壁にぶつかった時、どうしますか?
ドリルを使って「ガガガガ...」と壁に穴をあけるまこちゃん。
ごりくん「なにをしているの?」
まこちゃん「壁に穴をあけたいの。固いんだなぁ、これが」
ごりくん「どうして、どうして穴をあけるの?」
まこちゃん「だーかーらー、向こう側に行くんだってば。(やっぱりダイナマイトで一気に...)」
ごりくん「じゃぁ、あっちのドアを使えば?」
まこちゃん「...」
目的を見失ってしまう
最初の目的は壁の向こう側に行くことだったのに、いつの間にか壁に穴をどうやってあけるかを一生懸命考えてしまい、ドリルを用意したり、最後はダイナマイトまで持ち出したりしてしまう。
向こう側に行くならドアを使えばいいのに、ドアが見えていても壁に穴を開けることだけに集中してしまう。そんなことが日常生活の中にもよくあります。
壁にぶつかった時、どうしますか?
そう質問されると、こうしてドリルで穴を開けようとしたり、よじ登ろうとしたりと考え始めてしまいがちです。それは無意識に質問を「壁をどうやって乗り越えますか?」と勝手に変えてしまっているからです。
時には、壁に沿って歩いてみたり、壁に寄りかかって歌ってみたり、壁に絵を描いてみたりするのもいいでしょう。
目の前にあるから壁に見えるけど、少し離れて眺めてみると、出口のドアの一部かもしれませんし、入口のドアかもしれません。
大切なのは機械ではなく機会です
「スイッチ操作がいいですか?視線入力がいいですか?」「パソコンよりiPadがいいですかね?」「大きい画面がいいですか?」「iPadよりiPad Proの方がいいですか?」「これは高いですかね?」
コミュニケーション機器の相談で、こういう質問がよくあります。機器の選択に必死になってしまい、何をしようとしていたのかが見えなくなっている人が多くいます。
費用については、5,000円のものでも買った後に使わない・役に立たないなら高い買い物です。100,000円でも目的に叶っていて使えるものなら安いでしょう。
誰かに言われたからという理由で買ったものは、使えない時にその人のせいにしますが、本来は自分の責任です。あれこれ理由をつけて決断せずに過ぎ去った時間は、お金の価値では測れないものがあります。このまま迷い続けて、やれない言い訳を担保しながら無駄な時間を過ごすか、それとも前に踏み出すか、決断は自分次第と思います。
大切なのは、機械ではなく機会です。
選んだ結果が正しくなかったら?
もし、選んだものが合わなかった時はどうすればいいか?
それは、「買ってきたパンツのサイズが合わなかったら、どうするか?」の答えが参考になると思います。
いただいたサポートは、結ライフコミュニケーション研究所のFellowshipプログラムに寄付し、子どもたちのコミュニケーションサポートに使わせていただきます。