Day 25: 士は己を知る者のために死す - 1か月間連続ブログチャレンジ !

『史記』に記された、春秋戦国時代の晋の豫譲が残した「士は己を知る者のために死す」という言葉があります。自分を理解し、能力を認めてくれる人々のためなら、どんな犠牲もいとわないという強い意志を表しています。

私の人生にも、この言葉を体現してくれるような、深く感謝してもしきれない人が何人かいます。その中の一人は、高校三年生の時の担任の先生です。私は地方の決して進学校とはいえない高校に通っていました。3年生になったばかりのその先生との進路面談で、私はとある学校に進学希望と言いました。しかしこれにはちょっとした事情があり、私自身、言ってみたものの、ほとんど冗談の気持ちでした。 当時の成績から見ても、高望みも甚だしいものでした。

しかし先生は、それを真剣にとらえていました。 私がそれを知ったのは、その面談から3週間後。 ふとしたときに、その先生から、「お前はあそこの大学を受けるんだから、これをやっておけ」と資料をもらいました。

その時、私は、先生が本気で考えていたことに心底驚きました。それと同時に嬉しかったです。頑張れば合格できると、少なくともこの先生は真剣に考えていることが理解できました。

そこから私にもスイッチが入って、真剣に勉強を始め、春には無事に合格することができました。 多分、その先生の一言がなければ、私の受験は全く別のものになっていたと思います。 周りの友人はもちろん、自分自身ですら本気にできなかったことを、先生だけが信じてくれた。 特別に先生と関係が深かったわけではないですが、その一事だけで、その先生は私の生涯の恩人となりました。

私も、高校時代の担任の先生のように、誰かの可能性を信じ、力を貸すことができる人物になりたいと思います。人の心に火をつけ、可能性を信じる力は、計り知れない価値があると確信しています。


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