渥美窯の小さな壺

こんなの本当にあるんだろうかと、
謎で謎で仕方が無かった蓋付きの小さな壺。
私が入手する際も30回ぐらい
う~んと唸りながらも手に入れてしまった。
土の感じ、姿形、そして「空気感」が
平安~鎌倉時代の渥美古窯そのもの。
短頸壺をそのまま小さくしたような。
ただ、今まで一度も見たことも
聞いたことも無く
いわゆる、類品が無い物だった。
類品が無いから存在しないと
言うわけでは無いのですが、
それでもやっぱりどうなんだろう?と。
たまに奥から引き出しては考える。
同じ古窯の好きな方何人かに見せても
ほぼ、う~んと唸るのみ。
ある時、私の数十倍渥美古窯に詳しい
某氏にお見せしたところ、
う~んこれは渥美だね。と。
さらにその帰り際にふと思い出したらしく
そういえばこれと一緒の物が
昔の本に載っていて過去に
田原市で展示もされているはず、
ということでさっそく
その昭和61年の本を取り寄せた。
やはり渥美古窯のものだった。
所載品ではなかったけど
見た目やサイズはほぼ一緒。
わーい!やったー!
というだけの話。

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