iPadOS 14とスイッチコントロール

 iPadOS 14とスイッチコントロールに関するメモです。

グライドカーソルの表示停止

 グライドカーソルを使っている場合、「繰り返し」の設定の回数で非表示になるように修正されました。画面の内容をゆっくり読む時など、よくなりました。

項目読み上げで、属性の読み上げが選択できる

 項目モードで「読み上げ」をする場合、項目の属性を読み上げるか読み上げないかを指定できるようになりました。iOS 12までは属性を読み上げなかったのですが、iOS 13から強制的に属性を読み上げるようになってしまっていましたが、iOS 14で読み上げるかどうかの選択ができるようになりました。

 指伝話メモリでは、カードのタイトル欄が読み上げに使われます。カードは属性としては「ボタン」になるので、タイトル欄を読み上げた後に「ボタン」と必ず言っていましたが、指伝話メモリの画面は全部ボタンですし、何もしないカードもありますから、いちいち「ボタン」と言って欲しくない作りのものもあります。iOS 14では、それを選べるようになりました。

 これによって、画面を見なくても項目読み上げを使ってカードの内容を聞き、スイッチで操作して話しをしたり、メッセージを送る・音楽を聴くといった操作のインタフェースを作る時に、より工夫しやすくなりました。

新しいスイッチソース「背面タップ」

 iPhoneのスイッチは、外部スイッチ・画面・カメラに加えて、背面タップが使えるようになりました。ダブルタップ・トリプルタップをスイッチとして使えるようになりました。

 画面タップをスイッチで使っている方はいましたが、背面のダブルタップ・トリプルタップをスイッチで使う方がいるかどうかはわかりませんが、ダブルタップなら本体の置き方と手の動き次第で、使えるかもしれません。

 手持ちにスイッチやスイッチ接続デバイスがない場合、これまでは画面タップをスイッチにして動作確認などしていましたが、それだと画面を普通にタップができなくなってしまうのが不都合でした。背面ダブルタップをスイッチにすることで、外部スイッチがない場合でも、画面タップをスイッチに使わずに、スイッチコントロールの動作確認などがしやすくなるので良いと思います。

 ところで、ダブルタップやトリプルタップの設定をした時、「長押し」にもアクションを割り当てることができますが、果たして? これは無理でしょうね。:-)

スイッチコントロールで承認

 Face IDを搭載したiPadでは、支払いの際のトップボタンのダブルクリックによる承認を、スイッチコントロールを使用することでFace IDでできます。iPad Air(第4世代)ではパスコードで承認できます。

自動タップでメニュー項目無しのクラッシュは修正された

 iPadOS 13で、タップの動作を自動タップにし、かつ、ハイライトメニューの項目を全部非表示にした状態で、スイッチ操作で項目を選択し、自動タップの時間内にスイッチを操作すると(ハイライトメニューを出そうとする操作)、ハイライトメニューの項目がなくて画面が固まってしまう問題は、iPadOS 14で修正されました。

マウスキーを使わないのに設定が効いていた問題は解決

 iPadOS 13で、グライドカーソルで自動タップを使う場合、タッチのマウスキーがオンになっていると、Assistive Touchがオフであったとしても、矢印キーなどの特定のキーを使ったスイッチコントロールの操作ができなくなっていた問題は、iPadOS 14で解決されました。

スクリーンショットにハイライトメニューが入ってしまう

 スイッチコントロールでスクリーンショットを撮影する場合、その操作をしているハイライトメニューが、スクリーンショットに含まれる場合と含まれない場合があります。

 (1)グライドカーソルモードで操作している場合
 (2)項目モードで画面収録をしながら操作している場合
 この2つの状態では、スイッチコントロールのハイライトメニューの操作でスクリーンショットを撮影した場合、ハイライトメニューが含まれます。
 普通に項目モードの操作であれば、ハイライトメニューは含まれないスクリーンショットが撮影されます。 ↓ これも参考にしてください。



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