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さいこうファーム、子午山への道!

子午山、それは、北方謙三の水滸伝において、誰もが憧れる地だ。そこには、官職を追われた絶対的な武の達人王進先生と、訪れるものすべての母のような存在となる王母様が身を寄せ、静かに暮らしている。革命軍である梁山泊で心に傷を抱えたメンバーは子午山に訪れ、王進、王母と戦いから離れた時間を過ごす。落ち着いた暮らしの中で、やがて傷は癒え、以前にも増して強力な人物となり、再び梁山泊に戻り活躍していく。北方水滸伝の中で最も重要な場所の一つ、それが子午山だ。

「かっこいい!」

北方謙三水滸伝を何周も何周も読み返すぼくにとって、子午山は憧れの地だ。そして、ひそかにさいこうファームのベンチマークの一つとしても考えている。

「ぼくが王進先生で、幸枝さんは王母様で、つむは楊令かなぁ、ムフフ」

まぁ、さすがにぼくが王進先生というのはおこがましいし、さいこうファームが子午山ほどの場所になれるとは思っていない。それでも誰かにとって、何かに気づいたり、感じたりしてもらう場所にはなりたいなぁ、と考えている。

そんな中、知り合いから連絡がくる。
「うちの甥っ子をさいこうファームに連れて行ってもいいかな?ちょっと悩んでるみたいなんだよね」
むむ、これは令和の子午山こと、さいこうファームが力を発揮するべきときなのかもしれない。さしずめ甥っ子くんは九紋龍史進だな、と思いながら返事する。
「いいですよ、どこまでお役に立てるかはわからにですけど」

そして、甥っ子くんがさいこうファームに訪れた。大学生の彼の目には、どうしようもなく暗い闇が伺えた。

ということは、なかった。

あまり悩んでいる様子もなく、ハキハキと受け答えするしっかりとした若者だった。なにやらやりたいことがあるらしく、それに向けて準備をしているとのこと。まだ21歳、いろんなことに挑戦してみておくれ!

子午山ほどの機能が必要なさそうなのでちょっとホッとしながらさいこうファームに迎え入れる。

今面白いゲームの話、雑草や病気に困らせられまくりの農業の話、ぼくのこれまでの人生の話、コロナ禍での大学生活の話などなど、おしゃべりしながら、彼と一緒にサツマイモ畑に茂った雑草と格闘し、一日を過ごした。やっぱりエルデンリングは面白いらしい。

そんなこんなで、さいこうファームの子午山への道、一歩目(?)でした。

さいこうファームでは、日頃の暮らしからちょっと離れて、ぼくらとおしゃべりしながら農業をやってみたい人の来場もお待ちしています!

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