死のうと思った話。


「死にたい」が「死のう」になったのはこれが二度目だ。

一度目は前の職場でセクハラを受け、上長に伝えても相手が所謂偉い立場の人間だったからと「ここだけの話に収めてくれないか」と言われ相手が居る職場に無理やり行ってずっと情緒不安定の中ずっと泣きながら仕事をしていた最中だった。会社に行かないという選択肢が今思えばあったのにあの頃の自分はそんなこと出来ないと思っていた。
そんな日を何日か繰り返したある朝に駐車場から職場に向かって歩いてる時にふと死のうと思った。それは確かな意志を持って。この車道に飛び出せば全部楽になると思った。
しばらくぼーっと立ちつくしていた。
それでもその時は車の人に迷惑をかけるが勝りやめた。
その日もまた泣きながら仕事を終えた。

次の日が休みだったので実家に戻った。
片道二時間。
同時に被害を受けていた同僚の友達が運転中ずっと通話をしてくれた。
そのおかげで生きている。

動悸や混乱、胃痛や頭痛全ての調子が悪かった。
どうしたらいいか分からなかったがとりあえず次の日病院に行った。
恐らく精神科だろうというのは分かっていた。
受付で精神科にかかりたい旨を伝える。
その日は当直医がおらず精神科が受診できない日だった。
目の前が真っ白になった。
最後の頼みの綱だった。
どうしたらよいなどと考えられる訳もなく絶望で病院の受付で号泣してしまった。
今思えば本当に受付の方に申し訳なく思う。

看護師さんを呼んでくれて話を聞いてくれ、精神科の予約を入れてくれた。ひとまず収まった。
ありがとうございましたあの時対応してくれた方々。ほんとうに。

次の日診察、休職という流れになった。
休みが必要だということが目から鱗だった。
休むということが不思議だった。

母に見守られながら震える手で会社に連絡をする。休職の旨を伝え、理由を聞かれたが答えられる訳もなく。
ひとまずの安堵。

そこから長い休職期間と弁護士を通しての調整が続いた。
余りにもつらい期間だった。
一緒に戦ってくれる同僚もとい友人がいてくれなかったら今のわたしは居ないだろう。

私たちのような思いをもう二度と誰かにしてほしくないという一心で、相手方、会社に向け働きかけたがそれはやはり難しいものだった。今でも悔しい。

相手方から慰謝料は払われたもののそれで終い。
それで終いなのだ。
彼らの日々は普通に続く。
会社も普通に続く。
これで終いなのだ。

何も変わらない会社に戻れる訳もなく示談が終わった暁に退職をした。


これがわたしの一度目の休職。


好きなことをしようと好きな街に引っ越した。
縁があって今の会社を紹介してもらい従事している。

二度目の休職。
それが今日だ。

昨日の昼休み、家に戻りご飯を食べる。
少し横になったら起き上がれなくなった。
死のうと思った。

死にたいは常に横にいるが死にたいが死のうになった時はやばいと前の経験から思った。
自殺全書の本を買おうと思ったがそんな金も無い。
とりあえず死ぬ前に病院に行くかと作業的に病院に行く。

全てを伝えたあと医師から死ぬならその前に休みましょうと言われた。
やはりそういうものかと思った。
診断書をもらった。
上長と社長に連絡をして今日に至る。

寝て起きて食べて寝て起きた。
死のうが死にたいになった。
とりあえず昨日は生きたのだ。

いまはそれでいいのだと思う。
これは虚勢である。
本当はこんなんじゃダメだと思う。
お金が無いなら働かなければ、迷惑をかけてはならない、何を甘えたことをしている
脳内の自分が語りかけてくる
人には100%の気持ちでそんなことないと言えるのに自分には言えないものだ。
そんなグラグラとしながらこのノートを書いている。
とりあえずその日を生きるのが今の目標でいいと呪いのように念じている。

とりあえず今は生きています。

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