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制作日記「コスメ部第23話掲載」

現在発売中のゲッサン5月号にて「中高一貫!!笹塚高校コスメ部!!」第23話掲載されております。
どうぞよろしくお願いします。

今月も無事掲載させることができました。
今回も割と自信のある回です。新キャラ登場が…云々…という具合にいつものように書いていこうと思ったのですが、というか実際書いていったのですが、饒舌な文章が1200字を超えたあたりでふと「果たして誰がこんなものを知りたいんだ?」という疑問にぶち当たりました。
すごく特殊なCGやら何やらを使っててすごい!というような人気作品のメイキングなら当然知りたいですが、こんな広大な漫画の海に浮かぶ人口200人以下の小島みたいなやつの制作過程を誰が知りたいというのでしょうか。(「今更かよ!」って思う気もしますが、私はいつも気がつくのが遅いのです。)
一応漫画を読んで欲しくて告知のために書き始めたこの制作日記でしたが、特に制作の感想はいらないなと思ったので今回からカットです。
しかし何かしらの文章は書いていきたいと思います。どうぞお付き合いください。



プレゼント企画

そうそう単行本プレゼントをTwitterで行っています。
下記のツイートをリツイートすると単行本2巻と3巻がそれぞれ当たります。
ここだけの話、送料はなんと私の自腹です。自書を無理矢理送りつける漫画家。それが吉田貴司。
よろしくお願いいたします。
↓プレゼント応募用ツイート。リツートするだけで応募完了です。

両方に応募も可能。
応募締切は4/30です。
よろしくお願いいたします。

コスメ部の2巻と3巻からそれぞれ自信のある回を1話ずつTwitterにアップしたんですが、結構リツイートしてもらえて嬉しかったです。Twitterに上げる時の「ドンずべりするかもしれない」というあのドキドキ感がたまりません。現代ではお金をもらって雑誌に載る時よりも無料でTwitterに上げる時の方が緊張するというよくわからないことになっております。
そしてやっぱりKindleランキングも動きがあるので、販促効果もまだあるんだなーと実感しています。コスメ部をやっていて初めて動きらしい動きがあったと言っても過言ではありません。(どんだけ売れてないんや。。。)
今やマンガアプリで無料で読むものがたくさんあるので、大抵のマンガ読みはもうそれで満足しているんでしょうね。1日待てば1話読めるとか。そういう時代です。
その中でもやはり「これまとめて読みたい!無料コインとかめんどくせえ!」って思わせる漫画だけが生き残るのかもしれない。適当な漫画だと1日待って暇つぶしでいいもんね。
まあそういう漫画を目指して描いていきたいと思います。

「そういう漫画を描いていきたい」で思い出しましたが、昔20代の頃持ち込みに行った時に、僕の原稿をつまんなそうに読んだ編集者が、自分とこの漫画雑誌を机に置き、やおら目次欄を開き「キミの漫画、このどこに載せるつもり?」と聞かれたことがあります。
僕は目次欄のある作品を指差し「この漫画だよ!!」と言い返してやりたかったですが、そんなことはもちろん出来ず、黙って帰ってきました。
今現在持ち込みに行ってる人に「この漫画だよ!!」と言われないような漫画を描かなければならない!とついこないだの夜に思った次第です。
というように最近「役割」なんてものをうっすら考えるようになってきました。20代の頃は「とにかく認められたい!」「すごいって言われたい!!」「吉田さんやっぱ違うね!」って飲み屋で女の子に言われたい。ただそれだけのために漫画を描いてきたわけですが、最近はもちろんそういう気持ちも全然消えていないですが、他のことも考えられるようにようやく頭の空き容量が生まれた気がしています。私43歳ですから。
そういうガツガツ係ではなく、今の自分に合う係が何係と呼ばれるものなのかはまだ見えてきませんが、そういうものを探し始めた方が精神的に過ごしやすくなる、というかそういうものなのではないかなどと考えております。
もう持ち込みに言っても「キミの漫画をこのどこに載せるの?」なんて言われないのです。(今の編集さんはTwitterで晒されるのでそんなこと言わないのかも知れませんが。)
20代からずっと同じマインドとモチベーションでここまでやってきましたが、そんなこともついに考えるようになりました。
歳はとりたくないですが、とらざるえません。
「歳をとったらとるだけ透き通る場所はどこ」
「深夜高速」が胸に沁みます。



仕事スタイル改善進捗

3月末に某インド料理屋でとんでもなく痛飲してしまい、そこでかなり反省しまして、というかこのnoteでも度々「仕事の最適なやり方」について試行錯誤、ならびに言及していたのですが、その最新情報をお届けしますと、最近は夜9時に寝て4時に起きる生活リズムになっています。
これがとても良いです。良いことしかありません。
まず深酒をしなくなります。本日は2023年4月22日ですが、この4月は6日しか酒を飲んでいません。4/4、4/13、4/14、4/15、4/20、4/21。この6日間のみです。しかもほとんど1杯で終わっています。これは本当に10年以上ぶりなことではないでしょうか。アル中脱却への道はこれしかないのかもしれない。もうさっさと寝ちまうのです。
それによって引き出されるもう一つのメリットは酔っ払ってツイートもしなくなるということです。これが非常に優れた利点です。酔っ払って気が大きくなってしょうもないツイートをして高揚のまま眠り、何度汗びっしょりで目覚めたか。あんな後悔と羞恥と自己嫌悪を煮しめたような無駄な朝をもう2度と迎えたくありません。夜とお酒とツイートはセックスドラッグロックンロールを上回る悪魔的組み合わせなのです。人生を致命的に破壊します。これも無くなりました。
あとは午前4時にはTwitterのタイムラインが更新されないというのもすごくよいです。
その時間には岸田首相への文句も際どいグラビアもデートで男女どっちが金払うか論争も、スープストックへの怨念も流れてきません。誰も起きてないからいいねもリツイートも稼げないからです。早起きの仕事の人か、どうしても寝れなくなっちゃった人しかいません。顔ぶれも大体同じで「いいね」こそしませんが、「今日も朝早くからお疲れ様です。」というポジティブな親近感がTwitterを通じて自然と胸に湧き起こってきます。それを見るととても仕事が捗ります。これこそ私の望むインターネット、私の望む世界です。世界が全部午前4時になっちゃえばいいのに。
放課後ポニーテール新曲「世界が全部午前4時になっちゃえばいいのに」
です。
午前4時から6時半ぐらいまでが仕事に適したゴールデンタイムと言えるでしょう。
8時になるとまた岸田首相への底知れぬ怒りが見られるようになります。
まるでホエールウォッチングのようです。
というわけで酒を飲まなくなるといいことずくめなのですが、たった一つだけ問題があります。
良すぎるのです。良すぎていいんですけど、心のどこかで「いいに決まってるのって、本当にそれでいいのか?」という謎の禅問答、でっかいクエスチョンマークが時折一瞬点滅するのです。
喫煙でもしようかな。



長谷川和志さんの漫画の推薦文を書きました。

知り合いの長谷川和志さんの漫画が電子書籍で発売されて、ご縁がありその巻末に推薦文を寄せさせて頂きました。
長谷川さんとはかなり古い付き合いで、知り合ったのはネーム大賞という漫画賞があった頃だからいつ頃なんだろ。今調べたら2012年のことでした。11年前!!!!マジか!!!!

https://getnews.jp/archives/234342

このブログの最終審査に名前がある人の半分くらいが漫画家になってますね。「堕天作戦」の山本章一さんとか「高嶺のハナさん」のムラタコウジさんがおられます。今やめちゃくちゃ売れっ子になっている!!!「ムラサキ」の奇才厳男子さんもいます。すごく優秀な漫画賞だったんだな。
僕もまだ東京出てきて5年とか6年目くらいの頃で、打ち切られて漫画の仕事もないくせに審査員とかやらせていただいていて、応募する人からすると「てめー誰だよ!ふざけんな!」って感じだったかも知れませんが、そこら辺も何か自由と混沌が入り混じっていて面白かった。
ともかく長谷川さんとはその賞で知り合いまして、特に仲がいいわけではなったんですけど、ニコ生やったり焼き鳥焼いたりしてたまに遊んだりしていました。
時は流れそのうち長谷川さんはバイトを始めてもう漫画からはすっかり足を洗ったのかと思っていましたが、「やっぱりもう一度漫画を描きたい。」ということらしいので、僕が「やれたかも委員会」の電子書籍を自分で出していたこともあり、そのデータ作りを少しお手伝いしました。さらに推薦文まで書かされたというのがここまでのざっくりとしたあらましです。
「イラストレーターの人が絵が描けるから漫画も描けると思ったけど描いてみると上手く描けない!なんで?」という話題がこないだTwitterで流れてきましたが、それって多分扱う言語が違うからなんだろうなと個人的には思っていて、英語もスペイン語も同じアルファベットを使っているけどその2つの間では全く会話が成り立たないように、同じ絵の表現に見えて、漫画には漫画語特有の文法と文節があるわけで、そういう意味合いでいうと長谷川さんは漫画語は扱える人です。
なので本当に漫画を描かれるならお手伝いしたいなと思いました。あとは自分も今年はまあ仕事があるけど、いつなくなるかもわからないし、なくなったらまたTwitterでもブログでも1人で漫画を描こうと思っているので、そう考えると今の長谷川さんの姿が未来の自分の姿でもありえるわけで、もしここで長谷川さんが歳くってても、ブランクがあっても、やる気と運と実力で、道を切り開くことができたなら、僕としても少し将来に対して安心できるなと思った次第です。
漫画を描けること自体がすごく幸せなことで、「描ける今」っていう時間そのものがチャンスなのだと思います。Twitterでいつまで宣伝できるかわからない。電子書籍もいつまで好調かわからない。体調もいつまで万全かわからない。それは失った時に初めてわかるのかも知れません。
漫画を描いてるといいことがあるって証明してほしいという気持ちです。
よろしければ読んでみてはいかがでしょうか。

んー、酒飲まないと文章がいい気がするな。。。
ではまた来月。

あたしの単行本も絶賛発売中!!

「やれたかも」はセールやってる!ぜひこの機会に!!

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