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情けないオッサンの自己啓発病

私は51歳という年齢ながら未だに ”自己” が確立されていない。

若い人は ”そんな年齢になってもまだ自分探し?” と思われるだろう。

思えば人生ブレまくり、いつも周りの環境や態度、コトバに振り回され

自分のバランスをとるのに精一杯だった。

そんな時、自分に指針を与えてくれたのがいわゆる "自己啓発” 系の書籍。

読むと弱い自分が勇気づけられ、 "強くなった錯覚” を与えられ、

しばらくの間はその 『強さ』に寄りかかって生きていくことが出来る。

しかしその効果は1カ月もすると消え去り、新たな "コトバ” を求めて

さらに別の自己啓発書を求める。

そんな "自己啓発中毒” のサイクルを気づけば30年近く続けていることになる。

今、自分の頭の中にあるのは消化しきれない ”コトバの洪水” である。

 ”~すべき” 論で頭がパンクしそうである。

そして "出来ない自分” に襲い掛かってくる自己嫌悪の嵐。

それに耐えながらも、もう止められない状況に陥っているのが今の自分。


たまたまこの記事を読まれている若い読者の方にもひょっとしたら似たよう

な経験をされている方もいるのかもしれない。

誤解されたくないのは、コトバの重要性を否定しているわけではなく

あまりにそれに頼り切ってしまうと、私のようにオッサン(というか初老)

になっても "中毒症状” が収まらずふわふわしたまま歳をとっていくという

恐ろしい結果になる可能性がある、ということ。

私に決定的に足りなかったことは、コトバの意味をかみしめ、自己を見つ

め直し、それを実践・経験につなげ、自分の血肉としなかったこと。

単純に ”コトバの洪水” に身を任せ、自己を誤魔化し、その勢いで周りに虚勢

を張り、”自己が確立している立派な大人” を演じていただけで、内心は空虚

な中身のない人生を送ってきただけの『オトナ』である。

今、巷には私の時代とは比べ物にならないくらいの "コトバ” で溢れている。

若い方には、”コトバのみ” に振り回されないように、ほどほどに付き合い

数は少なくても良いので、実践を通して真に自分の血肉となる ”コトバ” 

を身につけてほしい。そして“コトバの洪水”を求めている自分に気づいたら

あえて目に、耳にしない、距離をとる勇気を持ってほしい。

自分のような『オトナ』になってしまわないように。。











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