バイト帰り、深夜のお供と明日の昼食の食材を買いに閉店20分前のダイエーに入った。 このダイエーは2階建てで1階はパンや飲料、惣菜のコーナーがメインで、2階が野菜、肉、レトルト食品等が売られている。 こんな時間でも人の出入りはあり少し驚いたが、ほとんどは1階に用事があるようだ。 鶏胸肉と玉ねぎを探しに来た私は先に2階に上がった。 案の定2階には人1人居ない。もう明かりだけ消されている棚もいくつかある。店内放送といつもなら絶対に意識しない私の足音だけがこの不気味な空間に響い
最近、朝目が覚めてからぼうっとすることが多く、だいぶ無駄な時間が増えてしまっていた。 少し前までなら起きてすぐシャワーを浴びることでパキッと目が覚めていたのだが、この季節になるとどうしても前向きに風呂には向かえない。 考えた結果、起きてすぐラジオ体操をすることにした。 馬鹿げていると思うかもしれないがこれがかなり効果覿面だ。終わる頃には目も完全に覚めているし、身体も少しぽかぽかして気合いが入る。 ただしばらくやってみて感じたのは、私はもう小学生のときのような動きはできな
日常の思わぬトラップに絶望を感じることがある。 つい先日、とあるポップアップイベントに向かうため予め会場のインスタグラムから場所保存して向かったのだが、目的地につくと何故かよくわからない高校の校舎の前にいた。 最近はそんな変わったところでやってるのかと思ったがそんなわけない。イベントに来そうな服装の人も通らない。 通りを間違えたか？でも地図で確認すると確かにここのはず。 もう一度インスタグラムに飛び、IphoneのマップでなくGoogleマップから確認すると、全く違う場
とある撮影に向かう途中、小学生男児がそのまま大人になったようなおじさんとすれ違った。 おじさんは自転車に乗っており、半袖短パンにキャップ、背中にはタモ（網）とバックパックを背負って少し緩やかな下り坂を楽しそうに降っていた。 おじさんはあくまでもおじさんに過ぎないが、私にはまるで「みんなー、夏が来たよー」と近所中に知らせる夏の妖精のように見えた。いや、本当に妖精だったのかもしれない。 ひょっとすると、夏なんて知ったこっちゃない、そんなの楽しんでる余裕なんてない、と私のような
眠いのだけれど今寝るのはなんか違う、ということはないだろうか。私はいまがそうだ。 午前3時前。 少し前にバイトから帰り、シャワーを済ませて熱った身体はまだ何かを求めている。 ドライヤーで少しゆるくなったパーマの髪を乾かして何となく外に出た。外の空気がTシャツとまだ熱っている身体の間を気持ちよく駆けていった。なんだ、梅雨の夜も悪くないじゃんと足も軽くなる。 流石にこの時間からの散歩は気持ちいいものではないので、近くのコンビニに入ることにした。 私がコンビニに行く用事はだいた
ここ最近、「○○出身のデザイナー」という肩書きをもったブランドのデザイナーが増えてきている気がする。 星の数ほどあるファッションブランドの中で、有名所から出てきたデザイナーによるクリエイションとなれば、トピックとして扱えば沢山の人の目に止まる。メディアとしてもブランド側からしても広告宣伝においてはウィンウィンである。 だがそれと同時に起こるのが、ネット界隈で元いたブランド(以降、師匠と呼ぶ)と自身のブランドを比較されることだ。 「かっこいいけど、やっぱり師匠には敵わないよ
最近、子供の頃によく読んでいた図鑑たちを実家から送ってもらった。 理由は特に無い。何となく見たくなっただけだ。 わざわざ私の部屋から重い図鑑たちを降ろして箱に詰めてくれた母にここでありがとうと伝えたい。 その中の一つの動物図鑑を寝転びながら見ていると、オカピが載っていた。 何となく知ってはいたので、「あ、オカピだ」くらいで最初は見ていたが、どうも目が釘付けになってしまう。 なんだこのハイブリッドな感じ。 一応キリンの仲間ではあるけど、馬にも見える。というかこの柄をその
いろいろ訳あって、揖保乃糸（素麺）を大量にゲットした。 一人暮らしを始めてはや5年、パスタとうどんには散々お世話になったが、ここにきて素麺が仲間入りしてくるとは思ってもいなかった。 というのも、正直素麺は食べても食べた気になれない。 よく「また痩けた？」「ちゃんと食べてる？」「米とか送るよ？」と言われる私だが、実はそれなりによく食べる方の人種だ。松屋の牛丼はだいたい特盛だし、5人前は作ったはずの肉じゃがは2日もあれば無くなる。 そんな私にとって素麺は空腹を満たすには少し物
イライラしたときの解消法を探していた。 コンテスト作業と課題と、ブランドの次のシーズンのデザイン考案を同時進行で進めていると段々頭がおかしくなる。負のスパイラルに堕ちてしまい、物をよく落としたりとか、普段しないミスをするようになる。周りの何気ない一言にも敏感になって「1人になりたい。」と私の中の小さな何かが叫んでいるのがわかるのだ。 いろんな解消法を探したが、最終的に美味しいものを食べてとっとと寝るのが手っ取り早かった。うまいものを食べているときは意識がそっちに行くので、や
小学校の高学年に上がった頃、母の影響で福山雅治のファンになった。母のオデッセイに乗ると9割の確率で福山雅治のCDが流れるので、耳が音に慣れてしまって好きになったというのもある。ちなみに残りの1割はB’zだ。 小学生だったのもあるが、それまで音楽に興味も持ってなかったのもあり、母の車からアルバムを借りてラジカセで自分から曲をちゃんと聴くようになった頃から、「ああ、これがファンになるって事なんだなあ」とそんな自分に少し優越感を覚えていたのだ。 今でも好きな曲はいくつかある。ぱ
