怪しい壺

霊感商法、悪徳商法に代表される壺。
最近またジワリと話題になっている。
「宗教と壺」
今一般の方がこのキーワードを聞くと
きっと拒絶反応。
先日、そんな宗教的な壺に
虜になってしまった被害者3名を
取り囲んで某雑誌の取材がありました。
顔出しNG、音声も変えて。
いや、真面目に説明しますと
平安、鎌倉時代に焼かれた地元の渥美窯について
博物館の方、陶芸家の方、蒐集家の私と
3人での座談会。
渥美窯は宗教用具を多く焼いていたのが特徴。
私が惹かれるのは経塚などに使われていた壺。
経塚というのは1052年に末法の世の中が
訪れるという末法思想から始まり
それを恐れた人々は釈迦入滅後56億年後に
世の中を救済する弥勒菩薩が現れるまで
経典を残しておこうと経筒、壺にお経を入れ
埋納しました。それが経塚。
渥美の壺はそれに利用される事が多かったのです。
タイムカプセルの役割をした魅力的な壺。
私は骨董屋さんから壺を迎い入れるとき
これは絶対に絶対に素晴らしいんだ。
私は騙されていない。
最高ですか!?最高です!!と
自分に言い聞かせていますが
霊感商法で怪しい壺を買っている人と
似たような気持ちものかも知れない。


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