見出し画像

「アルバイトでもない、インターンでもない、弟子制度ってなに?」

 バイトでもインターンでもない「弟子制度」とは一体何なのか?現在、弟子として活動している早稲田大学在学中の赤司京香さんに業務の内容や、弟子目線から見た吉田正樹事務所について総務の島尻がお話を伺いました!

スクリーンショット (9)

「弟子になったのは、人柄を知りたかったから」
 東京でテレビを作りたいという思いで福岡から上京し、今のテレビを学ぶために大学ではメディアを学べる授業を選択しました。

 慣れない一人暮らしやバイトやサークル、東京には初めてのことがたくさんあって、いつの間にか東京に来た理由なんて忘れて、テレビのことが本当に好きなのか疑問に思うようになっていって……。そんな時に、たまたま「弟子募集」を見つけたんです。

 吉田正樹さんの作った番組は好きだったので、募集要項に書かれていた「吉田正樹の周りで吸収してもらいます」の言葉に何をやるのかイメージできなかったけど、大学でやっていることとは違う経験ができる気がしたんです。

 弟子募集を見て吉田さんについて調べたら経歴は載っていたけど、当たり前ですけど、そこに人柄については載っていなくて。でも私はどんな人がテレビを作っているのか人柄を知りたくなったんです。だから何をするのかわからなかったけど、弟子っていうものに頑張って付いていこう、飛び込んでみようって強く思いました。

「技術よりも、もっと大切なことを教わりました」
 今はテレビの現場よりもwebCMの現場に行くことが多いです。でも、メディアを通してコンテンツを届けるっていうのは変わらないものなんだと思いました。

 企画書の書き方などの小手先のことよりも、「コンテンツを届ける」という考え方を学びました。そんな機会ってなかなかないと思うんですよ。

 自分がADで参加した作品の完成を観ると、驚くことがいっぱいあるんです。例えば夏の撮影で、本当は晴れがよかったけど曇りの時があったんですね。なのに出来上がりを観ると曇りを活かした映像になっていて、それがとってもかっこよかったんです。現場で起こったトラブルの対処とか、機転の利かせ方を実際に見て勉強させてもらっています。

スクリーンショット (10)

※「すべらない話」の美術の方に実際に描いてもらった吉田正樹の自画像。


「気付いたら色んな経験させてもらってるんです」
 初めてオフィスに入った時、まず吉田さんの肖像画にびっくりしました(笑)。

 テレビのバイトなどもしてました。それでも世間ではやっぱり大学生ということで、軽んじて見られていると思ってたので不安だったんです。

 でも、面接から私を一人の人間として見てくれて、私の人柄も含め全てを受け入れてくれる。年の差とか、学生とか社会人とかそんなもの一切関係なく接してくれるんです。だから意見も求められるし、ちゃんとひとつの意見として聞いてくれます。

 結構大事な仕事だって任せてもらえるんです。その仕事でのゴールを共有して、そこに辿り着くまでの手順を自分で考える。もちろん困った時は助けてくれるので、上手くいってもいかなくてもまずはやってみるようにしていますね。私のやっていることはそんなに大きくないかもしれないけど、みなさんが信頼して仕事を任せてくれるので責任を持ってやらないとって思っています。

 成功したこと、失敗したことは自分で意識しないと心に留まらないんだと思っています。弟子の仕事に対して思うことはそれぞれ違うと思うけど、それぞれに意味があるので吸収していく必要があると思うんです。

 気付いたら色んなことを経験させてもらってるんですよね。

スクリーンショット (11)

「好きなことと頑張ることの違いって何だろう?」
 入ったばかりの時、吉田さんに「何を頑張っているの?」って聞かれたんです。サークルのリーダーもやっていたので「サークルを頑張っています」と答えたら、「サークルは頑張るものじゃないでしょ?」って。「ただ好きでやっているのにサークル頑張ってるって何?」って言われて……。だから友人にも同じことを聞いてみたんですよ。やっぱりみんな「サークル」って言うんです。就活でもみんな「サークル」って答えるんです。

 サークルは楽しいです。

 弟子としてみなさんにひとりのメンバーとして見てもらっていて、自分では同じ立場とは思ってはいないんですけど……。それでもバイトやインターンとは違って遊びじゃないって気持ちでいるので、責任感を持って取り組んでいます。弟子に入って頑張るものを見つけられたんです。

スクリーンショット (12)

「弟子に入って、上京した理由を思い出しました」
 テレビの世界に入るのかをどうしようと思っていたタイミングで弟子になって、作品を作ってメディアを使って、人の気持ちを動かすという考え方の基礎的な部分を教えてもらいました。たぶん、それは弟子という特殊な立場だからこそ学べたことだと思うんです。

 遊んだりして怠けていたこともあったけど、最初に抱いていたコンテンツを作りたいという気持ちは弟子に入ったからこそ取り戻せたと思います。弟子をやっていなければ、その気持ちをずっと忘れていたままだったと思うんです。

「何をするかわからないからこそ弟子をやってみるべき」
 吉田さんが気になる人はもちろん、少しでも「弟子」って言葉に引っかかったらとりあえず弟子をやってみることをおすすめします!

 弟子には学年や年齢、性別や国籍も関係ないし、メディアに興味がなくても本当に色んな経験ができます。職場の雰囲気もめちゃくちゃいいです!

 やることに意味を持って、ひとつひとつの経験を大事だと思える気持ちを大切にすれば「弟子」は将来の自分が進む道を広げてくれると思います。私は自分の「これから」が楽しみで仕方ないです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?