219. Explaining the unexplained hepatitis in children

The Lancet Infectious Diseases. Explaining the unexplained hepatitis in children. Lancet Infect Dis. 2022;22(6):743. 

5月3日現在、163例の小児肝炎が、英国を中心に20カ国以上から報告されている。5月5日、CDCは、過去7カ月間に25の州と地域で報告された原因不明の小児肝炎109例を調査中と発表。これまでに20人以上の小児が肝移植を必要とし、数人が死亡している。
アデノウイルスは、5月10日に行われたWHOのメディアブリーフィングによると、かなりの数の患者(約70%)に陽性反応が出たため、調査の主要な焦点となっている。パンデミックでアデノへの免疫が得られずにウイルスに対して脆弱になったとか、パンデミックの規制が緩和されてアデノが大流行して、稀な合併症が出てきたとか、過去の感染や(SARS-CoV-2または別の病原体)同時感染、あるいは毒素や薬剤、環境への曝露が、アデノウイルスに対する宿主応答を変化させたとぁ、あるいは、小児に重篤な肝疾患を引き起こす可能性のある新しいアデノウイルスが出てきたのかもしれないとか、いろいろな説がある。主な容疑者はアデノウイルス41亜型。5月6日の英国健康安全局は、イギリスタイピングを行った18例すべてが41型で、アラバマ州の小児病院で確認された原因不明の肝炎の子ども5人がアデノウイルス41型だった。しかし、アデノウイルス41はこれまで、軽度から中等度の胃腸症状との関連しか指摘されていないものだった。
小児の肝炎の症例がSARS-CoV-2の感染後の後遺症であるかどうかはまだ不明。MIS-Cの傘下に入る可能性もある。COVID-19ワクチンの陰謀論が飛び交っているが、ほとんどワクチンを打っていない世代で起きている。根本的な原因特定とともに、迅速な発見と治療法の確立も重要。

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