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587. Letermovir vs Valganciclovir for Prophylaxis of Cytomegalovirus in High-Risk Kidney Transplant Recipients

Limaye AP, Budde K, Humar A, et al. Letermovir vs Valganciclovir for Prophylaxis of Cytomegalovirus in High-Risk Kidney Transplant Recipients: A Randomized Clinical Trial. JAMA. 2023;330:33-42.

NEJM Jurnal Watchから。

血清陽性のドナーから腎移植を受けたサイトメガロウイルス(CMV)血清陰性のレシピエントは、ドナーからレシピエントへのCMV感染とその後のCMV疾患のリスクが高い。バルガンシクロビルは、移植後早期のCMV疾患の予防に有効であるが、白血球減少がよくあるため、予防の中止やレジメン変更を余儀なくされる。レテルモビルは、幹細胞移植後の予防薬として承認されているCMV特異的抗ウイルス薬である。

血清陽性のドナーから腎臓を移植されたCMV血清陰性のレシピエントにおいて、レテルモビルとバルガンシクロビルを比較した無作為化非劣性試験。全部で601人の参加者が、移植後200日までレテルモビルまたはバルガンシクロビルに割付け。1年後、CMV疾患はレシピエントの10%(レテルモビル)対12%(バルガンシクロビル)で発症。レテルモビル群では耐性が発現した患者はいなかったが、バルガンシクロビルは12%で耐性が発現した。投与中止はバルガンシクロビル群で多く(13%対4%)、主な原因は骨髄抑制(64%対26%)だった。

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