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ショートカットアプリを楽しむ(10):スイッチコントロールをSiriで起動する

 iOS/iPadOS 13からショートカットアプリのアクションが充実し、スイッチコントロールのオン/オフを行うことなどもできるようになりました。

きっかけの相談

 今回は、スイッチユーザの方から「夜中に寝ている間にスイッチコントロールをオフにしてしまっていることがあって、朝起きた時にスイッチ操作ができないのでどうしたらいい?」という相談があったことがきっかけで知恵を絞りました。

 「スイッチコントロールをオンにする操作をスイッチでしたいのだけど、そのためにはスイッチコントロールをオンにしないといけない」という問題の解決策の一つは、Siriに頼むことです。

 ところが「Hey, Siri, スイッチコントロールをオンにする」と話しかけても、認識してくれません。

解決策、でも問題発生

 SIriがショートカットを呼び出せることを利用して、「スイッチ使う」というショートカットを作り、「Hey, Siri, スイッチを使う」と呼びだすことにしました。

 ショートカットはシンプルに、「スイッチコントロールをオンに変更」するアクションと、その後に「指伝話メモリを開く」アクションの2つにしました。ショートカット名を「スイッチ使う」にしました。

note SiriとSC.002

 ところが、「スイッチ使う」とSiriに呼びかければショートカットを呼び出し実行するのですが、何故かスイッチコントロールがオンにならないことがあります。うまくいくときもありますが、ほとんどの場合オンになりません。

改良した解決策

 いろいろと試行錯誤した結果、次のようにショートカットを書き換えました。

スイッチコントロールを 切り替える
② 4秒 待機
スイッチコントロールを オン に変更
④ 4秒 待機
⑤ 指伝話メモリ を 開く

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 使用しているiPadの性能にも依存するかもしれませんが、設定の変更を行うアクションは、指示を1回出しただけではスルーしてしまうことがあるようです。しかし、一度「設定を変更します!」と伝えた後は比較的スムーズに設定変更のアクションは動くことがわかりました。

 そこで ① で一度設定の変更をして、② で少し待つことをしました。本当の設定変更は ③ で行います。その後も ④ で少し待った上で、⑤ で指伝話メモリを呼び出すことにしました。

 待つ時間は4秒がよいのか、2秒でも十分なのかは、まだ検証が十分にできていません。iPadの処理能力の違いで変わるかもしれませんし、関係ないかもしれません。一発で設定が変わらないのはバグかもしれませんし、そうでないかもしれませんが、いまのところ、こういう感じで一度iPadに対して「設定いじるよー」と声をかけるようにすると、うまくいきました。

スイッチ操作と指伝話メモリ

 Siriを呼び出してスイッチコントロールをオンにしたところで終わると、画面はSiriが開いたままになりますが、今回は指伝話メモリを開くようにしました。

 指伝話メモリは、スイッチによる選択が簡単な画面です。動画ではメニューのページをめくり、音楽メニューを選択して曲の一覧を表示し、最後に曲のカードを選択すると iTunes を呼び出して音楽をかけます。こんな風に、指伝話メモリ+ショートカットによってスイッチ操作がとても簡単になり、できることが増えて楽しくなります。

補足

 「スイッチコントロールをオンにする」だと何故認識しないのか?については、正式な答えはわかりませんが、英語でも同様でしたので、おそらく、スイッチ または コントロール ということばがSIriに別な処理を考えさせてしまうのだと思います。


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