学級経営の基礎基本 縦糸と横糸のルール〜会社活動で集団を動かす〜
「学級における子ども同士のコミュニケーションを活発にするための方法の一つとして『会社活動』がある」
教室で、単に「勉強する」というだけでは「子どもたちの共同体」が作れるはずはない。子どもたち同士が互いにコミュニケーションを発揮して、横糸を張る(子ども同士の心のつながり)取り組みが必要である。
かつて「法則化運動」というのがあって、そこではこの係活動を「会社活動」というネーミングで実践を提起していた。私のクラスでも、その「会社活動」として、「新聞会社」「バースデー会社」「将棋会社」「トランプ会社」「ビデオ会社」などが存在した。活動は、毎日の給食の配膳中の10分間。教室の後ろで静かに活動していいという条件。会社活動の約束は次のようなもの
①3人以上の集まりで会社は作ることができる。(作りたい会社ができたら、先生に申し出なくてはならない)
②会社を辞めるときも、先生に申し出なくてはならない
③会社は、2つまで所属していい。どこか1つに所属するようにする
④会社は、自分達で楽しむだけでなく、クラスのみんなが楽しめるように2ヶ月に1回は大会を開く必要がある
この会社活動は、子ども同士のコミュニケーションを活発にするのが大きな目的である。そして、大会を開くことで子どもたちの企画力、動員力などが鍛えられる。先生に頼らないで進めていくことが条件なので、子どもたち同士の自主管理能力が付いていく。この会社活動で、今まで目立って活動していない子どもに、リーダー性が付いて、積極的に動いていくことができるようになった。そして、何より自分たちで「集団」を動かしていく力が子どもたちに付いたのである。
引用文献 元横浜市立小学校教諭 野口信行 「教育新聞」 2017.2.2
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