見出し画像

決めつけてはいけなかった...

 目の横にピエゾスイッチを貼って、目をギュッとするとスイッチが入り、指伝話メモリで写真で作ったカードが選択されて言葉を音声で伝えます。

スイッチで選んだ時、目をバシバシってしちゃうと、何度もカードをタップして、「私の大好きな...」のようなカードが「わたわたわたしのわたしの大好きな」みたいな読みになるので、なんとかしたいというセラピストさんからの相談がありました。

 技術的には、スイッチコントロールの設定や変わる君の設定などで、なんとかすることはできますが「本当にそうしていいの?

 「もしかしたら、DJっぽくしてたとか?」と言ったら、本人が大笑いした。あはは。やっぱり。ウケを狙っていたんだー。

 指伝話メモリのカードを工夫して、続けて押しても大丈夫なようにもしたけど、もともとのDJ版も残しておきました。

選べるのが自由。^_^
そして、決めつけない。
笑いが大事。😁

スイッチの選択

 ところで、このピエゾ・ニューマティックセンサースイッチは、僅かな筋肉の動きで作動するピエゾ(圧電素子)センサーと、指先などの僅かな動きで作動するニューマティック(空気圧)の2種類が使える(一度にはどちらか片方)スイッチ です。ALSや筋ジストロフィーなど、ほんの少しの動きで使うスイッチ 、と聞いていたし、そう覚えていました。(最後に操作している動画を貼っておきます。)

 先日、身体の動きが大きい方がスイッチ 操作でiPad・指伝話メモリを使うというので、どーんと大きなクッション型のスイッチ を持っていきました。半分はネタですが、思い切り叩いても安心だし、それによって音楽がかかるとか、自己紹介ができるってわかったら、いいきっかけになるかなと思ったのです。こんなスイッチ でした。

画像1

 ところが、ニューマティックセンサスイッチ で、風船のように膨らましたクッションをちょっと触れるように腕をもっていくとピッとスイッチ が入りました。実はそちらの方が操作しやすいようでした。

 これは「指先などの僅かな動きで作動するスイッチ」と決めつけていたけど、普通にクッションスイッチとして触ってみる方法も有効でした。

 このスイッチはこうして使う、この身体の動きならこのスイッチだ、という常識がありますし、大抵はそれが正解です。でも「時としてそうではないことがある」ということを意識していないと、1,000人に1人の天才を見つけだすことができないことになります。

 私たちが考えていた方式とはまったく違うやり方で使った方が簡単で便利ってことがある、そんなことを教えてくれるのは、たいてい子どもたちです。それを、教科書に書いてない、俺は知らない、いままで聞いたことない、みんなと違う、とかなんとか言って潰してしまうことがないように大人は注意しなくてはいけないといつも思います。


 これは、空圧スイッチ で絵カードを操作している動画です。スイッチコントロールを使わず、オレンジ色の風船の先を少しの指先の動きで触れて操作しています。iPadのスイッチ操作はスイッチコントロールを使う、というのも決めつけてはいけないですね。




いただいたサポートは、結ライフコミュニケーション研究所のFellowshipプログラムに寄付し、子どもたちのコミュニケーションサポートに使わせていただきます。