指伝話とホットケーキ

指伝話とホットケーキ

 2016年7月に「ゆびでんわタイムス Vol.2」に書いた文章ですが、いま読み直しても同じ気持ちです。製品名など更新したバージョンです。

小麦粉、卵、牛乳といえば?

 「小麦粉、卵、牛乳といえば?」と問えば、「ホットケーキ!」と元気な声で返事があります。

 子どもの頃、母が朝食にクレープを 作ってくれました。バターたっぷりの味はいまでも覚えています。大 人になってからは娘たちのために ワッフルメーカーを買いました

あるものを使って作るアイデア

 小麦粉、卵、牛乳。どれも昔からある材料です。ホットケーキ、ワッフル、クレープ。いろんなものを作ることができます。一つ一つの材料はみんなが知っているものだけど、それを合わせると笑顔が生まれるものに変わる。まさにそれが指伝話です。

できたものを使う工夫

 ホットケーキを作って、バターとハチミツで食べよう。ホイップくりーむと苺を添えよう。チョコレートをかけよう。もう毎日ホットケーキだっていいくらい。指伝話で自分の声の代わりをしたり、英語の発音練習に使ったり、文章の校正に使ったり。指伝話はいろんな用途に使って楽しめます。

使い方を示すコーディネーション

 ホットケーキは冷めると美味しくないのでお弁当には向かないけどワッフルは大丈夫。忙しい朝にはクレープの方がいい。

 失語症の方には一般的には五十音表(指伝話文字盤)や文字表示(指伝話プラス)は向いてなくて、絵や写真(指伝話メモリ)の方が理解し易い。画面がタップしにくい場合はスイッチを使おう(スイッチ接続キット)。適した使い方を見つけるのも指伝話の仕事です。

専門知識を入れた工夫

 小麦粉アレルギーがあるから、そば粉で作ろう。卵は使えないからヨーグルトを入れよう。その道のプロに相談して問題を解決する方法を探すのも指伝話は同じです。言語聴覚士など専門家と常に協議しながら新しい製品作りを行っています。

誰もが簡単に楽しめるように

 粉はふるっておかないと混ぜる時にダマになるし、混ぜすぎると粘りがでて膨らまなくなる、難し過ぎるとホットケーキを作る楽しみがなくなってしまいます。ホットケーキミックスは、誰もが手軽にホットケーキを作ることができるようにした魔法の粉ですね。

 ホットケーキを作る楽しみ、トッピングを考える楽しみ、一口食べた時の喜び。状況に応じてワッフルにしたりクレープを作る臨機応変さと、それを一緒に喜んで食べる時の笑顔。

 誰もが手軽に楽しめるホットケーキミックスは指伝話が目指す姿に重なります。

 そして料理に使ったり酒の肴を作ったり、私たちが考えてなかった使い方をしていただくこと、それがスタッフの喜びでもあります。


 最先端の技術ではないけれど、最前線の技術。いまある技術(あるテク)を使って笑顔を生み出す指伝話。
 是非ご一緒に楽しんでいただけますように。


いただいたサポートは、結ライフコミュニケーション研究所のFellowshipプログラムに寄付し、子どもたちのコミュニケーションサポートに使わせていただきます。