【読書感想文】「自分の仕事をつくる」 西村佳哲 みんなどこを見ているの?

みんなどこを見ているのだろう。

会社という社会に属して68日この想いが日々めぐるようになってきた。満員電車に揺られる先輩サラリーマン。終電ぎりぎりまで残業をする先輩。定時にすぐに帰る先輩。ひとり言の多い先輩。社員研修をしてくれる先輩。話を聞こうとしてくれる社長。みんなはどこを見ているのだろう。

この本に出ていた人はみんな自分の世界を本気で作ってみんなに見えるようにしていた。意識はしていなのかもしれない。ただその見えている世界は確実に形になり本に編集され、土屋さんの手を伝い私の手元に来て、一人ひとりの世界の見え方を教えてくれているのだ。

ただ不思議なことに、今の社会は今見えているものにしか価値を求めていないように感じる。誰かが教えてくれた価値観。みんながいいという価値観。確かにそれはお金や信用という多くの人が認めてくれる価値観が手に入り認めてもらうかもしれない。ただその行為は積み重ねであり変化ではないのではないだろうか。

それが間違っているとは思わないし、みんなとずれたことをするのがいいわけではないだろう。ただ自分の見ている世界に対して責任を持たなくてはいのだ。この本に出ている人がかっこいいなと思ったのは、自分の想いを信じて自分を信じ行動しているからだ。

仕事を作るということで「意味は自分の行った行為に対するフィードバックによって生成される。」とあるがこの言葉がしっくりきた。

私はよく意味や理由を求める。

しかし、それだけでは徐々にいいわけばかりになり、上から目線で文句しか言わないテレビのコメンテーターと同じになってしまう。それは行動をした者にしかわからないことなのだろう。誰でもない自分の想いを、世界を、信じて行動したからこそ、意味や価値が生まれてくる。仕事とはその意味や価値を作ることではないだろうか。

意味がない行為ではなく、今の自分には優先順位が低い行為というほうが正しい。それにはもちろん優先順位の高い行為を示す必要がある。でなければいいわけではないだろうか。

私はどれだけ多くの価値を残せるのだろうか。

自己満足ではなく、押しつけではなく、まだ気が付いていない何かを差し出す贈り物だ。そのためには今までもらった贈り物を意識して感謝しなくてはいけない。それが一番わかりやすい原体験なのだから。

最後にこの本ででている「ルヴァン」わが地元長野県上田市に店舗があり食べたこともあるが、今度食べるルヴァンのパンはより一層おいしく感じると思うと楽しみでしょうがない心情です。こんな本を贈ってくださった土屋さん本当にありがとうございました。

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