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やまちゃわん

最近立て続けに豊橋市、田原市の
文化財の収蔵庫を拝見する機会があり、
陶芸家の方と一緒に伺った。
どちらの施設も共通しているのが
空気の淀んだなんとも絶妙なホコリ臭さ。
私のような骨董、古美術好きは
このニオイにびんびん反応する。
何か古い物が眠る独特のニオイ。
いや興奮する。
その興奮をSNSで発信したところ
知り合いの若手の陶芸家にも伝わり
ここで泊まりたいです!ときた。
わかる。私もそう思った。
そう感じさせるぐらいパラダイスだ。
しかしよく考えてみると一つは病院の跡地、
もう一方は学校の跡地。
仮にも泊まれるとしたら行くのだろうか。
ホラーだ。怪談だ。花子さんだ。
パラダイスどころじゃなさそうだ。
それにしても私の陶片コレクションなんて
足元にも及ばない凄まじい量で圧倒された。
田原市の収蔵庫での渥美古窯の物量は
間違いなく日本一だ。
豊橋市はさすが愛知県一の
古墳数(741基)を誇るだけあり
さすがピリっとした魅力的な
須恵器などが多かったです。
魅力的と言っても骨董好きの目で
見立ての花入や徳利に使えそうないい姿形。
あー欲しい、あー売って欲しい、
あー出来れば安く、あー使いたい、
あーこれにお酒を入れて飲みたい、
とずーっとそんな不純な気持ちで眺めていました。
これが蒐集家、コレクター目線か。
そんな私が裏山文庫として少しお手伝い
させて頂いている企画展です。
ご覧ください↓

田原市博物「山茶碗」ってナンダ

1 「山茶碗」の名前を聞いてわかる人は地元の歴史に詳しい人、古い陶磁器の愛好家だと思います。山茶碗とは、東海地方(愛知・岐阜・静岡)で平安時代終わりから鎌倉時代に焼かれたどんぶりくらいの大きさの碗です。名前は「山に落ちている碗」という意味でつけられたようです。それほどどこに行っても転がっている 400年物間焼き続けた焼き物です
 「山茶碗」の使用目的は食器が有力ですが、時にはその器で食材を調理するほか、食事以外でも使われていたと思われます。最後にはお墓や、お祭りの道具としても使われた、本当に不思議な焼きものです。
考古学をはじめとする歴史研究では、その技術や形の変化で時代を測る物差しとして重要な研究対象となっています。この山茶碗の時代感と質感に魅了され、美術品の愛好家にも鑑賞だけでなく、普段の愉しみとして茶器や食の器としても人気が高いのです。さらにこの素朴な造形に惹かれ、形、質感を何とか復元しようと陶芸家たちが挑んでいます。
 この展示では様々な顔を持つ「山茶碗」の魅力を様々な分野から紹介する展示を行います。あわせて、未公開の資料も含めた、渥美窯製品の優品を展示します。

2 会期
令和6年6月1日(土)~7月21日(日)
休館日 毎週月曜日(7月15日は開館)・7月16日(火)

3 会場
愛知県田原市田原町巴江11番地1
田原市博物館(田原城跡内) 企画展示室2・研修室
https://www.taharamuseum.gr.jp/

4 観覧料
一般310円(240円) 小・中学生150円(120円)内は20人以上の団体料金

5 展示内容
・山茶碗とは、国宝を生んだ幻の窯、渥美窯とは
・「歴史をひもとく」山茶碗
  考古学者が選ぶ山茶碗

・「使って愉しむ」山茶碗
  コレクターが選ぶ山茶碗

・「魅せる」山茶碗
  学芸員が選ぶ山茶碗

・「創る」山茶碗
  陶芸家が選ぶ山茶碗 

・渥美窯・中世のやきもの隠れた名品
  市指定文化財瓦経・刻字刻文碗、新出資料ほか 

6-①
トークショウ 山茶碗の魅力を語る 
 日時 6月1日(土)13時30分から
 会場 田原市博物館 企画展示室2・研修室
 募集人員30人(席) 当日参加は立ち見
登壇者 
 安井俊則(渥美窯研究者)、大西遼(愛知県陶磁美術館学芸員)、山﨑嘉大(コレクター) 、稲吉オサム ・木村達哉(陶芸家)
予約はこちらから(5月1日より)
https://logoform.jp/form/yTy5/566385
お問い合わせは田原市博物館まで。


山茶碗を見る! 
 考古資料としての山茶碗見学、山茶碗の愉しみ方を体験 
日時 6月29日(土) 13時から
会場 ふるさと教育センター収蔵庫・展示室 
募集人員 20人
予約はこちらから(5月1日より)
https://logoform.jp/form/yTy5/566385
お問い合わせは田原市博物館まで。

協力 裏山文庫 @urayamabunko ・ taraditional.japan.life


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