見出し画像

508. Guidelines Urge Proactive De-Labeling of Penicillin Allergy

https://www.medscape.com/viewarticle/988813

米国アレルギー・喘息・免疫学会でのDavid Khan先生によるペニシリンアレルギーについてのお話。

「患者がアレルギーでない可能性は高い。ラベリングのデメリットを伝えれば、患者は本当にアレルギーかどうかを知りたがる」

米国では人口の約10分の1がペニシリンアレルギーを持つことが証明されているが、ペニシリンアレルギーはMRSAやC. difficile感染の可能性が2~4倍、死亡リスクが14%増加するなど大きなリスクがある。しかし、ペニシリンアレルギーを訴える患者の約90%は、実際に抗生物質に耐えられることがわかっている。

ペニシリンアレルギーの疑いがある818人の幼児にチャレンジテストを試したところ、94%で成功。さらに、子どもたちはアレルギーの診断を受けた直後(中央値 1.1年)から抗生物質への耐性を得ており、「これはおそらくもともとアレルギーを持っていなかったということ」らしい。

リスクスコアとして、成人ではPEN-FASTシステムがある。
ペニシリンに対する反応が疑われるのが5年以内であれば、2点。
アナフィラキシー/血管浮腫または重篤な皮膚副作用の場合、2点
治療が必要な反応であれば、1点

PEN-FASTスコア≦2の成人は、全員、経口チャレンジに成功した。

その他
・ピペラシリン・タゾバクタムアレルギーの約2/3は、他のペニシリンでは症状は出ない。
・非アナフィラキシーのペニシリンアレルギーで本当にアレルギーをもっているのは5%未満で、そのうち、セファロスポリンにも交差するのは2%未満。つまり、患者の99%は何の検査もせずにセファロスポリンを投与できる。
・ペニシリンに対するアナフィラキシーがある患者でも、セファゾリンやセフティブテンなどの交差反応しないようなセファロスポリンを投与することができる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?