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657. Medscapeの据え置き記事4つ

1. The Sound of Music Directly From Your Brain

以下は元論文のアブストラクトから。
刺激再構成アプローチを適用し、ピンク・フロイドの曲を聴いた29人の頭蓋内脳波(iEEG)を分析。直接神経記録から認識可能な曲を再構成し、デコーディング精度に対する様々な要因の影響を定量化した。エンコードとデコードの解析を組み合わせることで、上側頭回( STG) が音楽知覚の右半球優位性を発見し、音楽リズムに同調する新たなSTG下位領域を確認した。また、音楽要素に対する持続反応とオンセット反応を示すSTG前方の組織と後方の組織を確認した。ブレイン・コンピュータ・インターフェイスアプリケーションに音楽的要素を追加する道を開くかもしれない。

2. Study Questions if Blue Light Blocking Glasses Really Work

ブルーライトメガネは通常、眼精疲労、ドライアイ、睡眠障害など、スクリーンから発せられるブルーライトの潜在的な有害性を除去するものとして販売されているが・・・Cochrane Database of Systematic Reviewsで619人を対象とした6カ国の17の臨床試験から収集されたデータを調査したところ、ブルーライト・フィルタリング眼鏡レンズを使用することは、非ブルーライト・フィルタリング・レンズと比較して、短期的な利点がないことがわかった。長期的な影響はまだ不明。メガネが役に立たない理由の1つとして、コンピューター画面やその他の人工的な光源から受けるブルーライトの量は、人々が自然な昼光から受ける量の1000分の1程度に過ぎないことが挙げられる。その上、ブルーライトレンズは通常、ブルーライトの10%~25%程度しかカットできない。

3. Increased Hospitalizations Involving Fungal Infections During COVID-19 Pandemic, United States, January 2020–December 2021

米国では2019~2021年に真菌感染症を伴う入院が毎年8.5%増加。真菌による入院の合計13.4%がCOVID-19関連で、2020~2021年にCOVID-19関連真菌感染症で入院した患者の院内死亡率(48.5%)は、非COVID-19関連真菌感染症の患者(12.3%)よりも高かった。COVID-19に関連した真菌感染に対する臨床医の認識と検査の増加や、副腎皮質ステロイドの使用増加を反映していると考えられる。

4. SGLT2 Inhibitors: No Benefit in Hospitalized COVID-19

COVID-19で入院した患者において、SGLT2阻害薬は通常の治療またはプラセボと比較して28日間の全死因死亡率を低下させなかった。欧州心臓病学会(ESC)2023で発表。DARE-19, ACTIV-4A, RECOVERY3つのトライアルをメタアナ。6096人の参加者のうち、全死亡はSGLT2阻害薬群で11.6%、通常治療またはプラセボで12.4%(オッズ比 0.93)。院内死亡率および90日全死因死亡率に関するデータは3試験中2試験(DARE-19およびACTIV-4a)のみであったが、結果は主要評価項目と同様であった。副次評価項目の急性腎障害への進展または透析必要性または死亡、侵襲的人工呼吸、体外式膜酸素療法への進展または死亡についても、結果は同様であった。

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