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私の掌

なんで私の手は小さいのだろう
昔から体育ではボールが上手く扱えなくて

なんで私はこんなに走るのが下手なのだろう
自分の体なのに足がもつれてよく躓いてきた

なんで私の目は悪いのだろう
眼鏡越し、コンタクトレンズ越しに明瞭になる世界は眩しい

なんで私の声は小さいのだろう
呟きは雑踏に紛れると自分の耳にすら届かない

私は、
それでも、
この体で生きていく

小さな手は拾ったものを壊さないように両の手で包み込んだ

鈍い足は地面のでこぼこをよく感じられた

ぼやけた視界は近くのものを見逃さないように注意深くなった

囁く声は自分自身を安心させる声だった

これがよかったとは素直に言えない日々だけれど、これでも良かったと少しだけ思えるようになったよ

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