【2020年7冊目】ビジネスマンの基礎知識としてのMBA入門2 イノベーション&マネジメント編
今回読んだ本は、「ビジネスマンの基礎知識としてのMBA入門 2」です。
たまたま手に取ったのが2だったので、こちらから読み始めました。
タイトルのような堅苦しい本ではなく、誰もが知っている企業の話がたくさん盛り込まれており、まさに「入門編」といった読みやすさになっています。
・イノベーションの源泉は、知と知を組み合わせることにある。ある革新的なビジネスも、「既存の知」の組み合わせで起こる。そして、同じ業界・場所・人が何十年もやっている日本の大企業は、これが苦手である。
・「知の探索」には、失敗を受け入れる組織やそのリーダーが不可欠である。スティーブ・ジョブズも実は数多くの失敗作を世に出している。(PingやLisaなど)
・組織にとって大事なことは、全員が同じことを覚えていることではなく、「誰が何を知っているか」をメンバー全員がやんわりと知っていることである。これを「トランザクティブメモリー」と呼ぶ。
・シリコンバレーの企業では、広いオフィスの真ん中にコーヒーの飲める場所を置いている企業が少なくない。そこに様々な部署から人が集まり、情報交換をする。つまり、「就業時間内に、飲みニケーションができる」というわけだ。
・レイヤー構造⇨レイヤーが積み重なって製品・サービスが生まれる
プラットホーム型・・・ゲームの本体を作る任天堂・そのソフトを作る他のメーカー(ただし任天堂へロイヤルティを支払う)
非プラットホーム型・・・プリンター本体もカートリッジも自社で製造・販売しているエプソン
・なぜ女子高生がiPhoneを買うのか・・・ケースやカバーが豊富だから。その点でハードの種類が多いAndroidはなかなか追いつけない(海外ではスマホに何かを被せるのは、日本ほどメジャーでない)。
・デモグラフィー的な対立軸を見えなくする・・・「女性登用」といって男だけの職場に女性を数人いれても、「男性と女性」という対立軸ができてしまう。しかしここに「インド人女性」を入れてみると、「日本人と外国人」という対立軸もでき、「男性と女性」という対立軸が見えにくくなる。
・「女性の管理職比率30%を目指します!」⇨なんのためにやるのか。「ダイバーシティのためにダイバーシティ」をするのか、「イノベーションのためにダイバーシティ」をするのか。
・顧客満足度は、事前の期待値と利用した時の評価の差で決まる。「満足度の高いカフェ」と言えばスタバが真っ先に思い浮かぶだろうが、2008年以降「カフェ・ベローチェ」が何度か1位を獲得している。(私も仙台や東京で何度か利用し、なかなか「満足度」が高かった記憶がある。朝食のセットがリーズナブルで美味しい。)
・「シンボリックストーリー」を武器にする。例えば、スタバはアメリカの上場企業には珍しく、「従業員・顧客・株主」という優先順位である(アメリカの上場企業は、普通は株主・顧客・従業員)。従業員が生き生きと働いていなければ、顧客も楽しめないという考え方。このようなストーリーを武器とし、ブランディングしていく。
・悪い戦略の要素の1つ「空疎である」・・・ある銀行で、「お客様をつないで、資金をやり取りして、お客様を助けてあげることがうちの戦略だ」⇨「銀行業とは何か」を説明しているに過ぎない。
・「『弱み』が『強み』になる!」・・・「うちはシステムが使いにくいのが弱みだな・・・」⇨システムを思い切って使いやすいものに変えれば、一気にそれが強みとなりうる。
・同業トップを追従しない。2番手には2番手のやり方がある。
⇨トップのマックと同じ手法で追従したロッテリア。違う手法(店舗の立地は良くないが、マックとは明らかに違うハンバーガーを、できたてで提供)で2番手の座を確立したモスバーガー。
・ビジネスモデル全体を最適化する。
⇨大都市にのみ出店し、同じ服をたくさん買ってもらうユニクロ。
小規模都市に多く出店し、豊富な種類の服を売り切るしまむら。
「たくさん買ってもらう」ことが前提のユニクロは、小規模都市には出店できない。
・マネジャーは「どのように」「いつ」を問題とし、リーダーは「何」「なぜ」を問題とする。既存のパラダイムを進化させるのがマネジャー、パラダイムとパラダイムをつなぐのがリーダー。
いかがでしたでしょうか。具体例が挙がっていて読みやすいですし、イメージも湧きやすいですよね。
経営者に限らず、全ビジネスマンにオススメです。
これから自分で会社を起こす方なんかは、特に興味深い内容となっているのではないでしょうか。
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