見出し画像

「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」って実は結構ガチの「月姫」のオマージュ作品だったのでは……

※月姫を未プレイの人にはネタバレというか何かいてるのか全然わからないと思うのでスルーしてください。


この作品、いろんなところで最初の1巻が超絶につまらないというか展開が寒すぎると酷評を受けてる作品なのですが、しり上がり的に面白くなっていくので私はかなり好きな作品です。


というか、今から思い返してみると本作品、主人公の設定は能力だけではなく内面についてもかなり「月姫」の主人公である遠野志貴の設定まんまではないかという気がしてきた。

能力面については指摘している人がいたが、内面的にも「七夜志貴」がちゃんと人間性を与えられて志貴になったところを踏襲しており、かなり意識して描かれていると思う。

あまりそれを指摘する人がいないくらいにちゃんと独自の作品として成り立たせているのだからかなり凄いと思う。



直視の魔眼

月姫の主人公がもつ「即死宣告」の能力は「直視の魔眼」と同じ概念を流用しています。HPを0にしても死なない相手でも、アンデッドでも、死んでも再生するの能力を持っている相手でも、群体でも即座に「死」というステータスにしてしまいます。

「即死チート」の主人公も同様です。しかもこちらは宣告しただけで発動する。どれだけやばいかは月姫プレイヤーならよくわかると思います。



幼少期の設定(「先生に助けられて人としての居場所を得る」)

月姫の主人公の遠野志貴くんは、生まれた時の姓名は「七夜志貴」です。本来は殺し屋一族「七夜家」の後継者として育ち、人として扱われない存在だった。それがいろいろあって人としての理を外れてしまい、苦しんでいたところを蒼崎青子という魔法使いに出会って、能力を制御し、人として生きるためのルールを与えられたという設定です。 (この設定、FGOではペペロンチーノこと「妙漣寺鴉郎」に継承されてますね)

「即死チート」の主人公も同様です。 当初その異能ゆえに「αΩ」というコードネームで管理・隔離され人としての心を持たずに育ちます。(ハンターハンターのナニカ的な扱い)。しかしとある女性に育てられてはじめて感情を与えられたという設定になっています。(このあたりはアルクウェイド側という見方もできるかもしれませんが)


「直死の能力を与えられた人のなりそこない」みたいな主人公が、人外だらけの世界で、ヒロインを守りながら旅をするお話


「即死チート」というのは、月姫の主人公が常時「七夜志貴」モードで、ヒロインが「弓塚さつき」的なキャラだったら、というお話なのではという気がしてきた。月姫のさっちんルート!

そして、そんな主人公の元にはたまたま一人の女の子がいて、とりあえず主人公はその女の子を守りながら旅をすることになります。


本作は、月姫の「二十七祖」もかくやというレベルのとんでもない強さの化け物が次々に襲ってくる。しっかり主人公の能力を把握し、対策を練って攻めてくるが、主人公はことごとくそれを返り討ちにしていく


はっきり言って主人公の能力は発動さえしてしまえば絶対に勝つ「ワンパンマン以上のチート」能力なので、こちらを主人公にしてもあまり面白くないです。

どちらかというと、主人公に挑む敵が、何とかして主人公の能力を回避して主人公にダメージを与えられないかとあの手この手で能力を使ってくるところが面白いです。


ちなみに、実は「異世界はスマートフォンとともに」も同じような作品です。アニメ部分はまごうところなきクソですし、それ以降もしばらくずっとクソ展開が続きますが……それを乗り越えて原作小説10巻を越えたあたりから超常的な敵と結構ガチンコでバトルするようになっていきます。

このために主人公は無茶苦茶強くしておく必要があったんですね。とはいっても、そこまで我慢して読む価値のある作品かというと別に・・・ですがw




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?