【ALC貝塚学院】突然の幼稚園破産被害にあった保護者による奇跡の体験談

A.L.C.貝塚学院について
私はA.L.C.貝塚学院に2019年4月から3歳の娘を入園させる予定だった保護者です。
これは、幼稚園が全国11,252(※)にある内の、いち幼稚園(確率1/11,252)と保護者に起きた、
2019年3月末最終週における、真実の体験談です。
幼稚園施設を取り巻く現状等 - 文部科学省 15ページより抜粋

1. はじめに

幸せから悲しみへ
入園料の支払いを終え、制服を買い、家で試着し、ブカブカで少し大きめの制服を着た娘が、サクラ咲く4月に迎える入園式を楽しみにしていた。
しかし、そこに突然、
2019年3月26日(火)夕方、3月の営業日があと3日で終わり、という時に、
「閉園します」=倒産します。4月から幼稚園が継続できません、という連絡が届いた。

とんでもない経験だった。もはや事件だ。
経営者であれば倒産は分かっていたはずなので、入園料を終えた3月最終週に届いたこの連絡を聞いた時、ガッカリと同時に、「これは、もはや詐欺だ」とすら思った。

この幼稚園を私に推して入園料を払った妻は、憔悴した。
「どうしよう、どうしよう」
「本当にごめん、本当にごめん」
「幼稚園行けなくなっちゃった」

そんな妻に、かける言葉は限られてた。でも、前を向くしかない。
「起きたことは仕方ない。探そう」
「最悪、幼稚園に行けなくても、それほど気にするほどの問題じゃない」

マスコミは一斉に報道した。川崎市の、いち幼稚園が全国区で報道されたのは、
入園料を受け取った後のその突然さゆえの事件性、被害者の多さ、幼稚園という幼子の未来、そして、保護者の怒りや戸惑い、などが理由だろう。

想像もしなかった奇跡、そして予定通り入園
誰も想像しなかっただろう。奇跡が起きた。事業を継続させる奇跡の支援者が現れたのだ。
結論、私は残ることした。
当初の予定通り、4月から娘はA.L.C.貝塚学院に入園する。

このブログを書こうと思った目的
「A.L.C.貝塚学院」で検索すると、報道記事が並ぶ。

マスコミは、事件のあとの事は書かない。事件が起きた時が一番アツい。事件性や話題性のあることの方が面白いからだ。
その後、どうなろうとマスコミ連中には関係ない。
しかもマスコミのドメインは強いため、検索結果の上位にも表示されやすい。
事件性のある記事はリンクも集まるため、検索結果にも評判を示すものとして残りやすい。

娘は、これから3年間、A.L.C貝塚学院に通う。
もちろん私は気持ちよく手をつないで通い、幼稚園の門をくぐり、迎えに行きたい。
そのためにも、一過性の事件の表面だけを切り抜いたマスコミ記事ではなく、
私が経験し、感じた内容を1人でも多くの方に伝えておきたい。

現在の検索結果(2019/4/5現在)


2. A.L.C.貝塚学院について

運営元  :有限会社アメリカンラングエイジセンター
代表取締役:鈴木美代子(2019年3月21日に辞任)
住所   :川崎市川崎区田島町15-19
HP     :http://www.doux.co.jp/

40年の歴史を超える地元では有名な英才型保育の幼稚園。
認可幼稚園ではない。
運動から算数、国語、英語まで幅広い教育を実施しており、特に愛情と情熱を持った先生とその教育内容の評判が高い。

(HPより抜粋)
A.L.C.貝塚学院は、一般の幼稚園ではありません。
子供の能力を育て、健康でバランスのとれた国際人に育てようと、専門知識と情熱を持った先生方が結集し、英語・英会話・体操・水泳・絵画・音楽・基礎知能を指導し、どのお子様も伸びております。
特に英語に力を入れており、年長で沢山の方が英検に合格しております。

3. 経緯 

▼支援企業が現れるまで
2019年3月26日(火) 18:21pm:4月以降の幼稚園がなくなりますの連絡
2019年3月26日(火)18:23pm:29日(金)に保護者向け説明会を開く連絡
2019年3月27日(水)    :何もナシ
2019年3月28日(木)16:28pm:市内地元企業の協力により継続できるかも
2019年3月29日(金)14:00pm:保護者向け説明会が開かれる

▼支援企業による連絡に切り替わってから
2019年3月29日(金)19:40pm:支援する地元企業から連絡(挨拶)が届く
2019年3月31日(日)10:40am:運営の保証と債権に関する案内が届く
2019年3月31日(日)19:02pm:支援企業による保護者説明を実施する案内

2019年3月26日(火) 18:21pm:突然、届いた実際の通知画像

2019年3月28日(木)16:28pm:一転して、事業継続できる可能性が出たという連絡

※差し出し人は、長らく代表取締役だった「鈴木美代子」氏ではなく、「坂本節子」氏。
この人物は、誰なんだ、とこの時点では一切不明。


4. 運営側からの保護者向け説明会の内容

A.L.C.貝塚学院側は、3名が説明に立った。

3名
有限会社アメリカンラングエイジセンター 部長:鈴江奈穂子氏
有限会社アメリカンラングエイジセンター 代表:坂本節子氏
株式会社ドゥ・シェイルの代表:阪口靜司氏

壇上には、長らく代表取締役だった鈴木美代子氏の姿はなく、先日の知らせを送ってきた坂本節子氏が参加。坂本氏は、鈴木美代子氏の母親であることが、この時に判明。
高齢という理由で、質問対応は無し。終始、下を向いていた。
おそらく先日の案内メールも、名前を貸しただけであろう。
実質的に園の運営に関わっていたのは、「部長」の鈴江奈穂子氏であるということであり、
説明会は、鈴木奈穂子氏が全ての説明を行った。

会場の様子

保護者向けの説明にあった主な内容

・地元支援企業により、予定通り入園式を行うことが可能になったこと
・支援企業名が具体的に明かされた。「株式会社サン」という会社であること
・株式会社サンは、太陽光パネルなどを手がける企業であること
・株式会社サンの代表は、織戸四郎という人物であること
・織戸氏は、報道により今回の事件を知ったこと
・織戸氏は、有限会社アメリカンラングエイジセンターと全く関係性がない人物であること
・織戸氏は、先生の確保に奔走しており会場には来れないこと
・アメリカンラングエイジセンターは26日時点で先生に突然解雇の通達済みであること
・有限会社アメリカンラングエイジセンターは、一定期間を継続の後事業譲渡する方向であること
・現在の経営者は事業の意思決定から外れ、経営の意識決定は株式会社サンに任せること
・部長である鈴江奈穂子氏は引き継ぎ目的のために残ること
・プール保有している方の建物はプール維持費などの理由により無くす方向であること
・他の幼稚園に移る人については、入園金を返金すること
・債権(※)についての返金は未定であること
・今後何年間の運営をコミットできるのかは回答できない、ということ
・株式会社ドゥ・シェイルの代表の阪口靜司氏は、今回のことを3月10日に突然知ったこと
・引き続き園に残ってくれる意思がある人は、4月2日までに書面を書いて提出すること
 書面は、会場受付で入場する際に配られた。

※債権・・・預り金
下記、DIAMOND onlineの説明を引用

『債券』は在園生だけでなく、卒業生もずっと預けっぱなしということも多く、また数年前に貝塚学院が40周年を迎えた時には、『40周年債』を発行して、園児の保護者だけでなく近隣の方々まで購入していたりするんです。ここの園は保護者も愛着が強く、親の代からここ、という家庭もあり、長い間返金していないケースも多くあります」

1点目)
前に並んだ3名では回答出来ないことが多く、であれば、支援企業の株式会社サンの代表が何故、この場に来ないのか。という怒りや同調する声。
株式会社サンの連絡先を聞く者。住所を聞く者。FAX番号が鈴江氏から知らされると一斉に皆メモを取る。
本気で支援する気はあるのか。という事業経営に対しての不安。

2点目)
債権は、どうしてくれるのか。いつ返ってくるのか。返せるのか。
という金銭に対しての不安。
ほとんど、こっちの話が多かった。

事業運営には、資本と経営が必要だが、質問と関心は資本に集中。
経営に関する質問は、ほど無かった。


5. 保護者向け説明会を聞いて、私が継続を決めた理由

私は、説明を聞くまでは90:10で、継続する意思だったが、説明会を聞いて不明点が逆に増えてしまい、80:20くらいになった。
が、その日、会場から家に帰るまでに、よくよく考えてみると、支援に手を挙げるだけでも凄いんだけど、もしかしたら経営者としての手腕も凄く優秀で的確な行動をしている人物なのではないか、と感じたのだ。

最も大きな、その理由は、
「先生の確保を優先して、会場に来なかったこと」である。

よくよく考えてみると、織戸氏が今回の事件を知ったのは報道によってなので、3月26日(火)の夕方。または、翌日27日(水)だ。
28日(木)の幼稚園の案内では、地元企業からの協力により事業継続できるかもしれない、という連絡があったので、
3月26日夕方~28日昼頃までに、織戸氏→幼稚園に支援の連絡があったのではないか、と推測している。
つまり、1日半か2日間しか経ってない。

しかも3月決算期でただでさえ企業が忙しい3月期末の月末最終週である。
既に決まっていた予定もあっただろう。
一方、A.L.C経営陣は先生方に、26日時点で突然解雇の通達済みで荷物を持ち帰らせ、退職させている。

園児の数は多く、被害者は300人程度おり、入園金などのお金は支払われており、4月には入園式が行われるというスケジュールが決まっている。
つまり、「お金」と「先生」の問題があり、その解決に充てられる3月の営業日は、織戸氏が知った時点で、2日間ほどしか残されていなかったわけである。

この2日間で何が出来るか、という事だ。
支援することに全く事業的なメリットの無い、この事案にしてはハード過ぎる内容だ。

織戸氏は、まず幼稚園児が無事に通えるための、事業運営に必要な「お金」の問題をすぐに解決した。
そして、次に「謝罪」ではなく、「先生の確保」に着手した。

実質、2営業日程度しか無い中で、最善の選択をしたと思う。
最善というのは、「先生の確保」を最優先したことだ。
これに気づいた時、この人は凄い。と思い、この人が事業経営する幼稚園であれば、今までよりも間違いなく良くなるだろうと確信し、妻と話して、その日に、継続入園することを決断した。

これまでよりも間違いなく良くなるだろう。と思った理由は、
これまでと、これからの違いがあまりに大きいからだ。

(これまで)
・説明会で目の当たりにした、これまでの経営者
・関連会社の代表ですら経営状況を把握してなかったということから、トップ独裁ブラックボックスの資金繰りだった
・先生に突然の首切り宣告をするくらい、現場の人たちに情報共有をしてなかった

(これから)
・何の得にもならないのに、何か力になれないかと支援の手を挙げる高い人間性
・まっ先に現場の先生の確保に向かい、初対面ながらもコミュニケーションを取り確保に奔走する経営者
・そんな経営者がいれば、よほどの嫌気がさしてない限り、先生のモチベーションは上がる
・こんな状態になっても、戻ってきてくれるのであれば、これまで以上の愛情と熱意で迎えてくれる先生

今後がどうなるか、などは全くもって分からない。
しかし、それは事業経営という意味では、どこも同じくして抱えるもの。
むしろ、幼稚園無償化と言われるが、それが良いとは限らない。
生活保護や補助金と同じで、国からお金を受けるという事は、ある一定の基準やルールの範囲内でしか活動できず、制約がある。という事になる。
民間であれば、事業継続のためにサービス向上が必須命題となるし制約に縛られる事もない。

私は、織戸氏が、「会場に来なかった」ことにより、継続を決めた。


※更新

▼支援企業による連絡に切り替わってから
2019年3月29日(金)19:40pm:株式会社サン 織戸氏からの挨拶


6. 幼稚園経営に必要なこと

幼稚園経営に必要なこと、私は4つあると思う。
①資本力
②経営者の資質
③ハード(建物など)
④ソフト(教育内容、先生などのサービス)

冒頭に触れたが、この幼稚園の特徴は教育と先生の評判である。
つまり、④が最大の資産であり強みであり、保護者が期待してこの幼稚園を選んだ最大の理由である。

織戸氏は、この①~④を次の順に解決した。わずか3日間で。
①資本力←1番目
②経営者
③ハード
④ソフト←2番目

まず「金」問題をすぐに解決。プール廃止もこれにあたる。
次に「ソフト」つまり先生の問題解決。

前でも触れたが、「先生の確保を優先して、会場に来なかったこと」
これが何を意味するか、ということだが、
「先生の確保を最優先する」=「この事業を継続するにあたり一番大事なことを優先した」
という事だと思う。

つまり、事業を継続することが第一義的にある。
継続といっても、ずっとではなく、少なくとも今の入園式が出来ない突然閉鎖の状態を無くし、少なくとも卒園できるまでの継続という意味で、だ。

支援した資金 は、継続のためであり、
「先生の確保」は、継続のためである。

③のハードは、元々過度な期待をして入園しているわけではないし、
②の経営者は、比べるのも失礼なくらい織戸氏の資質が格段に勝っている。


7. 私が、織戸氏を信頼できる人物だと思った理由

説明会を受けた後、私の周りでも他の園に移る人がいた。
突然閉園します、となったわけだから、説明会までの2日間で保護者は他の幼稚園を探すのに奔走しただろう。我が家もそうだった。
説明会の時点で、既に他に移ることが決まった保護者もいた。

信頼できない、と言って去っていく人たち
説明会後に去っていった人の理由は、支援企業が信頼できない。というものだった。
説明会の時点でも、織戸氏が支援すると言っているが、具体的な契約内容は?契約書は?という趣旨の質問などがあった。
しかし、これは無理な話だ。
実質、2営業日しかない中で、おそらく織戸氏は「口頭で約束した」ぐらいの勢いとスピード感だったのではないか、と思う。

私は、この園に残る事を決意したのは、「先生の確保を優先し、会場に来なかったから」と言ったが、これは事業経営者としての判断力を尊敬したからに過ぎない。

最終的には、私は、織戸氏自身の人間性を信頼が出来る人物だと判断したから継続した。
信頼するために必要なのは、細かい点まで詰められた正式な契約書ではない。行動と結果だ。

まだ私が20代だった頃、ビジネスの世界で国内トップ企業の年配の尊敬する方から、こんな言葉を教わった。
「契約書に書いてあるのを守るのは、当たり前。口約束を守るヤツが信頼できる」と。

契約書に書いてあることさえ守れない人間や会社は、残念だが、たくさんある。
むしろ、契約書の内容を何度も読み直しリマインドして脳内に叩き込んでる人の方が珍しいだろう。

人を見るには、言葉ではなく、「行動」で見るほかない。
今回のスピード劇を見る限り、
おそらく、織戸氏は、口約束で大きなディール(取引)を決定している。
そして、実行している。

事業を経営する上での判断力が素晴らしい。真っ先に先生の確保を優先。
そして口約束を行動に移し結果を出している。

経営者としても人間性としても信頼できる人物

私は、織戸氏を、こう評価した


8. 幼稚園を選ぶ際の理由

上記①~④は、幼稚園という「事業」を経営するにあたり、必要なことであり、
私は④を重視した。
人によって違うとは思うが、多くの人は、
④>③>②>① の順でまずフィルターをかけて判断するのではないかと思う。

その他、人が価値を認め決定する際は、
「QPS(※)」(=品質・価格・サービスその他の要素)という軸があり、特に「S=その他の要素」が重要であるとされており、
実際には、カタログに書いてある内容よりも、むしろ、これらが重要視されると言われる。

例えば、
・立地(家から近い、職場に近いなど)
・評判(口コミ)
・信頼(歴史や、実績)
・ママさんとの相性
・他保護者の人格や人間性
・先生と子供の相性
 、等々

つまり、資本や財務状況などよりも、私は
④ソフト(教育内容、先生などのサービス)×その他の要素、との掛け算で決めた。

これらを分解して、このようにした。
入園前に得られる情報
・立地(家から近い、職場に近いなど)
・評判(口コミ)
・信頼(歴史や、実績)

入園を決めてから、少しずつ分かってくるもの
・ママさんとの相性
・他保護者の人格や人間性
・先生と子供の相性

入園する前に必要な情報が大事になってくる。
特に評判と実績は、でかい。
だからこそ、織戸氏が支援に全力を注ぎ、先生が気持ちを新たに立て直そうとしている今、
これ以上、評判を地に落としたくない。
まぁ、落ちるところまで落ちたので、これからは上がるだけだ。
充実したサービス内容により、ママさんの満足が上がり、ポジティブな口コミ投稿が増えてくれることを切に願っている。

今回、倒産という結果を受けたため、株式会社サンの財務状況を心配する者もいるが、
そもそも、幼稚園を選ぶ際に、財務諸表やキャッシュフローの状況の開示を求めることなどは、ほぼ無いでしょう。
せいぜい気にして、運営母体の会社を見る程度までであり、ほとんどの人はそこまでだと思う。


9. 先生からの実際のメッセージ

織戸氏が、わずか2、3日で先生を説得して回った成果
※名前は伏せてあります


10. これまでと、これから

これまで書いた内容を踏まえ、私は、残る者としてではなく、客観的に考えて総じて下記のように考えている。

ハードに関しては、入り口の施錠が南京錠であったためセキュリティを心配する声があり、この点の改修については、織戸氏は対策済みである。
このスピード感、本当に凄いな。


11. 残る課題

これまでの経営状況に比べれば、総じてポジティブだが、決して楽な道のりではない。
なにせ、事業というのは、プラスの状況を更にプラスにするのですら大変なのに、
マイナスからのスタートだからだ。

主に、下記3つの問題があると考えている。
①去る人向け
②残るが文句垂れる人向け
③落ちた評判のイメージ回復

①去る人向け
主に、説明で債権に話が集中した人たち。つまり「金」の問題。
織戸氏は、既に支払われた入園費やプール代などの返金について回答済みだ。
債権についても回答している。
これについては全く同意。私が残らなくても同じく同意している。
なぜなら、倒産したのだから、戻ってくる可能性が低いのは当然だ。
前代表取締役である鈴木美代子氏、個人の資産から払え!という気持ちも分かるが、
今回新たに支援した織戸氏含め、
そもそも企業の資産と代表者の資産は切り離されている。
この点については、下記参照元に分かりやすく書いてある。

**
②残るが文句垂れる人向け**
この人達が一番やっかいだと思っている。だが、変えられる。
なぜならば、残った以上、ファンである事は間違いないからだ。

無事に幼稚園に通わせられるようになっただけで十分に感謝できるにも関わらず、
人は卑しいもので、喉元過ぎれば最悪の状況を救ってもらった恩を忘れ、「もっともっと」となる可能性がある。
この手の対処は、期待値を上げず、このラインまでは約束する。という事をしっかりと伝え理解してもらうこと、が必要だと思う。

今は事業状況として、プラスの状態ではない。マイナスの状況であることを保護者全員が忘れてはいけない。
・プラスを更にプラスにするのですら大変←普通の企業は、ココを頑張っている
・ゼロをプラスにすることはもっと大変 ←事業の立ち上げに等しい
・マイナスをゼロにするのは、一番大変 ←今ココ

この一番大変な時に皆で何とか頑張ろうとしている中で、足を引っ張る人がいると、再建を遅らせるだけでなく、残った者(保護者、園児)全員を不幸にする。

変えるにはどうするか、というと
彼らが入園時に求めていた事、つまりサービスを期待以上に返す他ない。
おそらく、ほとんどの保護者にとって大事なことは債権のバックではなく、愛する我が子が素晴らしい教育環境によって大きく成長することであるはずだ。
今回のことで新たに生まれた期待は一旦、忘れてもらう。

そして、そのムードを作り上げる必要がある。これは横のつながりの強化。
残った以上は、皆で再建して行こう!前以上に復興させよう!という保護者が1人でも多く増えることだ。その声がムードを作り上げ、当たり前の文化を醸成する。**

③落ちた評判のイメージ回復**
これは時間がかかる。しかし、取り組み次第では前以上に回復させることは困難ではない。
なにせ、これまでに比べて良くなったのだから。
上の②で述べたように、「残るけど文句垂れる人」が1人でも減っていけば、変わる。
なぜなら、幼稚園の経営に必要なものは以前より遥かに良くなっている。
あとは、幼稚園を選ぶ際の要素としてウェイトが大きい「口コミ」の回復である。
この口コミは、体験談に勝るものはなく、今の保護者の満足が高まれば自然と口コミは良くなる。
ここで言う口コミは、SNSやWebサイト上のものに限らない。オフラインのママさんコミュニティーにおける口コミも含んでおり、

私はこの「オフラインのママさんコミュニティー」が最強だ。と思う。
こと幼稚園といった初めて教育を受けさせる所であれば、尚更だ。
幼稚園は、基本、小さなエリアをターゲットにした事業なので、ネットだけでなく実際のママさんからの声が最強に効くのだ。
そのためにも、今回残る保護者の満足が最重要であり、これさえ乗り越えれば、いつしか「昔は突然の倒産で大変な事件があったけど、今は本当に良くなったよねー」という形に持っていけるのではないか、と思う。

以下、織戸氏から保護者向けに実際に届いた案内


12. 感想まとめ

被害に遭った当事者としてみれば、債権は置いておいて、無事に娘を希望していた幼稚園に通わせる事が出来たことは奇跡だったし、本当に織戸氏には感謝しかない。
大事なのは子供のことだ。
債権はお金なので、残念ではあるが自分で稼いで戻せば良い。
むしろ、今回の事で去った人達含め、いつか返せるような状態にできるよう、皆で協力して、この事業の再建をさせるしかない。
そうすれば、去っていった人含め、債権のことも考えられように出来るかもしれない。

まずは、事業を復興させること。
保護者はサービスを受けるだけの者ではなく、この事業再建の当事者メンバーになったわけだ。
皆でミラクルを起こすしかない。
ずっと続くかどうかより、目先の満足を高めていく。
こんなミラクルな経験は(良くも悪くも)、できないんだから。
卒園した子供が、恥ずかしくない。誇れる幼稚園にするしか、我々保護者に残された道はない。

最後に。
去っていった保護者と、何よりも子供の幸せと成長を願っています。
・本当は残りたかったけど、時期的な事や、不安により他の幼稚園に変えた人
・本当は残りたかったけど、時期や状況により仕方なく去ってしまった先生方

皆さんの幸せを心より願っています。
そして、子供は皆、同学年で同期生です。

平成最後の春、とんでもない事態に巻き込まれたけど、同期生である子供全員が健やかに、そして幸せに成長をすることを保護者として見守っていきましょう。


以上

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