2023/03/07 新型コロナに感染し、発症した話
フランスに移り住んでからも自分の体調管理の意味も含めて、朝 気が付いた時には「検温」することにしている。 さすがに毎日と言う訳にはいかないが、忘れない限り測定し、その結果は記録に残すようにしている。
この前の火曜日の朝(2023/3/7)、何となく熱っぽいなぁと思って体温を測定してみたら 「37.7℃」。
新型コロナ発症の目安は 体温 37.5℃ とされているので「警戒レベル」を越えたことになる。
昨年の4月にフランスに住み始め以降、発熱したことは何度かあるが、いずれも 37℃を少し超えるぐらいで、夜、早めに床についてゆっくり睡眠をとるとあくる日は平熱に戻っていた。
なので、これまでのものはいずれも「未遂事件」ではあったが、今回は警戒レベルの 37.5℃を越えてしまっていたので、その日は出社しないことにし、自宅アパートの真下にある薬屋さんで「新型コロナの抗原検査キット」を購入してテストすることにした。
薬屋さんの開店と同時に、嫁ハンに検査キットを買ってきてもらい、すぐさま検査。
結果は見事に「陽性」。
それを受けて、ボクが今住んでいるアパートの1室に隔離されることになったのが3月7日(火)の午前11時ころ。
同時に、会社にはしばらく出社できない旨の連絡をしておいた。
まぁ、いつかはこんな日が来るんじゃないかとは思っていたが、だからと言って用意万端整えていたわけでもない。
隔離されるという事は、その部屋の中にある程度の生活品を持ち込まなければならない。
幸い、机は使っていない折りたたみテーブルを転用することにしたので問題にはならなかったが、適当な椅子がない。 しょうがないので、アパートに引っ越した直後、一人暮らししていた時に使っていた木の折りたたみ椅子を使うことにしたが、クッションが付いていない折りたたみ椅子に長時間腰かけることの苦痛を後に思い知らされることになる。
次の問題が・・・ ベッドがない!
さすがに、新型コロナを発症していない「嫁ハン」と同じベッドで寝るわけにはいかないのだが、だからと言って我が家にはベッドは1つしかない。 ソファーベッドもない。
あれこれ思案していたら、先日、新しく赴任してきた日本人駐在員の方に差し上げた折りたたみのマットレスのことを思い出した。 去年、ボクが赴任してアパートに引っ越しした直後、ベッドが我が家に届くまでの間に寝床代わりに使っていたマットレスなのだが、ベッド購入後は使わなくなったので、新しく赴任してきた彼がベッドを購入するまでの間のテンポラリーの寝床にという事で譲ったものである。 彼とて、ベッドを購入した後は、その折りたたみのマットレスは使っていないだろうと思い、早々に SNS で連絡したところ、案の定使っていないということなので、申し訳ない話だが返却してもらうようにお願いした。 持つべきものは同僚!親切にも我が家まで届けてくれたので、隔離中は床にマットレスを敷いてその上に布団をかけて寝ることになった。
とりあえず、机と椅子、寝床を確保でき安心したころに、メキメキと体温が上昇しはじめ、体の節々が痛くなった。
夜、目が覚めた時に何度か検温してみたところ 38.7℃ と 39℃に届く勢いであった。
翌朝も体調はすぐれず、体温も 38℃越えの状態が続いていたが、幸いにも食欲がなくなることは無く、また、我が嫁ハンもかいがいしく晩飯を作ってくれたりしていたので昼の間もご飯を食べた後はマットレスで安静にしていたが、相変わらず体温は高いまま夜を迎えた。 夜寝る前に検温したら 39.3℃! 我が発熱の自己ベストを更新した。
体温が高いので、元気は出ないものの食欲がなくならなかったのが幸いしたのと、さすがに 39.3℃を見た時にはヤバイと思い解熱剤のカロナールを何度か服用した結果、4日目の朝ごろから、体温は38℃の低い方で安定してきた。
なので、その頃からは ある程度活動はできるようになったのだが、今度は激しい「喉の痛み」が始まり、唾液を飲み込むのも嫌になるくらいの状態になってしまった。。
食欲はあるので何か食べたいのだけれど、飲み込むのがつらいので、お粥などの流動食的なものばかり食べていた。 その時食べた「うどん(こちらの日本食材屋で購入した乾麺をゆでたもの)」のうまかったこと。
結局その後、熱は徐々に下がったものの、喉の痛みがなくなるのには3~4日かかったと記憶している。
コロナ陽性が発覚したのが「火曜日の朝」。
その後5日後の日曜日には、喉の痛み以外は普通に過ごせるまでに快復した。
で、あくる月曜日、あわよくば仕事に行けるのでは・・・と思い「抗原検査キット」でテストしてみたところ相変わらずの陽性。 その日の出社は諦めた。
前の週の火曜日に行った PCR 検査の際にもらった説明書(もちろんフランス語)を Google 翻訳を使って紐解いてみたところ、フランスは以下のようなルールがあるらしい。
抗原検査キットで陽性になった場合には、24時間以内に PCR で確定検査を行うこと。
PCR 検査で陽性が判明したあとワクチンを3回接種している場合は、7日間は自宅待機が必要。 ただし、5日目以降、症状がなくなり24時間以上が経過していていて、抗原検査キットで陰性となった場合には5日目であっても隔離を解くことができる。
一方、検査で陽性の場合は7日間は必ず隔離が必要だが、8日目からは検査しなくても通常生活に戻って良いらしい。
なので、ワクチンを3回接種しているボクの場合、PCR 検査で陽性が確定したのが水曜日なので、週明けの火曜日まで隔離生活を送った後通常の生活に戻ることができることになる。
結局、月曜日の朝の抗原検査の陽性結果を受けて、火曜日までは隔離を継続することとし、水曜日から普通の生活に切り替えることとなった。 月曜の朝の段階で喉の痛みもほぼなくなっていたし、水曜日にはほとんど体調万全となり、普通の生活に戻ることができた。
現状、気になる後遺症のような症状はないが、相変わらず喉がいがらっぽい状態が続いている。 まぁ、その症状も日に日に改善しているが。
そんなこんなで、思いもよらず異国の地でコロナ発症を経験することになってしまった。
水曜日に出社した時に、たまたま日本の本社の偉い方が出張で来られており、念のため遠巻きにご挨拶したところ・・・・
「おぉ~、コロナにかかってたんだって、無事に回復してよかったなぁ~」
と真顔で心配されてしまった。
その言葉を聞いてよくよく考えてみたら、そう言えばボクも今年で60歳。 自分では若いと思っているけれど、コロナのような特効薬のない疾病にかかった場合には、最悪の場合は回復せずに・・・なんてことも十分に起こりえるなぁと思ってしまった。
無事に回復できたのはホントにありがたいことである。
その間、マットレスを届けてくれたり仕事をカバーしてくれたりした同僚や、三度の食事を用意してくれた我が嫁ハンには感謝の気持ちしかないと思う今日この頃なのです。
ホント、ご迷惑をおかけしてスンマセンでした。
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