介。


※はてなブックマークの人に見つかってしまったみたいなのでいったんマガジン読者の人以外に読めない設定にします。しばらくしたら無料で読めるようにしますのでそれまでお待ちください。







 「Spank!はディープぞろいな中野ブロードウェイ4Fから外れた店ではない」


Spank!というショップの主力商品は海外のヴィンテージ衣類やぬいぐるみ、雑貨、店主さんとスタッフさんのハンドメイドのアクセサリーや洋服で、ざっくり言うと80年代カルチャーオタク向けの古着屋だ。

最初にこれを説明してくれていたのはかなりありがたい。HPを観に行ったがたしかにサブカル感が強い。
https://spankshop.thebase.in/categories/2676190

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ここがわかれば残りの文章もすんなり読める。


店名の由来は「おはようスパンク!」という昔の少女漫画からだったと記憶している。
クリィミーマミ等の魔法少女アニメやアイドルの衣装、昭和レトロの雰囲気や、その頃のアメリカ映像作品やアーティストをミックスした独自の所謂「ゆめかわ」「ファンシー」なテイストである。移転前の高円寺時代から合わせておおよそ20年弱やってこられたまあまあ老舗のショップで、サブカルチャーとカテゴライズして差し支えないと思う。
サンリオギフトゲートとか小学生向けのバラエティショップを頭に思い浮かべた人が多いのか、「あんなサブカルの巣窟である中野ブロードウェイ4階の中でそんな商売してるのが悪い」と言われてしまっているが、実際にはちょっと違っている。
周囲のまんだらけの取扱商品(まとめている人がいっぱいいるので調べてみて欲しい)と照らし合わせてみても、そんなに場所や空気にそぐわない出店だとは思わない。同じフロアには世界観が似たようなアパレルやファッション雑貨屋が他にもあるし、病院やアイスクリーム屋まである不思議空間である。特に来店層が被っていると思われるまんだらけ ぷらすちっく(女児向けアニメのおもちゃとかドールとかぬいぐるみに特化している)はSpank!がオープンしてからフロアを拡張していて、うまく相互作用して共存できていたと思う。


というわけでチェックしてみました。もともとめっちゃまんだらけゾーンのど真ん中みたいな場所なんだね……。

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ちなみに以前出店してた「なんや」はこんな感じのお店。

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裏側のマニア館はこんな感じ。

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なるほどね、いかにもサブカル、マニア向けのお店が並んでて、その一つとしてSpank!というお店があったと。



「Spank!がまんだらけ禁書房に強い拒否を示しているのは、禁書房が普通のまんだらけと全然違うやつだからだ」=ここすごく重要


まんだらけがこれまでも一部成人向けの商品を扱っていたことをSpank!側は理解しているだろうし、それでも今まで何の問題もなく双方営業できていたのにここまでの事態になってしまったのはやっぱり18禁商材やジャンル顔した暴力的な言葉を店の真正面にドカーンと開陳されてしまったからであろう。
この新しくできたまんだらけ禁書房の店構えは同フロアの他のまんだらけと比べても異質であると思う。それがわからずに「まんだらけに囲まれた場所に出店しといてごねてんじゃねーよ」スタンスの人にはもはや何を言っても届かないだろうが、まんだらけ=アダルトショップではないしオタクやサブカル=アニメやエロだけのものでもないし今までメディアが取り上げてきた中野ブロードウェイを自分の中で都合よく解釈しすぎていないか。オタクの聖地でカオスでディープ=アニメとエロしかないってことではないです。
地元民が普通に買い物で使うような場所なのに色んなジャンルの専門店もある変なショッピングセンターというのが増田の中野ブロードウェイの認識で、未成年立ち入り禁止の場所でもないのだから18禁商材を扱うにはもうちょっと配慮があってもいいと思う。

実際の店舗の様子はこんな感じ。割と二次エロに慣れてる人でもちょっとキツーってなりますね。



「Spank!の顧客に18歳以下が多い」=事情はよく理解した

これもよくわかった。

Spank!は80年代の雰囲気が好きなオタク向けのサブカルファッション屋さんであるが、パステルカラーや動物モチーフ等子供っぽくてわかりやすく「かわいい」商品を中心に扱っているし、ティーン向けの雑誌に掲載されていたりティーンに支持されているアーティストに衣装提供していたりもするので発端のツイート通り顧客に未成年がいることは明白である。増田が初めてSpank!に足を運んだのも14〜5歳の中学生の頃だ。
また子持ちの店主さんによるママ向けのハンドメイド商品が並べられていることもあるし、実際に親子連れで来店する顧客の様子もSNSアカウントのスナップからちょこちょこ伺える。サブカルオタク向けであることと、未成年の来店があることは無理なく両立する。

ただし、ここはあまり説得的になっていない。文字通り「お気持ちの表明」でしかないと感じた。ここでわかるのは「Spank!の客には18禁以下も多い」ということだけである。中野ブロードウェイ4Fに18禁モロの店が出店すべきではないという理由にはなっていない。
ただし、今まで出店していた「Spank!」側からしてみたら、自分たちの顧客さんに強制的に露骨な18禁が見せられる形になるということはよくわかった。

「Spank!の意思表示自体は理性的・合理的なものである」=同意する。そもそもSpank!はまんだらけ批判ではなくお願いと顧客への連絡をしてるだけ


今回のSpank!の意思表示に怒っている主にツイッター上の人の中には蝶ネクタイマークを掲げて表現の自由を訴えてる人が多く散見されるが、ファッションは一つの表現ではないのだろうか。Spank!側の主張にはアダルトショップが許せないから潰せなんて一言も書かれておらず、この場所の出店はお互いにメリットがなさすぎるから中野ブロードウェイ内にたくさんのテナントを持っていて融通の効くまんだらけ側になんとか配慮してもらえないか禁書房オープン前から交渉していたことが綴られている。法律のことはわからないが、非常に合理的に感じるしそれってそんなに無理なお願いなのだろうか。

ただし、逆にいえば、まんだらけ側にはメリットがある。 
上の図で示したように、ドミナントを考えた時にむしろ非常に合理的な出店場所だと感じた。そもそも以前にもべつのまんだらけ店舗が出店していて、それが休業になったから入れ替わりで入ってきたわけだしね。


中野ブロードウェイは区分所有の問題があるので簡単に配置換えすればよかったとか適当なことを言うべきじゃない。というかこの増田さん、冷静を装っているけれど基本Spank!の店長100%擁護なので、まんだらけ側はやってくれて当然って思ってるのが透けて見えるのがちょっとしんどい

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Spank!として「お願い」するだけではなくまんだらけ側に変わりのメリットを提示できなかったのであればSpank!側からの要望に応じなかったからと言って責めるのは難しいところだと思う。
そして、Spank!の声明自体はちゃんとそれを説明している。私はSpank!の店長さんには何一つ責められる要素はないと思っている。


つくづく緒方恵美さんの呼びかけが雑だったなと思うばかりである。

このひと今回の件に限らずいっつも雑だよね。
正直緒方恵美さんは今までネット炎上の前科が多すぎるので何も言わない方がよかったと思う。
https://kabumatome.doorblog.jp/archives/65984774.html

もっというと緒方恵美さんに同調してオタクをこき下ろした人間が最悪だったかなと。初動であなたのように丁寧に説明する人がいればよかったけれど、お気持ちを通り越してオタクバッシングを平気でやらかしたことで大きな反発を招いたと思う。

とはいえ、私個人としては、まんだらけには十分譲歩の余地はあったと思うしSpank!さんがどういう交渉をしたのか、そしてまんだらけがどのように応じたのかはとても気になる。ここがわからない状態でオタク批判とかSpank!批判をしている人はどっちもダメだと思う。


「Spank!を知らずに文句言ってるやつはバカ」=気持ちはわかる。

こういう煽りはいらないかなと思うけど、途中からは説明じゃなくてお気持ちが加速してるからまあいいか

Spank!は店主さんがハンドメイドにこだわり続けているから店の規模を大きくするのが難しいという事情があるだけで、「フェアリー系」と呼ばれる一つのファッションジャンルを作り上げた大きな影響力のあるショップである。このワードで画像検索してもらえれば、全身パステルカラーに身を包みスニーカーを履いたさまざまな国籍の女の子が存在していることがわかる。Spank!のツイートに英訳した説明スクショが連ねられていたことを批判している人もいるが、単に世界中に支持層がいるから翻訳したに過ぎない。Instagramには閉店を惜しむコメントが英語で多く寄せられている。これを「外圧を呼び込もうとしている」「炎上をしかけている」と決めつけている意見は短絡的というか、視野が狭すぎる。自分が知らないだけで広く人気があるものなんてたくさんあるんだよ。



「表現の自由を守りたいなら、自分たちが好きな表現以外も守れよ」=同意

すべての表現の自由を守ると意気込んでいるのに、暴力的なコンテンツが丸見えになっている状態で営業は困難と判断し未成年の顧客を守るためにやむを得ず一時閉店を決めた小さな古着屋に対して「これが資本主義」「嫌ならやめて移転しろ」「コロナ禍で資金繰りが苦しくなってるのをまんだらけのせいにしている」「法律的には問題がない、むしろそっちが威力業務妨害」と言ってのける人たちに欺瞞を感じざるを得ない。この人たちの守りたい表現の自由とは何なのか。ファッションという表現は守らなくていいのか。そもそもSpank!のファッションだって少なからずアニメや漫画の影響を受けて発展したカルチャーだ。なぜ共存を促さないのか。

これについては百パーセント同意する。オタクどもの欺瞞は強く感じる。ただし、「お前らが言うな」とも思う。

じゃああんたらオタクコンテンツが叩かれてる時に擁護しようとしたりしたことあんのかと。シュナムルおじさんのラノベ表紙のやつ完全に営業妨害だったけどアレについて今からでも意見言えよとかちょっと思う。

自分の時だけ共存とか言ってるなら「白けた」気持ちにはなるよね。
最近広告で見かけるこの女性みたいな感じ。

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繰り返しになるけど、店長さんはかなり理性的に行動してたと思う

人生を費やしてきた仕事と子育てを両立しようと奮闘していた中、突然あのようなショーケースやダッチワイフ、「レイプ」「スカトロ」「女子校生」という目も背けたくなるような言葉が真正面に立ちはだかることになった店主さん達の気持ちを考えると、お知らせのツイートが些か感情的になってしまうのも無理はないと推察される。
そんな中でも最大限言葉を選んで冷静でいるように心がけているように見えるし、そもそもここまで大炎上するとは思っていなかったのではないか。

これについても同意。 
Spank!の人は繰り返しアダルト自体は否定しないし禁書房の人たちに問題があるわけではないと述べ、交渉が上手くいなかったのでネット販売に切り替えると述べている。


このあたりからはちょっと被害者意識が強くなってるかな…

世界に支持者がいるとはいえ、数人で運営している吹けば飛ぶような小さなショップだし、いつも若い女性がワンオペで物作りしながら店頭に立っているような営業スタイルであるにもかかわらず既にGoogleレビューが荒らされ、カメラを持ってウロウロしている男性が複数いると証言が上がっている状況になってしまった。もしまんだらけ側が折れる形で営業が再開したとしても、こんなに衆目に晒されてしまっては今まで通り穏やかに同じカルチャーを愛する人の方だけを向いて経営していくことが困難なのは想像に難くない。
表現の自由に喧嘩を売った愚かなツイフェミ()ポリコレ()の勝利=俺たち弱者であるオタクとまんだらけと表現の自由の敗北を意味するため譲るわけにはいかない防衛戦線だ!という認知の人がたくさんいるみたいだし。客層が相容れないというだけでどっちもオタクなのに。(そしてこの場合弱者なのはどう考えてもSpank!側である。)


ただ、冷静になってほしいというのは同感だ。今回の件、悪いのはよく事情を知らずに代理戦争をやってるオタク嫌いのクソ女と、逆に幼稚な嫌がらせをやってる男オタクだ。

これだけ言葉を尽くして説明しても聞く耳を持ってくれない人が大多数なのはわかっているが、このまま大切にしていた場所が消えてしまうのを見ているだけではいられなかった。「こんな店をここに作るなんてSpank!の客に対する性的嫌がらせ目的に違いない」という人も、「フェミが炎上をしかけて表現を潰そうとしてる」という人もどちらも一旦エスパーを辞めて冷静に考えてみて欲しい。禁書房のディスプレイが法律違反じゃないからといってあれはあの場にふさわしいのか。未成年に見せても大丈夫なものなのか。表現の自由とは何なのか。自分は本当にすべての自由を守ろうとしているのか。そもそも人権とは。

だんだん怪しくなってきたけど、とりあえずここで終わってればそこそこいい文章だったんじゃないかなと思います、、、が、、、



蛇足:ここまで頑張ってきたのに、最後にこういう言葉遣いして台無しにする必要あった?

中野ブロードウェイ自体区画によって管理人が違っていたりややこしいためトラブルにはノータッチのスタンスらしい。だからこれだけの揉め事が起きてもまんだらけは折れないと思うし、Spank!は店を畳むことになると思う。
コロナ禍で思うように営業できなくなってもお客様の喜ぶ顔を見るために店頭販売にこだわり続けていきたいとおっしゃっていた店主さんのことを考えてここ数日疲弊しきっていると同時に絶望している。

気持はわかるけど、こういうお気持ち爆発ぶり。

最後の最後で女のクソみたいなところ凝縮した語りになってて最悪だわ…


んで、お気持ち爆発ついでに、今まで抑えてた蔑称や悪口オンパレード。

表現の自由戦士くんたちにとって一つのファッションジャンルなんて取るに足らない、この世から消えたって構わないゴミみたいなものなんだろう。店名を馬鹿にして、「あんな店に来るやつ全員メンヘラで手首ズタズタだからエログロが近くにあるぐらい何なんだよw」と吐き捨て(見たことあんのかよ)、まんだらけすらアダルトショップと雑にカテゴリ分けしてしまうその嘘っぱち精神にほとほと呆れてしまった。君らにとってのオタクってエロ愛好家のことだけなんか。めちゃくちゃ時間かかったし震えるぐらい長くなってしまった。増田にとってそれくらい思い入れのある場所だったってことで許してほしい。読んでくれてありがとう。誰か一人でも目を通してくれますように。

これ、今まで積み重ねてきた議論全部破壊してるよね。

・そうだね、女性たちにとって興味のない男オタクの趣味なんてすべてゴミなんだろうね。
・「見たことあんのかよ」の声に今までちゃんと応じてきたことあるの?
・君らの雑なカテゴリわけを今まで反省したことあるんですか。

みたいな話をしだしたら、「冷静になろう」「共存の道を探れないのか」みたいな話してたのが全部無駄になるじゃん。

んで、こういうこといって「絶望のあまり気持ちが高ぶってついひどいこと言っちゃった、許してね(涙目)」みたいなのをしても許されると思ってるところ、女を有効活用しててゲロ吐きそうになる。

なんでここまで我慢してたのにさいごでやらかすんだよ……それなら最初からぶっちゃけてくれればこの文章読まなくて済んだのに……

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