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日本マンガ学会歴史学習部会誌『FLiP Vol.1』 発行のお知らせ

FLiP Vol1 日本マンガ学会歴史学習部会誌

参加している日本マンガ学会の歴史学習部会で会誌を作りました。

『FLiP vol.1 日本マンガ学会歴史学習部会誌』
日本マンガ学会 歴史学習部会(編)
A5判、130頁、白黒(紙版)、カラー(電子版)
価格:1000円(紙版)、500円(電子版)

日本マンガ学会内の告知ページ
https://www.jsscc.net/study-group/history/flip01

紙と電子版の2タイプ制作しており、紙版は本文モノクロですが、カラー図版を収録した電子版のデータへのアクセス権も付属します。
紙版は日本マンガ学会第22回大会で頒布し大方売り切れたので、今後は電子版のみをウェブ販売していきます。
紙版の販売は当面予定しておりません。

電子版は下記で好評発売中です。
『FLiP vol.1 日本マンガ学会歴史学習部会誌』 - manga-history - BOOTH

内容としては、歴史学習部会で昨年行ったオンラインシンポジウム「マンガ史の書かれ方×見つめ方――アイケ・エクスナ『コミックスと”物語マンガ”の起源』を巡って」の発表者の論考や、シンポの文字起こし、クローズドで行った鈴木伸一先生へのロングインタビューなどを収録しています。
本文130ページと読み応えも、資料性もある、マンガ研究をする方なら読んで損のないものになっています。

私は表紙デザインの他、「戦前日本における海外漫画の流入」という発表の文字起こしなども入っています。
当該の発表は戦前期の海外漫画紹介の流れを、系統化して整理したもので、この系統だては、戦前に限らず日本への海外漫画の影響関係を考える上で便利だと思うので、今後結構重宝するのではないかと思います。
ご興味ありましたら、お買い求めください。

収録内容は以下です
特集A シンポジウム マンガ史の書かれ方×見つめ方
【講演】1890-1930年代における視聴覚マンガの登場と世界的普及(アイケ・エクスナ)
【研究報告】戦前日本における海外漫画の流入(新美琢真)
【討議】マンガ史の書かれ方×見つめ方(アイケ・エクスナ+佐々木果+新美琢真+鶴田裕貴+陰山涼)
【解説】「視聴覚マンガ」の射程、その可能性と論点(陰山涼)

特集B 鈴木伸一氏インタビュー
【インタビュー】漫画とアニメーション、大人漫画と子供マンガ、商業と非商業の交差
【解説】マンガ家・鈴木伸一(川島丈尚)
【解説】鈴木伸一のアマチュアへの貢献――小松英人と相原信洋との関係を中心に(森下豊美)


なお、歴史学習部会は日本マンガ学会の部会活動の一つで、私を含め何人かで2022年に立ち上げた比較的新しい部会です。
主に漫画を中心とする諸表現について広く学習しての知識の共有することと、研究者同士の交流を目的として設立されました。
ゲストを呼んでのイベントの他に、月1回オンラインでの学習会などを行っています。
昨年は細木原青起『日本漫画史』(1924)から澤村修治『日本漫画全史』(2020)まで、各時代ごとの漫画の歴史の本を読む講読会を行いました。
参加資格は特にありません(部会活動なので出来ればマンガ学会員であることが望ましいとしていますが)、ご興味ある方は下記からお問い合わせください。
https://www.jsscc.net/study-group/history/contact