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2023年7月SQ後の市況と注目企業

先月はあまりに高値圏だったのでさすがに銘柄推奨を遠慮してしまったのだけれど……実際は6月は勇気をもってチャレンジすれば大きなリターンが得られる月でしたね。noteはスキップしましたが、YouTubeで取り上げた銘柄はしっかり上昇してくれています。

ソシオショックでだいぶ日経平均が下げた後でもかなり健闘しています。

ただここから9月まではかなり難易度が上がります。

7月はETF換金売りがあったり、8月からは夏枯れで株価は低迷しやすく、9月は1年の内でもっとも弱い月です。つまり7月に損をしてしまうと取り返すのが相当難しくなるので、かなり慎重に立ち回るタイミングです。

いままと同じ感覚で考えるのではなく、ちゃんと予備知識を持って備えながら立ち回りましょう。


1:日本株のETF配当金捻出売りについて知っておこう

まず、現時点の日本株のETF残高ってどのくらいあると思います?

これは67兆円と計算されています。2022年3月からかなり値上がりしたことによって新たなETF組成もあってこの金額まで膨れ上がっています。

2022年3月末時点で、東証時価総額730.4兆円に対して日本銀行のETF保有額(時価)は51.3兆円で、その比率は7.0%に過ぎない。日本銀行はETF市場では大きなプレーヤーだが、株式市場全体の中ではそうとは言えない。そのため、ETF買入れによる株式市場への影響力は必ずしも大きくはない

https://diamond.jp/articles/-/297056?page=2

もちろん、大半は日銀の買い入れです。

https://diamond.jp/articles/-/297056?page=2

アメリカのETFは683億円ですから、いかに日本人にETFが浸透していないかというのがよくわかりますね。日本人、マジでSP500とかNASDAQは買うんだけど日本株のインデックスは全然買ってないからね。


では、ETFの配当金捻出売りはどのくらいの規模になる?

1.1兆円規模となるようですね。


意外と知られていないETFの配当金捻出売りの仕組み


ETFの配当金は年1回。実はこの1.2兆円の配当落ち分はすでに3月に先物や現物の形で買われてます。で、この1.2兆円分の先物買いポジションを2日で一気に外すのは確定しているわけですね。

 ETFは通常、連動対象となる日経平均株価などの指数が3月期末などに権利落ちで値下がりする際に、基準価格を維持するために先物と現物株に買いを入れる。ETFの決算期末には逆に先物や現物株に売りを出すため、短期的に需給悪化要因となる。今年はETFのポジション解消売りが7日と10日に集中するとみられる。大和証券の橋本純一シニアクオンツアナリストの試算ではポジションの解消に伴い、7日と10日に現物株で約4100億円、先物で約7500億円と計1兆1600億円の売りが発生するという。22年の約1兆500億円と比べて増加すると見られる。

こういう仕組みなんですよ。


じゃあやっぱり7日から10日は下がるの? 


日経新聞ではこのように書かれていますね。

特に今年はプレ売りが露骨に見られた形になっています。

売りは取引終了時に行われるため、7日と10日は取引終了にかけて相場に下押し圧力がかかる。22年の7月は休日の関係で決算日は8日に集中し、1兆円規模の売りが集まった。そのため、寄り付きは上昇して始まったが後場にかけて下げ幅が拡大した。

ただ、「7月上旬にこうした大口の売りが出ることは(市場の)コンセンサスになっている」との声がある。先に先物を売っておき、下落局面で買い戻すといった市場参加者の動きが出ていると指摘する声もある。

10日以降はどうなるの?


とはいえ、実際問題としてやはり需給を壊すほどの売りであることは変わりありません。ここ3年のチャートを確認してみると以下の通りです。

最近のEFF売り ①2022年7月のチャート 

だいたい日経平均は1000円幅下げた後元通りになって8月から下落


②2021年7月のチャート。だいたい日経平均は1000円幅下げた後元通りんい戻らず8月20日が底。

③2020年7月のチャート。500円幅下げ。7月末が底値。

6月末のリバランス売りとの違いについて


一方でGPIF(190兆円)のリバランス売りは頻繁に行っているから月末にすべて集中しなかったようですね。

規模だけでいうならこっちの方が大きいです。

5月は4兆円売りでした。6月も4兆円以上売っていたはずです。(まだ公表されてませんが計算できる)

他にも共済年金(10兆円規模)や企業年金・リバランス型の海外ファンドなども同じようにリバランス売りをやっていたはずですが、海外勢の買いの勢いの方が強くて買い支えられたというわけです。


7月のETF売却後に新しい買い支えが来るかどうかについて

これは、そもそもなぜ今日本株が買われているかを考えるべきだと思っています。

「中国株の代わりに日本株が買われている」

ゴールドマンが中国の銀行の売りレポートを出したりしていて、習近平の共同富裕政策によって「紫光集団」でさえつぶされたりするため海外投資家が中国に投資しにくい状態が続いてますよね。そんな中、アセットアロケーション先として次の候補になっていたのがインドだけれど、こちらも不正などの問題があった。

あくまでもヨーロッパ勢による投資先として中国やインドの代替としてウェイトを上げていたわけですね。

んで、さらに日本のPBRの東証要請が大きな材料となった。これ当初は軽く見られてたんですが、バフェットが来日した後日本は買いと言ったもんだから、アセットアロケーションの口実にされたという感じです。

大口は今まで日本をアンダーウェイト(売り)にしていたのを中立に戻しただけで株価がここまで戻った状態です。日本は他の国の株を買う時にセットで売られるためだけの存在だったんですよ悲しいことに! 今の日本円がそういう扱いを受けているようにね。

ちなみに、海外勢は現物をいきなり買うのではなく、先物買い先行です。だって日本株のこと興味なさ過ぎて、日本企業の事なんかよく知らないからね! そのため、現物株の選別はなかなか進んでない状態です。


現状で買われているのは明らかに「半導体」関連と「成長株」。バリュー株は十分買われていると言えば買われているけれどまだまだ


ただ、半導体株が買われているといっても、全てが買われているわけじゃない点に注意です。

もうすでに半導体開発は線幅競争ではなく3D積層競争に入っています。もっといえばパッケージ技術。このあたりは「ものづくり太郎」さんが語ってましたよね。

さらに、すでにムーアの法則は破壊されました。これからはメモリの小型化よりも、設計効率化による計算速度重視。インテルからNVIDIA・AMDに。データセンター向けGPUは特にNVIDIA。CPUと比べて20倍の計算速度。画像処理ボードもGPU。

そういう風になっているため、インテル主体の秩序に組み込まれている側はちょっと不利です。レーザーテックはそういう意味でこれからここ数年のように伸びるわけではないかもしれませんね。「ソシオネクスト」も実はそれほど成長を期待できる企業ではないかもしれません。

確実に強いのはこのあたりでしょうかね。

東京エレクトロン・半導体製造装置
アドバンテスト・テセックやテラプローブ・検査
タカトリ・SIC切断装置
ディスコ・ポリッシャー(研磨)

また、日本政府が国策として素材関連や電池関連は補助金を入れたりして強化しようとしているなど、この辺りはニュースを見ている人が強いと思います。


相場全体の動きを見ると、7月~9月までの動きはこうなるかな?(予想なので参考程度に)


期待先行で買われている半導体は一服するかもしれない。

それよりもビッグな波が来てる上株の底値が固いので、分散で低PBR株を買っておけばいい状況かと思われます。調整はそれほど気にすべきことはなくて、どちらかというと調整という意味でいうと日柄が必要な感じ。

また、半導体が一服する状況で、改めて超低PBR株にまた資金が来ている。

そのあたりを狙っていきたいと思います。


というわけで注目銘柄を書いていきます


個別銘柄に興味がある人は記事を購入して続きをお読みください。

購入者が5名越えたら3銘柄追記します。

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