日銀短観から見る雇用人員判断D.I.の推移

日銀短観（2020年6月）

四半期ごとに日本銀行から公表される「短観」ですが、7月2日に調査全容が公表されました。

短観（6月）＜調査全容＞ : 日本銀行 Bank of Japan

雇用人員判断D.I.

この中の雇用人員判断D.I.について着目して変化を示したグラフが独立行政法人労働政策研究・研修機構から公表されています。

国内統計：雇用人員判断D.I.｜新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響（新型コロナウイルス感染症関連情報）｜労働政策研究・研修機構（JILPT）

3月調査では宿泊・飲食に限定された変化が、6月調査では全産業に広がった結果となっています。

失業率への波及

失業率への波及も時間の問題とは考えられますが、失業率に関しては国際的な傾向からすると、日本はかなり低い水準にとどまっています。

国際比較統計：完全失業率｜新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響（新型コロナウイルス感染症関連情報）｜労働政策研究・研修機構（JILPT）

国際的な相対感が重要なのだとすると、まだ悲観しなくても良い、という考え方もあり得そうです。

【用語説明】

D.I.については、内閣府の以下の説明が詳しいです。

景気動向指数の利用の手引 : 経済社会総合研究所 - 内閣府

日本銀行HPにも解説があります。

短観で使われている「D.I.」とは何ですか？ : 日本銀行 Bank of Japan

要旨としては、
・D.I.とは、Diffusion Index（ディフュージョン・インデックス）の略で、企業の業況感や設備、雇用人員の過不足などの各種判断を指数化し、その大きさやテンポを示す指標とされています。
・これと対比されるのがC.I.（ディフュージョン・インデックス）で、各経済部門への波及度合を示すものとされています。