「私はフェミニストじゃない」というのは「私は性差別主義者」だということです」系の発言まとめ
今回また話題になってるようですが。
これは以前からいろんなところで見かける発言であり、私としては「ああ、またか」と思います。いちいち騒ぐようなことではありません。
フェミニストの「理念」自体は、最終的に性差別をなくすということなので別にこの発言は「理念」としては間違いではありません。「世の中から貧困をなくしていこう」「戦争のない世界を目指そう」みたいなのと同じです。
ただし、今回の帯はダメです。理念を即座に現実に当てはめようとしてはいけません。これをやると戦時中の日本の「非国民」だとか文化大革命とか、ナチスドイツのようになってしまいます。その区別をはっきりと示さずにこういう「理念」を安易に「運動」のスローガンとして使うのは愚かなことです。
◆「差別者じゃないならフェミニストでしょ」の元ネタ
元ネタは「男も女もみんなフェミニストでなくちゃ」というトークおよびその本でしょう。
このトーク自体は、とてもユーモアにあふれた話です。アンチフェミの人が聞いても「面白いやん」ってなると思います。
しかし、ユーモアがない人がこの表現を引用すると、とても残念なことになってしまうわけです。
結局、フェミニズムはこういう頭のいい人が運用する間はともかく、あまり頭のよろしくない人が使いだすととても残念なことになってしまうわけですね。
◆もっとも有名なのはMaisie Williams さん
◆日本だと三浦まりさんが最初に言い出したと思う
「あなたはフェミニストですか?」と尋ねられたら、あなたはどう答えるだろう? 即座に「はい」と答えられる人はごく少数だと思う。しかし「あなたは性差別主義者ですか?」と尋ねられたら? 多くの人が「いいえ」と答えるはずだ。ジェンダー問題に取り組んでいる三浦まり上智大学教授は、「性差別主義者でなければ、みんなフェミニストです」と定義する。
「エマ・ワトソン」をはじめとする「バッド・フェミニスト」の系譜としても紹介されています。
エマ・ワトソンも、自分は「バッド・フェミニスト」と名乗っています。
「フェミニスト」というと、「正しく」女性の権利を主張しなくてはいけないというイメージがあります。フェミニストの間で論争があるのはいいことなのですが、それが敷居を高くしてしまい、きちんと勉強をしないと語れないものになっているとしたら、とても残念です。「バッド・フェミニスト」という開き直りは、それぞれが思うフェミニズムがあっていいということを再確認させてくれた
エマ・ワトソン自身は偉大だとおもうのですが、この「バッド・フェミニスト」概念によって、頭の悪い人がみんな思い思いの形でフェミニズムを実践した結果、現在のように悪化が良貨を駆逐し、ネットにおけるフェミニズムはバカな人の声が大きくなり、逆に「この人と一緒にされたくない」ということで、まともな人ほどフェミニズムを名乗るのをやめるという現象がおきつつあるのが現状です。
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