悔悛するマグダラのマリア
「悔悛するマグダラのマリア」
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
1533年頃 84×69cm キャンバスに油彩 ピッティ美術館収蔵
悔悛(かいしゅん)
1.犯した罪を悔い改めること。改悛。
2.キリスト教で、過去の罪を悔いて、神の赦しを請うこと。
こんな言葉使ったことない。
マグダラのマリアはキリストの昇天後、洞窟で祈りの半生を送ったという。
この絵の背景が殺風景なのは洞窟だから。
マグダラのマリアが娼婦だったのかどうかはわからないが、ここでの彼女は悔悛している。
自分の罪、愚かな過去を。
女性アイドルが男性問題で失脚することがある。卒業、左遷、坊主。
ファンは女性アイドルが男性とつきあうのは嫌なのだ。男女交際したりSEXするのは嫌なのだ。
ずっと処女でいてほしいのだ。
その割には人気ある女性アイドルは清純一辺倒な感じではない。
髪は漆黒ではなく、少し明るい茶色、短いスカート、露出の高い服、体にぴったりした服。
処女でいてほしいが、淫らなところも見たい。
そんなファン心理、男性心理にちょうどいい感じなのがマグダラのマリア。
元娼婦と言われながらも、悔悛し、敬虔な女性。
敬虔さのむこうに感じられる官能性。
祈りながら、体を隠しながら、なぜか見えちゃっている両乳。
こういう絵が人々の欲求に答えていたのだろうと推測できます。
モロなポルノは駄目だけど、聖書のエピソードであれば可。
そんな一面もある。
名画だからって、みんなが真面目な見方だけをしていたわけではないのです。
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