Today I Read #177
Schroeder AR, Dang R. Defining Normal. JAMA Pediatr. 2022;10.1001/jamapediatrics.2022.0801.
めちゃめちゃ面白かったのですが、長いので大幅カットで紹介。
検査基準についてのレビュー記事についてのレビューですが、問題なのは、検査基準だけではないよという話。
基準が不正確だったために甲状腺機能低下症と診断された幼児、溶血して高カリウム血症と診断された小児・・・に留まらず、気管支炎における過剰な低酸素血症の診断(パルスオキシメトリーのせい)、尿路感染症の乳児における菌血症診断(予後が変わらず、むしろ抗菌薬治療期間とコンタミを増やす)、食物アレルギーと診断した後のIgE測定(意味なし)など、無駄な検査がいっぱい。
過剰検査、過剰診断による害を避けるためには、診断検査をオーダーする前に「この検査が患者にどのような純益をもたらすか」を問うことが重要(「この検査でマネージメントがどう変わるか」ではない)。正確な基準範囲を設定したとしても、検査のリスクはついてまわる。不必要な検査による被害を防ぐ唯一の方法は、そもそも検査を行わないことである。
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